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読書ノート2024(その7)

タイトル:老いる意味 うつ、勇気、夢
著者:森村誠一

Mama do you remember, the old straw hat you gave to me?
母さん、僕のあの帽子どうしたでせうね ええ、夏、碓氷から霧積へ行くみちで 渓谷へ落としたあの麦藁帽ですよ
このフレーズをご存知の方は、まあまあの歳を召した方か、もしくは読書好き、映画好きの方だと思われます。
かく言う私は、前者なのですが。
1977に公開された邦画「人間の証明」は、同年に森村誠一氏が書いた同名小説を原作とした映画で、角川春樹氏が映画と小説本を同時に宣伝するメディアミックス手法で、映画・本とも大ヒットしました。
この時の角川書店の新聞広告「読んでから見るか。見てから読むか。」は、とてもよくできたコピーだったと思います。

さて、「老いる意味」は森村誠一氏が88歳の時に発表した作品で、ベストセラーとなったそうです。
森村誠一氏は、この本の出版の2年後の2023年に逝去されました。

この本で森村誠一氏は、自身が経験し克服してきた老人性うつ病や認知症のことや、人が避けることのできない老化についてさまざまな観点から、前向きな言葉を紡いでいます。
誰もが避けることができない老化だからこそ、前向きに楽しく、そしてそれなりに元気に過ごすためのヒントが書かれてあり、うんうんと頷くものもあれば、それはないやろというものもあります。
要は、読んだ人が、自分で良いなあと思うものを選択するということです。

この本の一節には、「身体が老いても病を経験しても、心は老いてしまうわけではない。老いを恐れず、残された日々を自然体でいること。良いことも悪いこともすべて過去の出来事として水に流す。今までのことはリセットして、ゼロから始まると考える。続編やエピローグのつもりでいるのではなく「新章」にすればいい。人間はいくつになっても、新しいことを始められる。少しだけの勇気があれば、夢は必ず叶うのである。」と書かれています。
少しだけの勇気と、元気な心と体で、楽しくやりたいものですね。


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