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お婆ちゃんの味見
少し前、この間の大晦日の話
アメリカにいて中々日本食が食べられないけれど、年越し蕎麦の至福だけはなんとしても死守したくてアジアンマーケットでお蕎麦と天ぷらのための蓮根とニラを手に入れた。お肉も欲しくなって少し贅沢にローストビーフも用意した。
小さい頃はここまでお蕎麦は好きではなかった
まちん家に行ったら食べさせてもらうやつ、みたいな
まちというのはお婆ちゃんのこと、満智子(まちこ)からまち
フライパンでローストビーフ用のソースを作りながら今頃まちは何してるのかなあとぼーっとする、お蕎麦が茹であがるまでの7分間
火傷をした
だってまちの真似して直接指ですくって味見をしたから
当然に火傷をした
自分の手は熱さに異常な耐性があるまちの手ではないことをすっかり忘れていた
当たり前にめちゃくちゃ熱かった
無性に会いたくなった
あの頃よりもお蕎麦が好きになったこと
アメリカで年越し蕎麦をしたこと
火傷をしてあなたを思い出したこと
次の年越しは一緒に過ごしたいと思っていること
話したいことは沢山あるけれど
まずはあの、強くて暖かいまちの手でぎゅーっとされたい
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