ラブライブ! スーパースター!! Liella! First LoveLive! Tour~Starlines~感想まとめその①
ラブライブ! シリーズ4作目「ラブライブ!スーパースター‼」、その記念すべき1st LoveLiveが10都市20公演を毎週回るというとんでもないボリュームで開幕しました。
……そして、その閉幕から2ヶ月が経とうとしています。
何なら2nd LoveLiveまで1週間を切っています。
あまりにも遅すぎますが、初めて体験したラブライブのライブ、現地参戦と配信で何度も体験したその衝撃と感動を残しておくべく、記事にしました。
その①として、全体の感想とキャストの方々への所感(ただただ賞賛と尊敬のみ)、そして次回以降のライブに期待することをまとめました。
↓その②ではセトリと感想を書いています。
総括
大大大大大満足のクオリティ
全体的に、もう大大大大大満足でした。
私はもともとLiella!の楽曲は好みだったし、アニメも良かったし、キャストの方々も生放送やラジオを通して好きになれていました。そういう人にとっては満足以外の感想が出ようのないツアーだったんじゃないかと思います。
現地参加で2回、有料生配信で3回視聴しましたが(東京都追加公演も配信で見る予定)、もうパフォーマンスが良すぎる。初回の群馬DAY1から既にハンパなく、「最初からマックスで」という伊達ちゃんの言葉が決して誇張でも何でもないことが示されていたと思います。
どこが良かったのか、少しだけ細かく見てみます。
「アイドルが目の前に存在する」非現実体験
そもそも私はラブライブのライブ参加が初めてで、それどころかアイドルやアニメ系のライブも初体験でした。
Liella!の皆さんについても、生放送やラジオ・キャストのSNSを見ていたくらいの経験しかありません。そんな状況に加え、10代の何も知らない頃を過ぎ、社会に出て、それなりに社会を知った身として、「アイドル」というものにあまり幻想を抱かない性格だと思っていました。
SNSでプライベート(とはいってもオフィシャルですが)を垣間見たりして、アイドルではなくて「一人の、自分たちとあまり変わらない人間」として見る視点ができていたのです。だから、生でライブに参加する興奮はあると思いつつも、そこまでアイドルそのものにはハマらないだろうな、とも思っていました。
思っていました。
しかし、現実でライブに参加するとその視点は真逆のものになりました。
目の前にキャストの方々が存在することで、「自分たちと変わらない人間」であるという価値観はより固くなると思ったのですが、実際はその逆で、目の前で見ることによってパフォーマンスのすごさを肌で感じ、「目の前にいるのに同じ人間と思えない」「あれ、今、夢みてる?」としか思えなくなりました。ヤバい。
感覚としては「これが現人神か……」みたいな感じでしょうか。初めてなのでよくわかりませんが。
歌手やバンドのライブ参加経験はあったのですが、アイドルはまた一味違うなあという感覚。前者が演奏や歌を主に楽しみにしていたのに対して、今回はアイドルの存在そのもの、放つ魅力にどうしようもなく惹きつけられました。SNSを見ているとあれだけ等身大に感じるのに、ステージではこんなにも違う。ラブライブでは、もちろんアニメのキャラクターと声も同じな訳で、キャスト本人が演じながらステージでパフォーマンスするわけですから、アニメへの没入感も相まって、非日常感がすごい。すごい時間でした。
キャストのパフォーマンス
言ってしまえばこれに尽きるのですが、何はともあれこれ。キャストの皆さんにおかれては、本当に本当にお疲れさまでしたと言いたい。そして、素晴らしすぎるパフォーマンスに心から敬意を表します。あなたたち、本当にこれがファーストライブツアーなんですか…?
