シングルファーザーまであと0日
2023年10月1日 引っ越し後の部屋
「極貧パパ」の自宅 1日目。
元妻は朝9時からわずか15分ほどで引っ越し業者の方ともに去っていった。
1人少なくなった古い建物は各部屋の見通しが良くなり、広くなったように感じる。
なぜだろう。
不思議と開放感より空虚感が残っている。
安堵が来るかと思っていたが、人が少なくなる「寂しさ」というのは「好き」「嫌い」という感情とは別のものなのかもしれない。
夕方、園から帰ってきた娘は玄関で「あ!」と声をあげる。
何を見つけたのか気になり近寄ると、
お迎えに行った極貧パパの母に抱かれながら
「ママ!」と写真の元妻を指差していた。
やはり娘は離れることを受け入れた上で別れたのだろう。
出産直後の娘と笑顔でだっこする元妻の写真立てが、罪悪感で少し灰色に見えた。
娘は今日もすぐ寝てくれた。
相変わらずいつも通り"のように"娘は過ごしてくれている。
反対に私はどんどんいつも通りでなくなっていく。おそらく、不安が強すぎるからだろう。
一気に寒くなった深夜。
タオルケットを毎回剥ぐ小さな身体をもう一つタオルケットを追加して覆う。
30分おきに剥ぐ娘に何回被せただろう。
何事もなくは無理か。
大きな変化だ。
環境に対する適応力は歳をとるごとになくなっていくとは、こういうことも含まれるのかもしれない。
それにしても、慣れ難い変化だ。
日付が変わって3時間ちょっと。
もう寝よう。
シングルファーザー 1日目終了
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