[検証]生ハムゆでてみた
パッケージに入っている生ハムを一枚一枚はがしながら食べている最中、ふとこんなことを思った。
生ハムをゆでるとどうなるんだろう?
しばらく、ゆで上がった生ハムを想像しようとしてみる。
できない。
理由はおそらく、「生」という字が入っているから。生じゃない生ハム……? と、脳がちょっとの間バグるのではなかろうか。
予想がつかないのなら、一度実現してみるしかない!
というわけで。
今日、人生ではじめて、生ハムをゆでます。
[検証]
生ハムをゆでるとどうなるか
実験用に買ってきた生ハム。
(生ハムのアイデンティティをぶっ壊しにいくわけだから、いい生ハムだと生ハムに失礼。ここは、手頃なものを選びます。)
いざ、お鍋へ。
パッ
グツグツ…….
さっとすくい上げる。
もうしばらくゆでると
……あれ? なんか、見たことがあるような。
あるよね?
これ、見たことあるよね?
完全に一致。
いやいやいや。我々が求めていたのはこれじゃない。
いまだ人類が知らない、ミラクル画期的な新しい食べ物が爆誕するはずだったのに。
突如として、小学生の頃の記憶が蘇ってきた。
風呂場の水面機に水をはって、そこにシャンプーとリンスを各5プッシュずつ入れて混ぜたこと。
あずき洗いのような手さばきで、ぶよぶよとした水をかき混ぜ、水流をつくったこと。
ええ、もちろん、すごい液体ができると思ってましたよ。
通常のリンスの100倍髪をツルツルにしてくれるとか。体に塗れば一生風邪ひかないとか、そういう。
(実際はリンス・イン・シャンプー。それと、おそるべきムダ遣い。)
ハッ
落ち着け、落ち着け。まだ、しゃぶしゃぶお肉になったと決まったわけではない。
食べ物において最も大事なのは、味!!!
パクリ
…
しょっぱい。
はじめてこんなに塩からい豚を食べた。
なんだかいま、すごく悲しい気持ちになっている。
何を隠そう、それは「だいぶしょっぱいゆで豚」であった。
「生じゃなくなったハム」ではなく、あくまで「ゆでた塩っからい豚肉」の表現が適切だろう。
ゆで上がった生ハムは、市販のハムのようにすべすべと平らではなく、縮んでくるんと丸まっていたからだ。
食感も、薄い豚肉をゆでたものとなんら変わりない。
沈んだ気分のまま、「これと味のついていないしゃぶしゃぶしたお肉を2枚同時に口の中へほうりこんだら、けっこう良い味がするだろうな」と思った。
いつか、ゆで生ハムとゆで豚で、ミルフィーユ鍋をつくってみたい。
[結論]
生ハムをゆでると、ペラペラのしょっぱいゆで豚になる。
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