生歌でもしっかり迫力があってかつ綺麗な歌声、キレッキレのダンス、MCやコール&レスポンスの流暢さ……すべての要素がことごとく素晴らしかった。
生放送やラジオ、テレビ出演などをこなしつつ、このツアー、このパフォーマンスのためにどれだけの練習を重ねたのか……
そして10都市20公演を毎週末周るというトチ狂ったスケジュールをこなしきるタフネスも含めて、称賛と敬意しかありません。誰も体や心を壊さずいてくれることがファンにとって何よりなので、運営には今後も健康を第一に考えてもらいたいものです。
アニメへの没入、役への没入
下にも書きますが、本ライブの大きな魅力が「アニメに沿った演出の深さ」でした。放送されたアニメ1期の流れに沿ってステージが展開され、観客もその一員となることができたのが本当に楽しかった。
しかしアニメ、というよりはLiella!の物語に没入しているのは観客だけではありませんでした。キャストの5人の役への没入度の高さというのも、大きな魅力だったと思います。
私はライブを実際に観に行く前は、「キャラクターとキャストを同一視はきっとできない」「キャストの方々のライブを生で観に行くつもりで行こう」と思っていました。実際、そのつもりで観に行っても大満足、キャストの方々への応援の、推しの気持ちがますます高まったわけなんですが、それだけでは認識は足りなかったと後になって気づくことになります。
それが、千秋楽である宮城公演DAY2での最後のMC。キャストがそれぞれのキャラへの想いを語るという内容でした。かのんへの憧れからアコギを持ってTiny Starsを弾き語るというとんでもないサプライズをかました伊達ちゃんから始まり、5人全員が担当キャラクターへ抱いている並々ならない想いを語ってくれたのです(この内容も下記のキャストの方々への所感で書いています)。
その内容は、私の乏しい想像を遥かに超えていくものでした。
とにかく担当キャラクターへの思い入れが半端じゃない。その上、このツアー(ライブ)でのパフォーマンスについても同様で、各キャラクターを演じながら、実際にLiella!が現実に出てきたようなパフォーマンスを心掛けている。ここは完全に私の認識が誤っていました。
行われていたのは「キャストの方々のライブ」ではなく、「Liella!のライブ」であったのです。文字にするとそんなん当たり前やんけと思われそうですが(特にラブライバーの方には)、これを腹の底から理解できたのは上記のMCを聴いた後です。
無理やり例えるなら、感覚としては2.5次元の舞台のような感覚なのでしょうか。私は2.5次元の舞台も観たことはないのですが、実際に役を演じながらのパフォーマンスという意味では近いのかなと思っています。
その視点で東京追加公演を観てみましたが、見方が180度とまではいかなくても140~150度くらいは変わりました。確かに、MC以外のところでは「Liella!の5人が実際に歌っている」ように動いていることが分かって、現実と虚構がごっちゃになりかけました。脳がちょっとバグった。
アニメと会場がリンクする演出
後述するセトリの一覧でも触れるのですが、アニメ内でのライブ描写と現実がマッチする感覚が最高でした。
私は上述の通り、ラブライブ・アイドル・アニメ系のライブが初体験ということで、周りを見ながら恐る恐るブレードを振っていたのですが、まずこれが思っていたより楽しい。ライブ会場でのファンの一体感が私は好きなのですが、これが増幅される感じがあってなかなかやみつきになりました。また、「Tiny Stars」や「Starlight Prologue」といったアニメ内でブレードや照明が演出に使われた曲については、会場でそれが再現されるのでよりボルテージが上がりましたね。
こういうのはファンが勝手にやるものだと思うのですが(Tiny Starsは自然と再現されたのでしょうが、スタプロについては現地で「客席の配置に合わせてブレードの色をそろえてアニメを再現しませんか?」と立札を持ったファンの方がいらっしゃいました。すごい)、運営もアニメを作る時にある程度ライブでのこうした盛り上がりを想定しているのではないでしょうか?だとしたら見事ですね。本当に楽しかったです。
ステージとの近さ
今回の各公演での会場(ハコ)の広さは、先輩ラブライブ!グループに比べてかなり小さかったように思います。
参考までに、12月29・30日に開催された「ラブライブ! サンシャイン!! Aqours EXTRA LoveLive! ~DREAMY CONCERT 2021~」の会場であるぴあアリーナMMの収容人数は最大「12,141人」であるのに対し、「Starlines」の最終公演(宮城)の会場・仙台サンプラザホールの収容人数は最大「2,372人」と、約5分の1程度となっています。
これは10都市20公演を周るという特性や、まだラブライブ!スーパースター!!が始まって間もないためにファンの数が少ないこと等を考慮してのことだと思いますが、実はファンにとってはこれがかなり嬉しい点でした。
