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研修での拘り(グループ討議とグループワークをあえて分けて言う)

私は一応、社会福祉士なので、援助技術も意識しています。

そのため、「グループワークという言葉を使う時も拘ろう」と考え、「単純に集団で話し合う」ことをグループワークと言うのをやめました。

以下のように就活の面接での話し合いもグループワークと呼ばれていますね。


社会福祉士がグループワークと言う時には、援助技術を指したい
そう、社会福祉士が言う(行う)グループワークは、単に集団で話すことではありません。


最近、腱鞘炎気味なので、コトバンクで引用して楽します。ごめんなさい。

正式にはソーシャル・グループ・ワークsocial group workといい、アメリカ社会事業理論において、ケースワークコミュニティ・オーガニゼーションと並んで、主要な方法・技術の一つとされる。これについて広く知られているコノプカGisela Konopka(1910―2003)の定義は次のとおりである。「社会事業の一つの方法であり、意図的なグループ経験を通じて、個人の社会的に機能する力を高め、また、個人、集団、地域社会の問題により効果的に対処しうるよう、人々を援助するもの」

https://kotobank.jp/word/%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%BB%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF-831622
より

集団に対して、支援者が意図的に関わることも含まれるんです。

私の知り合いの若者の居場所づくりをしている社会福祉士は、
社交的でない若者に「茶話会でみんなが飲むお茶を買ってきてほしい」とお願いして買ってきてもらうと聞いたことがあります。もちろん、意図的にです。

ひきこもっていたり、長年他者と接触することがなかったりした方はスーパーやコンビニに入るのも緊張するし、店員と会話するのもストレスになることがあります。そういう経験を積むのも大事ですね。

ここではもう一つ狙いがあります。茶話会をするわけですから、当然メンバー分の飲み物やお菓子を買おうとします

「Aさんは何が好きだったかな?」
「Bさんはジュースをよく飲んでるので、お茶だけでなくジュースも買おう」

みたいに他者を想像する機会を得られます。
個と個、集団の相互作用ですね。

茶話会自体もグループワークのプログラムですが、茶話会の準備の段階からグループワークは始まっているんですね。
他にも断酒会、介護者家族会といった自助グループに対する働きかけなど、色んなところで社会福祉士がグループワークを実践しています。


何が言いたいかというと、内容を深められるかどうかはメンバー次第のような放任型(あえてするプログラムもありそうですが)はグループワークとはちょっと違う。
何度も言いますが、「単にみんなで話し合うこと」とも違う。

社会福祉士のグループワークには支援者の計画や意図があります。


社会福祉士の研修講師をしている時、
今、一番グループワークしてるのは、私です」と言ってポカンとされることもありますが(笑)、一般的なグループワークを私はグループ討議と呼んで区別しています。

社会福祉系の研修でも進行形態で「グループワーク」という言葉が頻回に出てくるので、ややこしいといいますか、本来意識すべきグループワークの感覚を取り戻したほうが良いなと思ってます。

全く広まりませんが、小さいことからコツコツと。

本日は社会福祉士以外はわかりにくい話になってしまいましたが、
以上です。


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