---------- 二人のイシバ ---------- ---------- Short Story ----------
「自転車が通りますよォ、チリンチリン」
土曜の午後、人通りも多い商店街をママチャリに乗ってゆっくりと走っている男がいる。
すれ違った若い男性が男に言った。
「おじさん、アブナイからさ、降りて押して歩いてよ」
男は不気味な作り笑いをしながら答えた。
「わたしに命令するのですか」
「命令とかじゃなくて、マナーですよ」
若い男性は男が(あの首相に似てる)と思った。
そこへ小学生のグループが通りかかった。
男を見上げながら言った。
「おじさん、石破首相に似てるね」
「そうだそうだ似てる」とグループ。
男はまた作り笑いで子どもたちを見下ろしながら言った。
「そうだよ、ボクは首相の石破茂だよ」
グループから声が上がった。
「ウソだ、本当の首相がこんなところを自転車で歩くもんか、偽物だろ」
若い男性も言った。
「似てるだけでしょ、子どもを騙しちゃダメですよ」
男は表情がコロリと変わった。
「似てるんじゃない、わたしは本物の石破茂だ」
周りにはいつの間にか出来た人だかりの中から声が上がった。
「確かに似てる、その不気味な作り笑いも目つきの悪さも」
「今日は衆院選の最終日ですよ。本物ならこんなところで自転車なんか押してないでしょ」
男はムッとしながら言った。
「わたしは本物です」
小学生が言った。
「お父さんが今日も言ってた。『石破のやつは信用できない。なんであんな奴が首相になれたんだ』て」
男は顔を真っ赤にしてその小学生を睨むと、いきなり頭を殴った。
「ポカッ」と音がした。
呆然とした小学生は泣き出した。
若い男や周囲の男性たちが自称石破を捕まえた。
「こら、子どもを殴る奴があるか!こりゃ暴行だぞ」
すると突然、自称石破は奇声を上げ、男性たちの腕を振りほどくや、いきなり自転車に乗って逃げた。
逃げるときも人に当たったが、そのまま走り去った。
泣いている子どもを大人が囲んで慰め、誰かが警察に電話していた。
自称石破は走って近くの商店街に入った。
今度は自転車を降りて押しながら歩いている。
すれ違う人々は男を見ることもなく過ぎていく。
男はブツブツとひとり言を言い始めた。
「ボクはイシバだ、首相だぞ、みんな頭を下げろ、首相を尊敬しろ」
とうとうすれ違うカップルを睨みながら大きな声で叫んだ。
「ボクを尊敬しろ!」
突然叫ばれたカップルの女性が悲鳴を上げた。
商店街に騒ぎが起きた。
でも構わずに自称石破は
「どいて、どいて、どかなきゃSPを呼びますよ」
と怒鳴り、周囲の人々を睨んで去った。
また誰かが警察に電話する。
「そうです。商店街で変な男が叫びながら・・ええ、石破首相に似てました」
次に自称石破は商店街の角にあるヤマド電気の前で止まった。
通りに面して大きなモニターが展示してあり、ニュースをやっている。
「ウクライナとロシアの戦争に北朝鮮軍が参戦しそうだ」と盛んに言っている。
人だかりが自然とできていた。
コメンテーターが言った。
「プーチンが金正恩の私兵を一人ナンボで買ったのでしょう。予定では1万2千人ほど派兵するらしい。プーチンも、金正恩の私兵なら何万人死んでもロシア国民は怒りませんから」
「北朝鮮軍兵士て、金正恩の私兵なんですか」
「そうですよ。中国の人民解放軍だってあれは国軍ではなくて中国共産党の私兵ですから」
「ウクライナもオブザーバーで韓国兵を求めているようです」
「北朝鮮も韓国も同じ朝鮮族ですからね。互いに知り尽くしているし、すぐにキレる者同士ですから」
「すぐにキレるとは何です?」
「朝鮮族は精神病の一種である「火病」持ちですからキレると怖い」
ディレクターが叫んだ。
「『火病』という言葉は控えてください。放送禁止用語だったと思いますし、差別語でもありますから」
でもコメンテーターは続ける。
「火病は朝鮮族の過酷な歴史によるものです。なにせ有史以来、大陸国家に隷従してきた民族ですから。火病はアメリカの精神医学界によっても証明されています。「火病」は差別語ではなく、堂々とした医学用語ですよ」
まだ続ける。
「いつだったか、かなり前ですが、韓国の大手メディアでさえ、韓国人にアンケートを取り、それを公表しています。アンケートの主な質問はこうです。
『自分の中に火病の存在を感じたことがあるか』という質問でした。
すると驚くなかれ、およそ6割を超える韓国人が『YES』と答えたのです。
彼ら彼女たちも自分の心の中に火病が棲んでいることを、自分でもわかっているのです。