というのも、客席とステージとの距離が近いため、よりキャストの方々のパフォーマンスや存在感を身近に感じ取ることができたのです。実際に現地参加してみると、もちろん席の位置にもよるのですが、思っていたよりも近い。ビジョンを見なくても表情が分かるくらいで、予想していたよりも臨場感が段違いでした。
これからLiella!はきっとドーム等、より大きな会場でのライブが増えていくでしょうから、まだ比較的小さめの会場で公演している今のタイミングでライブに行くことができたのは非常に大きな収穫でした。
ほぼ全ての楽曲を網羅したセットリスト
Liella!はデビューして日が浅く、楽曲のリリース数はまだ少ないと言えるでしょう。しかし、そんな中のファーストツアー、そんな状況ならではの利点として、各シングルはもちろんのこと、カップリング曲もあまさず、いまリリースしているほぼすべての楽曲を披露してくれます。これはファンとしては嬉しい。
特にカップリング曲については、素晴らしい曲ばかりなのですが、この先楽曲が増えていくにつれてライブでは聴く機会が減ってくるものも多いでしょうから、これはファーストツアーならではの旨味と言えます。
キャストの方々への所感
このライブを通じて感じた、キャストの皆さんの印象・魅力を書いておきます。ライブで感じたことを優先的に。最初に断っておきますが、ネガティブな感想は一切出てきません。みんなすっごかった。
伊達さゆり(澁谷かのん 役)
「私を叶える物語」の主人公としての素質
ラブライブ!スーパースター‼のキャッチコピーは「私を叶える物語」です。
つまり、この物語に見る側である私たちが何か直接的に恩恵を受けるわけではない、あくまでLiella!の彼女たちが自分を叶える物語であり、それを最も顕著に表しているのが、伊達ちゃん演じる「澁谷かのん」なわけです。
とはいえ、これは彼女を応援する気持ちを持ったファンがいないと、これまで以上に成り立ちにくい物語だと言えるのではないでしょうか。極端にドライな言い方をしてしまうと、「知らんがな」という感想を持つ人が出てくる確率が高くなるということです。
Nijiプロジェクトしかり、最近はアイドルを「雲の上の存在」というよりは「身近なところや弱いところを持った等身大の存在」として見せる風潮があるように思います。アイドルを、ただ「自分を励ましてくれる存在」としてではなく、「自分も応援してあげたい存在」と感じさせたがっているということです。
これにはどういう理由があるのかわかりませんが、報道やSNSの発達によって、否が応でも芸能人やアイドルとの距離が縮まってしまったことがあるのかもしれません。それはもちろんファンにとって嬉しいことは多いのですが、良いことばかりではない気がします。過度に期待していた、極端に言えば崇拝していた彼らが、実は自分たちと同じ世界に住んでいたということを、ファンが不本意なタイミング――スキャンダルや精神的な病気といった――で知ることが増えてきたように思うのです。
それならば、「彼女たちも人間だともっと実感していればよかった」「もっと応援してあげていればよかった」とファンは思うかもしれません。そういった状況に対して、あえてこれまでは見せていなかったアイドルの裏側や弱い面を見せていくという手法が取られるようになったのではないでしょうか。もちろん、それについても見せ方やアイドル本人の感情など、気を付けないといけない点は多いと思いますが。
長くなりましたが、こういった風潮が強く表れているのも「スーパースター‼」の特徴だと思います。その中でも、一般公募から選ばれ、センターを勝ち取った伊達さゆりという人は、それを最も色濃く体現したキャストであるように映ります。ライブでもオーディション映像が流れますし、彼女自身も自分がもともとネガティブな人間であること、周りに助けられながら進んでいることを公言しています。ライブ千秋楽前に公開されたダイジェスト動画でも、そういった面を公式が発信していることがわかります。
そんな環境、風潮の中で、上記のような性格・見せ方からわかるように、伊達ちゃんの持つ「応援されるアイドル」としての素質はずば抜けていると思います(こう書くと誤解を生みそうですが、もちろん彼女のパフォーマンスもとても素晴らしく、ファンを励ます力にも満ちています、念のため)。
前述した、ごく普通の女子高生がオーディションで勝ち抜いたという劇的な実績、田舎から夢を追って上京してきたというシチュエーションがよりファンを盛り上げますし、何より彼女の実直かつラブライブ愛に満ち溢れた内面が生放送やラジオ等を通じて伝わってくるのです。後述する歌・ダンス・MC等のパフォーマンス能力の高さも含めて、これだけの逸材を発掘したラブライブ運営の眼力にはさすがと言うしかありません。
力強い歌とダンス
一番わかりやすく、印象に残りやすい伊達ちゃんの魅力ではないでしょうか。アニメやCD音源でも当然感じることはできましたが、実際に目の前で歌って踊っているのを目にすると、なおさら強く感じますね。
