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常世の君の物語No.5:銘信

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平安時代、長門の町を舞台に、源平合戦のかたわら、ひっそりと咲いた恋の花があった――。
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#銘信

終章:源氏

夏の暑さもいくぶんかおさまりを見せ始めたある日のこと。 銘信は伊織と連れ立って、九星の説…

第四章:伊織

夏の夜、空気は生暖かく、そこここで虫が鳴いている。 その虫の鳴き声に耳を傾けていた伊織は…

第一章:銘信

一筋の涙が、頬をついと流れた。 銘信は、まぶたの裏にまで届く日の光をまぶしく思い、ふっと…