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学生時代に社会福祉士の専門性を実感できると良いなという話

私が勤務している大学は医療系の学部の中に福祉コースがあるので、多くの臨床経験を積んでいます。
 
個人情報の関係で、あまり詳細は書けませんが、社会福祉士の実習でこんなエピソードがありました。

 

高齢者施設に実習に行った学生。
最初は場になれることで、精一杯で大変だったようですが、ある日を境に職員からも一目置かれるようになりました。
 
それは、食事の時間。
 
ある利用者が食事を召し上がるのを拒否されていたようで、職員の方は色々な声かけをしながら、食べるように説得されていたようです。
 
実習生は利用者が食事を拒まれている様子を見て、すぐに
「義歯に何かが起きている」
と分かったそうです。
 
そこで、職員に
「すみません。恐らく義歯に不具合があると思いますよ」
と声をかけたようです。
 
その後は、職員から
「どうしたらいいでしょうか?」
と立場がちょっと逆転(笑)。
 
私も詳細はわかりませんが、義歯を少し手直しして、付け直してもらったところ、食べ始められたとのことです。
 
動く良い話ですし、学生からは
「大学で学んでいる知識や技術を頼られる経験ができて良かった」
との言葉がありました。
 
私はこの言葉、凄く印象に残りました。
 
恐らく、医療領域での実習だと
「できて当たり前のレベル」が高いし、同じようなことを勉強している学生同士ですし、実習先は自分よりも遥かに知識のある人たちに囲まれています。
 
自分と同じレベルかそれ以上の人しかいない環境だと、自分の知識や技術が積みあがっているのか、実感が持ちにくいと思います。
 
その学生は、福祉分野で自分の専門性を実感できました(もちろん、社会福祉士の実習ですが)。
 

これ、医療領域でなくて、社会福祉士というか福祉系の学生だったら、どうやって知識と技術が上がっていると実感しやすいのでしょうね。
 
ただでさえ、見えにくい専門性なので、考えさせられます。
 
高等専修学校で教えていた時は小中学生に福祉を教える先生役として、生徒に機会を設けていました。
 
近いところではボランティアでしょうか。
自分の分野以外に出ると色々と試せるのかもしれませんね。
 

本日は以上です。

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