歌っている時は、少し苦しそうだったり(緊張してたんでしょうか)、感情豊かな本人の性格から少し泣きそうになってしまったりすることもあったように思いましたが、ツアー初めより最後の方が、よりのびのびと気持ちよさそうに歌っているように見えました。
「未来予報ハレルヤ!」とか「GOING UP」とか最高に気持ちよかったですね。声の出し方からして聞いてるだけで気持ちいいので、MCや声を張った挨拶・呼びかけも最高でした。
「楽しむ」感情に溢れた笑顔
ライブで目の当たりにして最も印象的だったことの一つ。彼女の笑顔が本当に素敵なのです。
アイドルの「歌って踊りながらも笑顔を維持する」というのは、非常に難易度の高いスキル、というか条件だと思います。踊りながら生歌を、というだけでも相当難しそうですが、その上、楽しそうに笑っていなければいけない。本当に人間の限界を超えるような作業だと思います。
そんなアイドルのパフォーマンスを歌番組等で見ていると、「ああ、やっぱり無理して笑ってるのかな」と思うことがこれまでありました。何度も言いますがこれはそもそも無理すぎる注文であり、多少は無理が見える方が普通だと思います。
しかし、Liella!のパフォーマンスを見ていると、それがない。「無理」している感が伝わってこないのです(もちろん、相当な努力の賜物だと思いますが)。それはLiella!全員に対して言えるのですが、その中でも伊達ちゃんの笑顔は最も「楽しそう」に見えました。しんどい中での笑顔だろうに、今の状況を全力で「楽しんでいる」笑顔にしか見えないのです。これは本当にすごい。
伊達ちゃんはよく笑う反面、よく泣く人でもあります。感情が表情に発露しやすい人なのかもしれません。だからこそ、表情に表れている「笑顔」をより信用することができるのです。
しかしもちろん彼女も人間ですから、辛いとき・落ち込むときもあるでしょう。そんなときにも笑顔でステージに立たなければいけないというのは相当に過酷なことです。そんなときの笑顔がたとえ本心からのものでないとしても、観客にそれを疑わせない笑顔を作れることが、彼女の凄まじい才能だと思うのです。
かのんへの想い
宮城公演DAY2で語られた、担当する役(かのん)への想いはこのような内容でした。漏れがあるかもしれませんが……
・少しでもかのんちゃんに近づきたいという想いから、ギターの弾き語りに挑戦したいと自分から進言した
・自分も人間なので落ち込んでしまうときもあったが、そんなときもギターが助けてくれて、笑顔で練習できた
・かのんちゃんには助けてもらってばっかり
・ありがとうの気持ちを込めたくてギターを弾いた
はい。もう本当に凄まじいですね。
もちろん実情は知り得ませんが、客観的に見て、ライブでの出番の多さやラジオ(リエラジも個人のラジオも)の仕事等、伊達ちゃんはLiella!キャストの中で最も多忙だったのではないかと想像します。
そんな中で、ライブの練習に加えてギターの練習を重ねるというのは、もう本当に凡人からは想像もつきません。なこちゃんも「相当練習してた」と言及していたくらいですから、本当に想像できない。それほど役に没入できるというのも、伊達ちゃんの才能というか、魅力だと思います。
Liyuu(唐可可 役)
独特の感性が生み出すクセになる味
中国人だから、日本文化に不慣れだから、というだけでなく、リーちゃんの個性的な魅力、感性が存分に感じられました。
・良い意味で観客に気を遣いすぎないMC
日本人だと、アイドルはファンや観客にすごく気を遣うと思います。客商売という言葉は違いますが、あちらからするとファンありきなところがあると思うので。なので、ファンに対しても「くださって」「頂いて」みたいに、かなり丁寧な言葉を使う傾向があると思います。
それに対してリーちゃんは、ファンに対してややフランクなように見えます。例えば自己紹介の時にブレードの色変を急かしたり(これ大好き)、ラジオとかでも「何考えてるんですか?笑」みたいなことを普通に言ったりします。そもそも彼女はファンを大事にしているのが言葉の端々から伝わってきますし、それくらい気を遣わない感じでちょうど良いと個人的には思っているので、リーちゃんの平熱な感じはクセになりますね。5人の中で良いアクセントだなあと思います。
・独特の間や言葉遣い
(言葉を探して間が空いたり、意外な言葉を選んだり)
「笑いは裏切り」という言葉がありますが、リーちゃんに関してはまさにそうで、ネイティブの日本人からすると取らない間が空いたり、意外な言葉を選んだりします。この「予想していたのと違う」という裏切りから笑いが生まれるのです。本人は笑われているようで嫌かもしれませんが……
ステージ上で映える長身・衣装の着こなし
リーちゃんはLiella!の5人の中で最も背が高いです(167cm)。
5人で並ぶとはっきりわかるくらい頭が抜けています。そのスタイルの良さから、衣装が一番映えていると思います。「Start!! True Dreams」のようなカッコいい系も「Tiny Stars」のような可愛い系も、どんな系統でもとても似合う。普通に見とれてしまうくらいです。
