1分小説 商人
1人の商人が変化の杖というのを売っていた。「この変化の杖をかざせばなんでも好きなものに変化できるぞよ!」
旅人は言った。「じゃあそこの石ころをお金に変えて下さい」
「お金になれー!」
たちまち石ころはお金に変化した。
「こ、これはすごい!でもそんなにすごいものがあるならなぜ自分で持っておかないんですか?」
「この杖には弱点があってな。変化したものに本当の正体を言うと元に戻るのじゃ。見ておれ。」そう言うと商人は道に落ちてるお金に向かって、「石ころ!」と叫んだ。たちまちお金は石ころに戻った!
「おおお!なるほど!いやしかしそれでも本当に素晴らしい代物だ!私にください。」
「はい、一万円になります!」
「ええっ!安い!はいどうぞ」
「まいどあり」
商人は帰って行った。
「今日はほんとにいい買い物をした。一見ただの木の枝なのにすごいなこれは」
変化の杖は木の枝に戻った。