ゴッキンゲルゲル・ゴキ博士の知らんけど日記 その48:「ブラック・ジャック」という奇跡27 ~白葉さま~

 第27話「白葉さま」は、1974年6月17日、週刊少年チャンピオン誌に掲載された。あらすじはこうだ。

 魚鱗癬―「皮膚病の一種で こどものときから 皮膚が固く 厚くなり ヒビワレができて ウロコのようになる 原因はわからず 根本的になおす方法はない」―に罹患した子どもの前で、祈祷師のような女性が「タタリじゃ」「ヘビを 殺したことがあろう!」「そのヘビのオンネンが とりついて おまえの むすこはいま こんな姿になったのじゃ!」「わたしには ヘビののろいが この子のからだに 十重二十重(とえはたえ)にまきつているのがよう見える」「もう この霊を とり去るには 霊水の力を かりるより ほかなし!」「だが 一生かかっても むだかもしれぬ・・・」と言っている。そこへブラック・ジャック登場。その祈祷師を追いかけて来たという。「おまえさんは あちこちまわって いいかげんな 祈とうをして 金をくすねている白葉さまとかいう女教祖だろう」と言うブラック。やり取りが続き、ブラック・ジャックはその子の病気が治せなければ、医者をやめると言う。
 そして、ブラック・ジャックは旅館に戻って数日電話を待つ。電話が鳴る。一家心中の知らせ。その中の子どもの遺体をすぐ送るよう要請。魚鱗癬の子に遺体の子の皮膚をすべて移植する。一ヶ月後、男の子は全快。それを知って祈祷師は一人涙を流し続ける。雨の日、ブラック・ジャックの泊まっている旅館に祈祷師が訪ねてくる。「わたしがどうして あんたを追いかけていたか知ってるかい ある友だちの医者に たのまれたんだよ あんたは その医者の患者だったんだろう?」「だが あんたの病気が なおせなかったんで あんたは やけくそになり 医者をのろい インチキな教祖になりさがってしまったんだろう?あんたの病気とはつまり・・・」魚鱗癬。ブラック・ジャックにすがりつく祈祷師。「先生 みてください 先生なら なおせます!!」

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