具体的にどういう要因でそう見えているのか素人からは分からないのですが、とにかく衣装の着こなしが抜群にうまい。このあたりは、さすがコスプレイヤーといったところなのでしょうか。
可可への想い
普段はクールな印象もあるリーちゃんですが、他のキャストと同じタイミング、宮城公演DAY2で担当キャラへの想いを語るシーンでは、その内に秘めた熱量を感じることができました。語っている途中、涙ぐんでしまってしばらく話せなくなってしまっているのも印象的です。
・自分より明るい子だと最初は思ってた
・どんどん自分と似てる子だと、15歳のLiyuuだと思うようになった
・これからアニメが進むにつれて、16歳のLiyuuになっていくかも
・明るい子だけれど、考えることが100%一致することがあって、もう一人のLiyuuがアニメの中にいるような気持ちになる
・似てると言われるのが嬉しく、自分でもそう思うようになった
・今後もずっと一緒に、可可の成長も見たいし、一緒に成長したい、走りたい
・これからも可可とLiyuuをよろしくお願いします
「もう一人のLiyuu」という表現を使っているのがとても印象的。「考えることが100%一致する」というのは、一般人の私からは想像もつかない感覚です。きっと演者としては最高の瞬間の一つなのでしょう……「可可を応援することが、過去のLiyuuを応援することになる」というのも、とても不思議ですが素敵な体験になりそうです。これからも、よろしくお願いします。
岬なこ(嵐千砂都 役)
可愛さとダンスパフォーマンスのギャップ
まずなこちゃんといったらこれでしょう。
普段の、お姉さん的ポジションにいながらもキャラや声から感じさせるゆるふわ感からの、圧倒的にバチバチのダンス。これです。これぞギャップ。
特技に「ダンス」とあったことからライブを楽しみにしていたのですが、そのハードルを悠々と超えてきてくれました。本当にカッコよかった。運営側ももちろんこれを彼女の強みとして捉えてくれているのか、ダンスをアピールするパートが随所に見られました。「常夏☆サンシャイン」はもちろん、「1.2.3!」や「バイバイしちゃえば!?」などですね。今回のライブは何公演か観ましたが、どの公演でも彼女のダンスは楽しみにしていました。それぐらい魅力的。
ステージ上での圧倒的な安定感
本ツアーが有人初ライブということで、どのメンバーも随所にややぎこちなさが見えることがあります。それはもちろん初めてのツアーでしか見ることのできない初々しさであって、ファンからすれば嬉しいことなのですが、なこちゃんは初々しさを感じさせながらも、最も安定感があったなと思います(次点でなぎちゃんでしょうか)。
歌やダンスはもちろん、曲の合間のコーレスやMC等、どの部分でも安心して見ていられる。これは本当にすごいと思います。生放送やラジオ等でも感じていたことですが、尖り気味な他メンバーのバランサーとして欠かすことのできない存在だなというのを、ライブでも改めて感じました。
千砂都への想い
千砂都の誕生日を盛大に祝うなど、キャラへの思い入れが強いことは周知の事実でありますが、さらにステージ上でのかのんとの共演シーンにおける役への没入感は凄まじいものがあります(これはどちらかというとかのちぃの二人が、という感じですが)。宮城公演DAY2では下記のように語っています。
・ちぃちゃんと似てるところは多いなと最初から思ってた
・ちぃちゃんはすごく努力家
・時が経つにつれてメンバーみんなのことが好きになったけど、ちぃちゃんにとっても自分にとってもかのんちゃんの存在が一番大きい
・かのんちゃんへの気持ちが大きくなっているからこそ、ギターを頑張る姿に涙が出たのだと思う
・ちぃちゃんに歩み寄れているのを嬉しく思った
・辛い時にちぃちゃんがいつもそばにいてくれて、先生であり目標であり仲間であるけれど、一番の理解者でありたいから、もっと歩み寄りたい、いろんな景色をちぃちゃんと、Liella!の皆と見たい これからもよろしくお願いします
自キャラである千砂都に言及するのは当然ですが、ここで自然に「かのんちゃんの存在が一番大きい」という言葉が出てくるのがさすがすぎる。役に没入してるな、理解が深いな、とひたすらリスペクト&感謝です。
千砂都のことを「先生」と呼んでいるのも個性が出ていますね。確かに千砂都はアニメ本編を観ていても(幼少期のまだ弱かったころの描写はありますが)超人的といってもいいほどのキャラクター性であり、そう呼んでリスペクトする気持ちもとても分かります。
ペイトン尚未(平安名すみれ 役)
最も「アイドルらしい」パフォーマンス
MY推し、ペイちゃん。
ラブライブのキャストというのは「声優」「アーティスト・歌手」「アイドル」という複合的な要素を持ったなんとも特殊な立ち位置にいる印象です。だからこそ個々の個性がどの分野に出るかが面白いところで、Liella!も五者五様の個性の表れ方をしています。その中でも、ペイちゃんは特に「アイドル」としての要素、魅せ方が強く表れていると個人的には思います。
