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ミニ保険が百花繚乱

以前「終活保険」という保険の誕生を記事にしました。この保険は、最近ではミニ保険とも呼ばれている保険金額が少額でかつ保険期間が短期の「少額短期保険」の1つです。リーズナブルな保険金と、これまでになかったニッチな部分をカバーする保険ということで、消費者の支持を集めて2018年度には、支払われた保険料の合計が1,000億円規模に達する勢いだそうです。

ミニ保険って何?

 ミニ保険の基礎をおさらいしておきましょう。制度としては、2006年の保険業法の改正によって誕生しました。受け取ることができる保険金額の上限は、入院給付金80万円、病気死亡300万円、障害死亡600万円、損保1,000万円と少額です。また、保険期間は生保で1年、損保で2年と極めて短期に設定されています。月額の保険料が数百円から数千円とお手軽で、コンビニやスマホで簡単に加入手続きができることも、人気の要因になっているようですね。

シニア向けの保険が豊富

 終活保険のように、シニア層をターゲットにした保険の種類が多いことも特徴の1つです。終活保険以外にも次のようなミニ保険を見つけました。

○89歳まで加入できる糖尿病保険

○有料老人ホーム、特別養護老人ホーム専門の医療・損害賠償保険

 <内容>

・施設内、外出時、一時帰宅時等でのケガによる入院の保障

・施設の備品や他人の持ち物等を壊してしまったときの弁済補償

・個室に持ち込んだ家財の補償

○葬儀保険

<内容>

・80歳まで加入できる生命保険で、葬儀費用、入院費用、遺品整理、仏壇、お墓等の費用に

○孤独死に対応する保険

<内容>

 ・賃貸住宅内での孤独死等に対して、原状回復費用等の損失を補填

○弁護士保険

 <内容>

 ・トラブルが発生した際に、そのトラブルの解決を依頼した弁護士等への報酬等の費用を補償

珍しい保険も

 生命保険や医療保険、介護保険のような保障内容の保険もありますが、保障する範囲を絞ることで、保険料をおさえる保険が多いですね。ペット保険も、このミニ保険の中に入ってきます。その他にも、次のような面白い保険があります。

○外国人向け保険

○花見限定の医療・損害補償保険

○スマホの損害補償保険

○登山限定の医療・損害補償保険

○コンサートに行けなくなった場合のチケット代金保障

ミニ保険で注意すること

 ミニ保険は、従来型の損保会社が手がけるものもありますが、ミニ保険専門の会社が提供するものが増えています。旧来の生損保会社は免許制で資本金が10億円以上必要なのに対して、ミニ保険会社は登録制で資本金は1,000万円以上で済むからです。2006年には「一般社団法人 日本少額短期保険協会」という業界団体も誕生していて、現在同協会の会員数は100社、実際にミニ保険を提供する会社も同程度の数が存在すると思われます。ここで注意したいのは、ミニ保険会社の場合にもしもその会社が破綻すると、保険契約者を保護するための制度が存在しないことです。また、保険料は年末調整や確定申告の所得控除の対象にはなっていません。


 加入の検討をされるときは目当ての保障が、既に契約している保険のオプションとして加入済で、重複していないかよく調べてくださいね。特に、クレジットカードには旅行損害保険がついていることがありますので、気を付けましょう。

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