あらゆる経験を前向きに捉える。あるフリーランスの仕事観を聞きました
はじめに
本記事は、わたしが所属しているinquireのライティング研修の一環で書いたものです。参加者同士でインタビューをしあい、原稿にコメントしあったものを公開しています。
11月にインクワイアに入社した、「ともちゃん」こと大畑朋子さん。入社して半年ほどですが、安定的な仕事の進め方で信頼を集め、引く手あまたな存在です。
ともちゃんは、和裁の学校を3ヶ月で辞め、フリーランスとしていくつかの会社で働いています。接客業、Web制作会社、Webメディア運営会社などを経て、編集アシスタントとしてインクワイアに入社しました。その他、別の会社ではInstagram運用や、実家のお茶屋さんを手伝うことも。
このインタビューでは、インクワイアを含め様々な環境で活躍するともちゃんの「仕事」についてお話を聞きました。
文章を書く「プロセス」が楽しい
インクワイアで執筆も担当してくれているともちゃんが「書く」楽しみを見つけた原体験は、小学生の頃にあったようです。
詩を書く授業で、日本語が得意でないフィリピン人のクラスメイトに頼まれて、詩を一緒に書いてあげたことがあったんです。そうしたら、自分とその子の作品がどちらも校内新聞に掲載されて。嬉しかったですね。そこから文章が好きになりました。
フリーランスになってからは、最初は執筆仕事はしていなかったのですが、自主的に書いたイベントレポートを褒めてもらったことがあるんです。そういった経験が、今「書く」を仕事にするきっかけになったと思います。
私はこれまで色々な仕事をしてきました。その中でも「書くこと」が特に好きなのは、そのプロセスが自分に合っているからです。文章を書くことを通じて、思考したり知識の獲得ができる。頭を動かしているのが楽しいんでしょうね。量産を求められる企画などは、自分が介在する意味がないので、辞めました。嫌いなことはやらないと決めているので、今は基本的に何をやっていても楽しいです。
丁寧な仕事ぶりから得た信頼
何でも楽しむともちゃんに、仕事で気をつけていることを聞くと、「当たり前のことを当たり前にやる」姿勢が見えてきました。
仕事で大切にしているのは、締切りを守ること。できるだけ早く着手して、テンポよく進められるようにしています。フリーランスって、小さな信頼を積み重ねることで他の人と差別化がしやすいので、その点はよく考えていますね。
他にも、「仕事するときには必ず仮説を立てる」「相手の期待値を超える」「量じゃなくて質で戦う」など、一緒に仕事をしている経営者さんからの教えは大切にしています。
ともちゃんは「淡々と」「粛々と」とよく言っています。冷静に当たり前のことを当たり前にやる仕事ぶりがあるからこそ、周囲からの信頼を得て仕事が集まってくるのだと納得しました。それを裏付けるようなエピソードも語ってくれました。
印象的だった仕事があります。Web制作会社にいたときに、サイト制作を担当した会社の方から「動画制作もお願いしたい」と相談されたんです。でも私は当時、動画制作は全くやったことがありませんでした。それでも「大畑さんだからお願いしたい」と言ってもらえて。調べながら一生懸命やりましたね。
未経験の私に依頼してくれたのは驚きました。サイト制作をしたときに、目的から丁寧にヒアリングして設計を進めたので、そういった動きを見て期待してくださったのではないか、と思います。
過去のつらい経験を、自らの強みに変える
彼女の仕事の価値観や姿勢はどんな所から来ているのでしょうか。色々と話すなかで、自らのバックグラウンドを話してくれました。
中学校2年生から、祖父母の家に暮らしていたんですよね。両親が転勤族だったので、同じ学校に通い続けられるように。両親が近くにいないので、祖父母がお世話をしてくれるかなと思っていたんですけど、二人とも家を空けることが多かったんです。だから自分のことは自分でやるようになりました。自立は早かったと思います。
今は「冷静な人だね」と言われることが多いですが、つらい時期が長すぎて感情のアップダウンが少なくなったんだと思います。正直、当時はつらかったですね。でも、この経験を悲観的に捉えてはいません。むしろ仕事のしやすさなど、プラスに働いていると思っています。
つらい経験からもポジティブな面を見出し、それを自分の強みに変えていく。そんな姿勢がともちゃんの今を形作り、周りから信頼され活躍する背景にあるのだとわかったインタビューでした。ともちゃん、ありがとうございました!
大畑 朋子さん プロフィール
1999年、神奈川県出身。2020年11月よりinquireに所属し、編集アシスタント業務を担当。株式会社INFINITY AGENTSにて、SNSマーケティング、メディア運営を行う。関心はビジネス、キャリア、美術など。
ツイッター:https://twitter.com/tomoko_ohata
大畑さんがわたしについて書いてくれた記事はこちらです!
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