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【FX】どっちの金利の話やねん! #01

著者 GBPAUDが主戦場のポンオジマン



1. 金利はたくさんあるよ

FXトレードに関係しそうな「金利」だけでもこれだけありますよ。
とくに大事なのは、政策金利国債金利ですね。

① 政策金利
② 国債金利(国債の利回りを指す場合)
  国債金利(クーポンレートを指す場合)
③ 貸出金利
④ 預金金利
⑤ 名目金利と実質金利
  などなど

でも、金利でひとくくりにされたらわかりません…◀



2. FX初心者が絶対つまづく金利のポイント

金利がわからないとき、
専門家のブログとか動画とか視聴しますよね。

途中で、どっちの「金利」のはなしやねん(笑)
ってなるんですね、わたしのような初心者は…。

専門家は、このあたり、全然理解してくれておりません…💦

初心者は、このあたりの区別、全然ついていないんです。

「金利」でひとくくりにされてしまうと、政策金利なのか、国債金利(国債の利回り)なのか、国債金利(クーポンレート)なのか、FX初心者は文脈で判断できないんですよね。

ほんま、ばかですんません…

そもそも、「金利」の種類がどれだけあるかもわかってません…。

だから、「金利」って1つじゃないの??
2つあるように聞こえるんだけど…みたいな感じで混乱してるんです…。

だから、初心者向けにコンテンツつくるなら、
ちゃんと接頭辞(〇〇金利の〇〇)は必ずつけてほしいんです…。



3. 変わった切り口で金利を整理してみるよ

① 動く金利と動かない金利

  • 動く金利
    ・定期的に動く
       - 政策金利
    ・不定期に動く
       - 国債金利(国債の利回りのほう)
       - 貸出金利
       - 預金金利

  • 動かない金利
     国債金利(クーポンレートのほう)


例)文脈で判断する必要があるときのよくある例

▶(FXのYouTubeライブなど)金利がいま上がりはじめましたね…
 チャート上で変動する様子を伝えている場合は、「国債金利(国債の利回り)」の話をしています。おもに、10年国債の利回り(US10Y)ですね。

▶ 定期的に夜中3:00とか4:00で発表する金利
 FRB(アメリカ合衆国の連邦準備制度)の政策決定機関であるFOMC(連邦公開市場委員会)が夜中に発表する金利は、政策金利です。

▶ 金利があがってきたからインフレ期待の増加とみてよいですかね!?
 国債金利(10年国債の利回り)の話をしています。

▶ 金利と国債は逆相関… 国債が上がれば金利は下がり…
 逆相関のくだりは、国債価格と国債金利(国債の利回り)の話です。
 国債金利(クーポンレート)は固定です。そもそも変動しません。

▶ 金利の利上げ局面ではドル高になり、利下げ局面はドル安…
 政策金利のはなしですね。

▶ 金利を利下げすると、金利が安くなるから金を借りやすい…
 政策金利と、民間の貸出金利の話をしております。
 これが一番ややこしいかもしれないですね。
 このあたりで、初心者は、スピーカーを敵認定したはずです(笑)

▶ 金利が上がると、新たに発行される金利も上がり魅力的に…
政策金利と国債金利(クーポンレート)の話をしております。


ほかにもいろいろな文脈があります。

まずは、政策金利国債金利の仕分けが必要ですね。

国債金利は、利回りかクーポンレートかを仕分ける必要があります。

ときどき、政策金利と民間の貸出金利が「金利」として同じ文脈上で語られます。ここも注意が必要ですね。

専門家のみなさんは、これらをぜんぶ「金利」でかたづけます(笑)

彼らは頭が良いですので、初心者の理解の程度なんて想像できないんです。

初心者からしてみれば、「金利」の交通渋滞は、狂気の沙汰ですよ(笑)

初心者向けの解説で、これはイライラしてコンテンツ視聴から離脱する要素ですね~


② 何の金利がどうなると、FXではどういう影響がでるの?

▶政策金利の場合

FOMC 政策金利の利上げ(=利上げ局面) → ドル高

FOMC 政策金利の利下げ(=利下げ局面) → ドル安

FOMCの政策金利を利上げすると、連動してドル資産の利回りが魅力的になります。例えば、新規に発行される米国国債の国債金利(クーポンレート)が上がるのもひとつです。

