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クジラのお茶会

昔、書いた詩の続編です。ただてっきりくじらが主人公だと思っていたのですが、いるかでした。一応、そのままでも何とかなりますので、気の向いた方は、読んでみて下さいね
https://note.com/gogoyubari39/n/ncb110b18cf92



クジラのお茶会

くじらのお茶会に招待された少年
お土産を迷った末に
お魚クッキーを持っていくことにした
気に入ってくれるかどきどきだ
まだ働いていないのでそれが精一杯だったのだ

お茶会が開催されるのは
月と地球のラグランジュポイント1だ
少年は軌道エレベーターで
静止軌道まで昇り
そこで連絡船に乗り
海洋生物コロニーに到着した

将来アストロノーツを志す者は、
2年に一回無料チケットが貰えるのだ。
人気はあるが危険を伴う職業だからだろうか
少年は高校のアストロノーツ科に
通っていて今は夏休みだ

首尾よく海生生物コロニーに到着した少年は
入国審査を受け認められ
海中で息ができるように
後で外せるようになっている
エラを首に移植してもらった

入国審査施設から
北に4km水中100mに
少年は水中バイクで移動した
そこはくじらのお家
クッキーを差し出すと
くじらは
「やぁ、来たね!ご丁寧にお土産ありがとう」
「つまらないものですが」
「おお、クッキーだね。お茶うけにしようね」
くじらは実は少年と
殆ど大きさが変わらない
コロニーのエコロジーで
サイズダウンしているのだ
くじらと少年は
お茶とお魚クッキーを供しながら
初めて地球で出会った話しやら
色々なお話をして
また二年後に会おうと約束して
お茶会は終わったのだった


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