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転職するつもりのない人も知っておいてほしい!エンジニアのための人材業界基礎知識4

こんにちは。きんちゃんです。
エンジニアの皆さん、キャリアの設計してますか?
私はエンジニアの皆さんのキャリア支援活動をしています。
今回は、エンジニアの皆さんに知っておいてほしい転職業界の基礎知識4について解説します。

私の自己紹介です。プロフィールや強み、提供できることについて語っています。こちらもぜひご覧ください!

前回は、転職エージェント(人材紹介、職業紹介)について解説しました。前回のエントリはこちら。

今回はスカウトについて解説していきます。

スカウトとは

人材業界でいうところのスカウトとは、ダイレクトリクルーティング、ダイレクトソーシング、データベース(DB)スカウトモデルとも言われています。Wikipediaを紐解くと、ダイレクトリクルーティングは以下の説明があります。

ダイレクトリクルーティングとは、企業側から「欲しい」人材を得るために、採れる手段を主体的に考え、能動的に実行する採用活動を指す。社員紹介や縁故採用をリファラル・リクルーティング(英語: Referral recruitment)として再定義されているが、社員紹介による母集団形成もダイレクトリクルーティングに含まれる。

引用 Wikipedia ダイレクト・リクルーティング

転職サイトや転職エージェントは、「転職したい」「転職しよう」と考えている「転職顕在層」が自ら転職サイトや転職エージェントを通して企業側にアプローチするものですが、ダイレクトリクルーティングは、「すぐに転職するわけではない」「今より良い環境があれば転職したい」という「転職潜在層」に対して、企業側からアプローチする手法です。
社員紹介(リファラル採用)や縁故採用(コネ採用)も広義の意味では含まれるのかもしれませんが、本エントリでは除外して考えます。

今回お話すること

スカウトが誕生した背景や時期、サービスの特徴、求職者にとってのメリット・デメリット、どんな方がフィットするのかなどお話していきます。

スカウトはいつから始まった?

転職サイトや転職エージェントに比べて、ダイレクトリクルーティングについての記事や文献が少ないのですが、1997年にリクルートがSim-Careerという、エンジニア向けに匿名で自分のスキルを企業に打診できるサービスを開始しています。
これがデータベース(DB)スカウトモデルとよばれるビジネスモデルの走り?なのかもしれません。企業側としては、転職サイト(求人広告)や転職エージェント(人材紹介)は求職者の応募を待つという受け身の採用手法だったのに対し、DBにいる候補者に対して企業側からスカウトメールを送るとう攻めの採用ができるようになりました。

DBスカウトモデルは求人広告の登録会員に向けた派生サービスとして生まれてきました。
2007年にはビズリーチが設立され、エグゼクティブに特化したDBを一から作り、2009年にリリース。ちなみにこの時は、開発期間2ヶ月で実装したとか。。。創業者の南壮一郎氏は非エンジニアであり、プロダクトを作れるエンジニアを探して奔走。業務委託でリクナビの開発経験のある竹内氏に巡り合いリリースに漕ぎつけたようです。

この時期から、いろいろな転職サイト(求人広告サイト)が、企業やエージェントにDBを開放し、DBスカウトモデルが伸びていくことになります。

2012年頃からはFacebookやTwitterの登場により、SNSを活用した採用が盛り上がりを見せ、「ソーシャルリクルーティング」という言葉が出てきます。
2014年にはリクルートがCAREER CARVER(キャリアカーバー)のサービスを開始(現在はリクルートダイレクトスカウトに名称変更)、2016年にはパーソルキャリアがDODA Recruiresをスタートさせています。

スカウトの主要プレーヤー

登録者の属性別に分類すると、おおよそこのような感じです。
ハイクラス中心:ビズリーチ、リクルートダイレクトスカウト、AMBI
幅広い:doda Recruiters、Eight Career Design
IT・Web系:Green
ベンチャー志向:Wantedly
外資系:Linkedin

