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マッチングアプリ大戦記 episode21-2

2回目のアポの数日前、アポの翌日のちょっとした祭りにも行こうよと言われ、せっかく行くのに断るのもアレかな?と思いOKを出す。

これで僕の土日は両日とも潰れることが確定した。顔がやっぱり好みではなく、気が乗らずにその日が来てしまった。

やけくそで大量に酒を飲み、いい感じになった22時が約束の時間で、今回は僕がよく行く飲み屋で飲むことになっていた。

カウンターに座り、生ビールと彼女は赤星の瓶を頼んだ。たまにいるんだなあ、赤星の瓶をなぜか頼んじゃう人。僕はビールは好きでも、あまり口に合わない。

予約したものの遅く入ったからか、女性店員の機嫌がいつもより悪く感じてしまい、早々に切り上げたい気持ちで一杯だった。
やはり真正面から見た感じは横澤夏子だし、今回はピンクっぽいサロペットの中に白いトレーナーを着ていたので、余計に厚ぼったく感じてしまってどうにも無理だった。
一刻も早く帰りたい。

しかしそんなわけにもいかず、古民家風のバーに連れ込まれることになる。急な階段を登ると雰囲気のある空間が現れた。
ここでは向かい合って座ることとなる。

もうお腹が空いてなかったので、レーズンバターと生チョコをついばみながら、適当に会話をした。頭の中は明日の祭りをどう逃れようか、それだけで一杯だった。
あまりにも好みの顔ではなく、目を合わせるのにも嫌気が差してしまったので、挙動不審になっていたと思う。

コンタクトを入れた目がパシパシし始め、流石に限界だと思ったら、もう25時になっていた。
もう1軒行きたそうにしていたが、無理矢理タクシーに乗ってもらい、足早にホテルに戻った。

翌朝、体調が悪いと嘘を吐き、朝一番で帰宅した。

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