そのドル資産を購入するためにドル買いが起こります。

これがドル高につながります。

なお、ここで米国株式市場は、民間貸出金利が連動して上がるので株安になります。米国株式市場にとってはあまり嬉しくない状況ですね。

逆に、FOMCの政策金利を利下げすると、逆の動きでドル安になります。

なお、ここで米国株式市場は、民間貸出金利が連動して下がるので株高になります。米国株式市場にとっては嬉しい状況ですね。


▶国債金利(国債の利回り)からみた場合

国債金利(国債の利回り)が上がってきた → インフレ期待の増加

国債金利(国債の利回り)が下がってきた → デフレ期待の増加

インフレ期待になれば、政策金利の利上げ局面になるかもしれません。

そうすると、ドル高に振れるかもしれません(USDJPYではLong方向)。

デフレ期待になれば、政策金利の利下げ局面になるかもしれません。

そうすると、ドル安に振れるかもしれません(USDJPYではShort方向)。


前提)国債価格と国債金利(国債の利回り)は逆相関の理解は必須です

・国債価格が上がると👆、国債金利(国債の利回り)は下がる👇

・国債価格が下がると👇、国債金利(国債の利回り)は上がる👆

例)
▶額面100万円の新規国債Aを買いました。

そのときの、国債金利(クーポンレート)は2%でした。

事実の整理…
 ・毎年、2万円もらえます
 ・国債金利(クーポンレート)は絶対に変動しませんので一定です
 ・国債金利(国債の利回り)はここでは2%です

▶翌年、額面100万円の新規国債Bが発行されました。
そのときの、国債金利(クーポンレート)は3%でした。

このとき、既存国債Aを売って、新規国債Bを買いたいです。

国債金利(クーポンレート)が高いほうが魅力的だからです。

既存国債Aを売るためには、国債価格を下げないと売れません。

市場の既存国債Aの価格 95万円になった場合
 国債金利(クーポンレート):2%(固定なので変動なし)
 クーポン利息:20,000円(固定)
 国債金利(国債の利回り)は上昇する:2.11%
 (20,000 / 950,000) * 100 = 2.11%

上記で、国債価格が下がり、国債金利(国債の利回り)が上がりましたね。

これが、国債価格と国債金利(国債の利回り)が逆相関の仕組みです。


ちなみに、以下のケースもみておきましょう。
市場の既存国債Aの価格 102万円になった場合
 国債金利(クーポンレート):2%(固定なので変動なし)
 クーポン利息:20,000円(固定)
 国債金利(国債の利回り)は下降する:1.96%
 (20,000 / 1,020,000) * 100 = 1.96%


▶国債価格からみた場合

・国債価格が下がる( = 国債の利回りは上がる )
  → リスク資産へドルが移行している(国債が買われない)
  → 新規に発行された国債金利(クーポンレート)が魅力的だった
    既存の国債が売られる(国債価格が下がる)
  → 政策金利の上昇
  → インフレ期待の増加

・国債価格が上がる( = 国債の利回りは下がる )
  → 国債などの安全資産へドルが移行している(国債が買われている)
  → 既存国債の国債金利(クーポンレート)のほうが魅力的となった 
  → 政策金利の低下   
  → デフレ期待の増加

繰り返しますが、国債価格と国債金利(国債の利回り)は逆相関です。

したがって、上記の国債金利(国債の利回り)から見た場合と基本的には同じ趣旨を述べることになります。


4. まとめ

まずは、ちょっと変わった切り口で教科書通りまとめました。

もちろん、例外パターンはありますよ。

でも、初心者が文脈をつかめるかどうかが今回のポイントです。

誤解を恐れず、原則をわかりやすく書きました。

なお、国債金利(国債の利回り)の動向は、もうすこし、具体的に確認しないと理解しづらいと思います。

このあたりは、後ほど細かく見ていくことにします。

まずは、大枠だけおさえておいてください。

最後に、用語をおさらいして、今回は終わりにします。

ややこしい金利という用語

ファンダメンタルズでややこしいのが「金利」という用語です。
簡単に整理しておきましょう。

・政策金利(金融政策の一つ)
中央銀行が決定する金利です(定期的)。
目標インフレ率に到達させるための誘導目標金利です。
市場の需給で自由に決まるものではないです。
政策金利そのものが何なのかも確かに気になりますね。
ひとつは、中央銀行が一般の銀行に貸し付ける際の金利のことです。
また、無担保コール市場というものがあります。
これは、金融機関同士で相互にお金を貸し借りする市場です。
政策金利の決定は、この無担保コール市場の貸出金利にも影響を与えます。
それらを考慮して、物価安定をめざします。

・国債金利(=国債の利回りまたは、クーポンレート)
国債の文脈で語られる金利は、ほぼ国債金利(国債の利回り)です。
国債価格が上がれば国債金利(国債の利回り)は下がります。
国債価格が下がれば国債金利(国債の利回り)は上がります。
国債価格と国債金利は必ず、逆相関になります。
国債価格は市場で決まります。
国債の利回りの上昇は、インフレ期待の増加を示唆する側面があります。
国債の利回りの低下は、デフレ期待の増加を示唆する側面があります。

なお、国債金利(クーポンレート)とは異なります。
国債金利(クーポンレート)は国債発行時から絶対に変わりません。

・クーポンレート(利率)
国債が発行されたときに設定される固定利率。
絶対に変動しません。
国債の保有者が国から定期的に受け取る利息の割合をさします。
国債の額面価値に対して一定のパーセンテージで支払われます。
日時変動する国債金利(国債の利回り)とは異なります。

・預金金利
銀行が預金者に支払う金利のこと。つまり、利息。

・貸出金利
銀行が個人や企業に貸し出す際の金利をさす。
 クレジットカードのローン
 住宅ローン
 個人ローンなど
銀行間相互でお金を貸し借りする場合も、貸出金利と呼びます。


以上となります。

少しだけでも知識が増えたなら、ぜひ、いいね!と応援よろしくお願いいたします!(笑)


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