もともとアイドルをしていたということもあるのでしょうか。ファンクラブのコンテンツで「アイドル」という小説を掲載しているのも印象的です。彼女の中で「アイドル」という存在への思い入れは特別なものがあるのだろうと想像します。ライブ中でも、ファンへのレスポンス(手を振ったりギャラクシーポーズをしたり)に非常に力が入っている印象でした。一番アイドルらしいパフォーマンスをしていたと思います。
これまでアイドルにドはまりしたことはなかったんですが、この感じ、いいですね……現地で肉眼で見ていると、本当に「人」を見ている感じがせず、現人神というか、「アイドル」という概念を目の当たりにしている感覚に陥りました。何だこれ。
そしてもはや彼女の代名詞になっている「大好き」は反則。
と言いつつ、彼女はもちろん声優であり歌手でもあります。演技についてはライブで触れる機会はあまりありませんでしたが、歌についてはその歌唱力に度肝を抜かれました。うますぎる。特にセンター曲の『ノンフィクション!!』のラストは圧巻です。
群馬DAY2では悔しい思いもしたと思いますが、それも糧にして20公演を走り切ってくれたことには本当に感謝しかありません。
「ステージが私たちの居場所になった」
MCで言っていた、個人的にかなり印象に残った言葉です。
10都市20公演という尋常でないツアーをこなしたうえで出てくる言葉としては、もうこれ以上ないのではないでしょうか。
「なった」という表現から、最初は居場所ではなかったのだろうなと想像します。不安や緊張やプレッシャー……そういったものに最も晒される場所でもあったでしょう。それがこの公演を通じて、「居場所」と言えるほどに安らげる場所になったのなら、そこに私たちファンが微力ながら助けになれたのなら、これほど嬉しいことはありません。ファンでいて良かったと、心の底から思わせてくれる言葉でした。
すみれへの想い
担当するキャラ、すみれへの思い入れが非常に強いことも印象の一つです。キャストは5人ともキャラへの思い入れは相当強いのですが、ペイちゃんの語っている想いはやや独自路線で、そこが個性的で面白いです。MCで言っていたのは大体こんな感じ。
・最初はミステリアスだったが、そこから性格が見えてくると、ただ高飛車で自信のある子じゃないことに気づいた
・そういうところが見えてくると、ショウビジネス界にいたという点も含めて共通点がたくさんあって重ねてしまうところがある
・似てないところもあるけれど、それもひっくるめて、自分がすみれの真似をするのではなく、二人で距離を縮めていきたいと思っている(すみれちゃんの方が身長高い)
・ファンには申し訳ないけど、自分が一番最初に好きになったすみれのファンであり、一番の理解者でありたい
・大好き
キャラと自分を重ねるところがありながら、キャラになり切って演じるだけでなく、「自分がすみれの一番の理解者でありたい」という、キャラクターの一番のファンであるというのが、やや特徴的なところです。「すみれちゃんなら完璧にやるだろうから自分も頑張る」と言っていることも多く、大好きなすみれの理解者でありながら、彼女に負けない、ふさわしいパフォーマンスをする、という熱意をビシバシ感じます。他のキャストからも「理解者でありたい」といった、同じような発言はありますが、競い合いつつファンである、というのは彼女独自ではないかと思います。
「平安名すみれ」というのはもちろん架空のキャラクターですが、その存在を信じて疑わない、まるで現実にいるかのようなペイちゃんの距離感と思い入れが、ペイちゃん推しであると同時にすみれ推しの私にとってはたまらなく眩しいのです。
青山なぎさ(葉月恋 役)
ストイックな性格から漲るプロフェッショナル感
私にとってなぎちゃんの最も魅力的なところは、圧倒的な「プロフェッショナル感」です。メンバーからも度々言及されるほどストイックで、パフォーマンスの追求や「葉月恋」としてのステージ上での演技へのこだわり、出番前の入念なストレッチなど、その例は枚挙にいとまがありません。
そんなストイックさが相まって、私は彼女に「プロフェッショナルとしての信頼」を強く強く感じています。他のメンバー、特に伊達ちゃんやなこちゃんには「同じオタクとしての信頼」を感じることが多いのですが、なぎちゃんにはオタクというよりは一人の人間、社会人としての信頼感がすごいのです。「この人になら仕事を任せて間違いない」と思わせてくれます。
……なんだか仕事の話みたいになってしまいましたが、私も社会に出て「プロフェッショナル」としてお金を貰うことの難しさ、責任の重さを痛感した身として(自分がそうなれたとは到底思えないので)、その分なぎちゃんから感じるこの「プロ」感には本当に心の底からのリスペクトを抱いているのです。
そういう意味では、アイドルとして推す感情もあるのですが、シンプルに人としてのリスペクトが大きすぎる。本当にすごい人だと思います。
パフォーマンスへのポジティブさ
上記の通り非常にストイックでありながら、本人は自分のことを「ポジティブ」であると語っています。前向きなストイック……無敵かな?
