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まなざしの中

先日行った写真展のことを思い出し、
感想をしたためようとしつつも、
先にその素敵な写真たちから歌を詠みたくなりました。

ご笑覧ください。

ふ。ふふん。

と、おふたりで笑っていただければ幸いです。

2023.11.1.(水)

好きなもの選んでいいよ、午睡より目覚めしのちのミモザのひかり

ここからは自由なのだ旅に出るワンツースリーを聞かせて綿毛

食べ頃を予想し合つて刃を入れる夏のメロンに拍手が届く

アボカドの種を埋める日そしてまた明日の朝を眠つて待つよ

登つても降りても良くて永遠の遊びをしよう光のはしご

いつか誰かの記憶になつて光るから波のまにまに口遊む唄

探しものしてゐるやうな生涯を踊り続けて詩人はいつも

線と線あるいは人生? 大きな窓の駅はダンスフロアに

(いちばん美しかつたときのことを知つているから大丈夫だよ)

花揺らす風は地球の震へとも まなざしのなか帰つてゆけば