スカウトのビジネスモデルと特徴

スカウトのビジネスモデルは
・求職者が会員登録する
・求人企業が前課金で料金を支払いDBを検索
・求人企業がフィットする求職者にスカウトメールを送信
・求職者が興味を持てば応募、決定

引用 https://partners.en-japan.com/special/scoutmail/

従来の求人広告では、企業側にしてみると、どんな候補者が来るかわからなかったり、待つしかなかったところ、企業側からターゲットの候補者に直接アプローチができるので、応募者の量ではなく質を上げたいというニーズに応えるビジネスモデルとなります。

企業目線でいえば以下のメリット・デメリットがあります。
【メリット】
「転職潜在層」にアプローチできる
すでに転職活動をしている人だけでなく、「もっとよい環境があれば転職も視野に入れたい」という人もターゲットにできる。
転職潜在層は現在の労働人口のうちの88~90%を占めており、母数が多く、会社で活躍している優秀な人材である可能性が高い。同時並行で選考が進んでいる会社も少ないので辞退率も低い傾向がある、というのも魅力です。
(ダイレクトリクルーティングの教科書 中島大志著より)
採用計画が立てやすい
企業にとって「どの部署にいつどんな人材を何名採用するか」という採用計画は、経営に直結する大きな指標となります。従来の採用では受け身にならざるを得ず、採用人数を企業側でコントロールすることが困難ですが、ダイレクトリクルーティングであれば、スカウト配信数などのKPIの設定でコントロールができます。

【デメリット】
工数がかかる
候補者の選定からスカウトメール配信、応募者対応まで多くの作業工程があり工数がかかります。スカウトメール配信も、採用ポジションの要件を理解し、合致した人をDBから見つけ出すにも一定のスキルが問われます。
社内関係者の協力が必要
とくにエンジニアのような専門職の場合、「どんな人材が欲しいのか」を把握し、候補者に魅力的なスカウトメールを配信するためには、現場部門の協力が不可欠です。エンジニアから見たときに、「この人は自分の技術をわかっているな」というスカウトメールを配信するためには、エンジニアの仕事理解が必要ですものね。

求職者にとってのメリット、デメリットは?

では求職者にとってのメリット、デメリットを整理してみましょう。
【メリット】
・自身で求人を探す必要がない
転職サイトだと自ら膨大な求人から自分に合うものを探す必要があります。転職エージェントでも、エージェントから紹介された求人から自分に合うものを探し出す必要があります。スカウトの場合は企業サイドからアプローチが来ますので、効率的に活動ができます。
・自身で想定していない業界・企業との遭遇
自分自身で求人を探すと、どうしても自分の固定観念や先入観にとらわれてしまいがちです。スカウトは、自分では強みと思っていなかった経験に興味を持つ企業が現れたり、まったく想定していなかった業界からオファーがあったりと、意外な出会いがあるかもしれません。
・自身の市場価値がわかる
いまの自分のキャリアでスカウトがたくさん来るのであれば、価値の高いキャリアであるということ。逆に全然スカウトが来ないのであれば、自分のキャリアはそれほど価値が高くないということ。エンジニアであれば、キャリアアップのために何を身につけるべきか?を判断する材料にもなります。

【デメリット】
・興味がないスカウトが届く可能性がある
自分自身がどうしても興味の持てない仕事やポジション、待遇のスカウトも来ることを想定しておきましょう。それも大量に来る可能性があります。
興味を持てるか否かをチェックするのもそれなりに時間がかかります。

スカウト向いているのはこんな人
メリット、デメリットを踏まえて、スカウトが向いているのはこんな人です。
・よい求人があれば絶対に転職する!と決めている人
・こまめに職務経歴書をアップデートしたりサイトにアクセスできる人
・チャンスが来た際に即決できる人

【参考文献】
本エントリではこちらを参考にさせていただきました!

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