ライブでそれを特に感じたのはアンコール前の幕間映像で、ツアーに関する感想をメンバーが語るところ。「『私はできる』って思いながら、曲が始まるのを待ってます」のセリフが本当に好きです(うろ覚えなので違ってるかもですが)。上述したプロ感も相まって、この「できると思いながら出番を待つ」というポジティブなスタンスに、人として本当に憧れます。
少ない出番の中で爪痕を残すパフォーマンス
本ライブ(ツアー)がアニメ1期準拠である以上、アニメで出番が少なく不遇といってよかった恋ちゃんの、ツアーにおける出番もまた少ないという結果になりました。各メンバーの出番(曲数)を整理してみました(リエラのうたは除いて、千秋楽・追加公演以外を対象)。
澁谷かのん(伊達さゆり) :19曲
唐可可(Liyuu) :18曲
嵐千砂都(岬なこ) :18曲
平安名すみれ(ペイトン尚未):17曲
葉月恋(青山なぎさ) :15曲
ああ、少ないですね……
曲数の格差がMAX「4」というとそうでもない?というようにも見えますが、印象としてはだいぶ違います。
一番多い伊達ちゃんは「確かにずっと歌ってたな」という印象ですし、逆になぎちゃんに関しては、ライブの中でアニメストーリーに沿い始めた未来予報ハレルヤ!あたりから「不在感」はとても強く感じました。特に「常夏☆サンシャイン」は恋以外が全員歌いますから、そこは特に寂しい。
常夏衣装で舞台裏のオフショットがSNSに上げられていたりすると、なぎちゃんだけリエラのうた衣装になっていたりして「ああ……」となります。泣いた。何でこんなことに……
とはいえこのように出番が少ないのは、アニメ準拠なのでしょうがないことです。そんな中でも、Liella!としてのパフォーマンスではもちろん、「瞬きの先に」や「リエラのうた(特に初っ端のPrimary)」でなぎちゃんの印象がしっかり強く残っています。観客にこれだけ爪痕を残すのが本当にすごい。自分の武器・強みをとてもよく分かっているのだろうなと思います。ここも尊敬ポイント。
繰返しですが、今回出番が少ないのはアニメ準拠なのでしょうがないこと。
ですので次からは、アニメに縛られない、柔軟でバリエーションの多いパフォーマンス・セットリストを期待しています。「常夏☆サンシャイン」とか全員で歌ってほしい……
ブレード色
キャストの話じゃなくなってしまいますが、ライブに参加してみて、恋ちゃんのブレード色が一番映えるな、と思いました。
暗い客席では、明るい色より濃い目の色くらいがちょうどいいのかもしれません。自己紹介や「瞬きの先に」等、恋ちゃんカラーに染まるタイミングで客席を振り返ると、息をのむほど美しかった記憶があります。
恋への想い
なぎちゃんの印象は、上記の通り超リスペクトするプロフェッショナルなのですが、普段はLiella!屈指のボケ担当であり、リアクション等もふんだんでありながら、涙を流したりといった感情の揺らぎがあまり表に出ない人、という印象があります。
しかし、宮城公演DAY2では「絶対にライブで泣きたくないと決めてる(思いがこみ上げてそのことしか考えられなくなるし喉が詰まってしまうしで歌えなくなる)のに泣いてしまった」「それだけ抑えることができないほどの思いがあった」と泣きそうになりながら話すシーンがあるなど、役やアイドルへの情熱をバチバチに秘めているのだとわかります。
恋ちゃんへの想いも、
・最初は似てないと思っていた けれど、自分も人にすぐには心を開けない、自分のことは自分で頑張ろう、一人で前に進めるように前を向こうと思うタイプだったので、今では似ていると思う
・恋ちゃんを見てると、みんなを頼って良いと思うし、応援してくれる人にも自分を出して心を開いていいんだよと言われている気がする
・MCのときは青山なぎさとしてやっているが、パフォーマンスの時は「恋ちゃんはバレエとかスケートやってきて、歩き方も丁寧で前をずっと見てる子だから」と、指先・足の先まで恋ちゃんになりきって、恋ちゃんならどうするかをいつも考えて動いている
・恋ちゃんと二人三脚で一緒に前に進んで、皆さんと楽しい思い出を作っていきたい
このように語る姿から、その熱さを感じ取ることができます。
そして、その想いを語りながらも涙を見せないのがまたプロ感あって好き。
次回以降のライブに更に期待すること
総じて今回のツアーは大大大満足ではあったのですが、次回以降のライブ・ツアーにさらに期待することを、欲張って書いてみようと思います。
様々なメンバーの組合せ
原曲に捕らわれない、より自由な組合わせでのパフォーマンスを見てみたい。
例えば、恋ちゃんも入った「常夏☆サンシャイン」とか、メンバーソロでLiella!の楽曲をやるとか(今回のツアーの「GOING UP」のように)。
「Tiny Stars」もクーカー以外で見てみたい気もしますが、あれはアニメの展開上、あの二人以外でというのは抵抗がある気もする……こういうファンの感情を慮るのも難しいでしょうね……言っておいてなんですが。
出番の平滑化
今回のツアーよりも5人皆の出番が、パフォーマンス時間が均されればいいなと思っています。
まあ主に恋ちゃんなんですが。ライブを見てると、「伊達ちゃんめっちゃ出番多いなあ」「なぎちゃん中々出てこないなあ」と、両者の推しでない私ですら、どうしても思ったので。
もちろん、これは今回のツアーが「アニメ1期準拠」だからであるということは十分理解しているつもりです。だから文句というわけではなく、次回により期待したいということですね。
Blu-ray特典ソロ曲の披露
次回のライブは1stアルバム「What a Wonderful Dream!!」を引っさげてということですが、アルバム収録曲以外はどれくらいやるんでしょうか。アルバムは全10曲ということですが、今回のツアーでは大体20曲強くらいでしたから、それなりにやってくれそうだなとワクワクしています。
アニメ関連の曲や「Shooting Voice!!」「LIVE with a smile!」のような立ち位置の曲も楽しみですが、個人的にはアニメBlu-ray特典曲を披露してくれないかとうずうずしています。なぜなら推しのすみれちゃんの「ヒロインズ☆ランウェイ」が神曲だったからに他ならないのですが、それにしても全曲すごいですよね。それぞれ方向性が違っているのにちゃんとキャラクターのパーソナリティを反映していて、なおかつシャレオツ。
「Blu-rayを買った人しか知らない」というのは、観客の中に「楽しめる度」の差が出てしまいそう……な気もしましたが、まあ問題ないですよね。ライブに来るレベルのファンはBlu-ray買ってるに決まってるので(偏見)。
もちろんライトなファンは配信で参加するかもしれませんが、それはそれで利があるのではないでしょうか。運営側としても、もしそういったBlu-ray買ってない層が「え、この神曲何!?『ヒロインズ☆ランウェイ』っていうのか!聴きたい!Blu-ray?買います買います!!」と思ってくれれば儲けもののはず。ぜひ積極的に披露してほしいものです。ほんとに神曲なので。
より自由度の高い幕間映像やMC
繰返しになりますが、今回のツアーは「アニメ1期準拠」ということで、アニメの流れに沿って楽曲パフォーマンス→アニメ映像の幕間→楽曲パフォーマンス……が繰り返されていく流れでした。
もちろんそれはそれで大きな長所、アニメへの没入体験という得難い経験ができたわけですが、次回以降は「アニメ準拠」という、言ってしまえば「制約」を取っ払って、もっと自由な方向性に期待しています。
それは楽曲のセットリストやキャストの組合せ等もそうだと思うのですが、ここで触れたいのは幕間の部分です。ここが、今回のツアーのコンセプトでかなり方向性が決まっていた部分だと思うので。ここで、もっと自由なものが見てみたい。
なので次からは、例えばより時間を取ったLiella!のMCであったりとか、YouTubeで公式から上がっていた「Liella! 突撃ロケ」シリーズのような企画ものの映像であるとか(特に突撃ロケシリーズは大好きになったのでまた是非見てみたい)、そういうものを見てみたい気持ちがあります。
生放送やラジオで拝見しているだけでも、キャストの皆さんの個性・魅力というのはビンビンに伝わってきます。今回のツアーではそれぞれの役への演技の深さ・没入がすごいなと感じましたが、次回以降は皆さんの素をライブでも見せてもらえればファンとしては嬉しいです。
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