あらゆるスポーツ試合で韓国選手は常軌を逸した反則プレーをしますが、あの原因も火病であることは明々白々です。ベトナム戦争で敵でもないのに、テロを恐れてべトナム農民を殺しまくったのも火病ゆえでしょう。いずれも頭の病でなければ説明がつきません。
なおも続ける。
差別語になったのは、親韓派の左翼新聞社や反日のテレビ局による陰謀ですよ。自分たちが寄って立つ韓国人が精神病ではあまりに不都合だから、メディアが差別語だとして封印して葬り去ろうとしたのです」
キャスターは青くなった。
番組の制作者の中にも韓国系やその在日がゴロゴロしているし、番組スポンサーも韓国系企業だ。
話しを変えようとしたがコメンテーターは止まらない。
「日本のマスコミはもうずっと前からそうです。マスコミだけじゃありませんよ。国会議員でさえ帰化した韓国人や韓国系だらけです。だから日本の政治は歪んでいるのですよ。あなたもご存じでしょ」
するとキャスターが言った。
「もう黙ってください」
コメンテーターはひと言で片付けた。
「何を言うか、アンタもそうだろう。両親とも韓国人で、あんたの名前も通名で本名は他にあるだろう。知ってるぞ」
スタジオは大騒ぎになった。
画面は突然猫の動画になった。
「おいおい、なんだこの番組は」
モニターを見ていた買い物客たちも声を上げた。
「ウクライナはどこにいったんだ、それにしてもな、よく言ったなあのコメンテーターは」
「もう絶対にテレビには出られんな」
「ありゃ確信犯だぜ、腹の中にたまっていたんだろうな」
と言った男性は自称石破を思わず見た。
そして言った。
「あんた石破首相に似てるな、いや本物のようだ」
みんなが自称石破を見て一人が自称石破をからかうように言った。
「あんた、こんなところでテレビ見てていいのかい、衆院選で自民党の惨敗は決まりだろう」
ワ~と周りから笑い声が上がった。
「わたしは本物の石破茂だ。バカにすると本気で怒るぞ」
「じゃ怒って見ろよ」
「ま、またにする。覚えてろ、愚民ども」
「愚民とはなんだ、何様のつもりだよ、イシバ君よォ」
自称石破は顔を真っ赤にしてその男性を突き飛ばすと「死にやがれ」と捨て台詞を残し、自転車を押しながら逃げた。
突き飛ばされた男性は腰を打ったようだ。
そばにいた中年の女性が警察に電話した。
自称石破はいつの間にかまた違う通りにいた。
今度はパチンコ屋の前だ。
自転車を停めて中に入った。
騒音がすごい。
大きなソファーが五つも置いてあり、パチンコ客が何人も座ってマンガやテレビを見ている。
横になって寝ている者もいる。
自称石破はテレビが見える正面に座った。
さっきとは違う放送局なのだろう、ここは半円形のテーブルに男女六人が座って何か話している。
明日の衆院選投開票日の結果について話している。
自民党大敗北の可能性が高い、石破政権は明後日には倒れるかも、と言っている。
女性のコメンテーターが言った。
「石破さんは何のために首相になったんでしょう」
答えるようにすぐ横の男性が続いた。
「石破氏は、ひょっとしたら一日でもひと晩でも首相になれればそれで良かったのかも」
モニターは画面が変わり、”あの御仁”が映った。
日本保守党を立ち上げた百田尚樹氏だ。
そこにいるのではなく静止画だ。
女性キャスターが言う。
「日本保守党という名の政党はすでに何度か使われていたようです。わたしたちも確認しました。
1・1955年 自由民主党結党の際の名称案の一つ。
2・1988年 福岡青年部
3・2021年 政治団体
4・2023年 荒川区議会の院内会派
5が百田、有本氏による立党でした。 (この欄、「商標登録ドットコム」より参照)
これによると五番目なんですね。
最初の自由民主党の名称案にもあった、というのが面白いじゃありませんか。
もしも自由民主党ではなく、日本保守党であったら・・・
「名は体を表す」とも言われますから、日本の戦後史も自民党史も多少は違っていたかもしれませんね」
ほほーという声が出演者から聞こえた。
年配の政治評論家が言う。
「百田氏の日本保守党は保守を熱望している人々の胸にストンと落ちたのでしょう。
百田・有本両氏が立党するや、いきなり会員6万人を突破しましたからね。
それまでの二人の名前の浸透による効果もあったでしょうが、見方を変えればそれだけ保守政党を待ってた人々が多かったということです。
党員募集による党費は一般党員が1ヵ月500円で年間6000円。
これって百田氏がネット上で”小バカ”にしたいわゆるワンコイン会員です。
余計なことを言うのはサービスなのか軽いのか、あの人の口は災いの元ですから。
家族党員とやらは年3000円、特別党員は年20,000円」
評論家は続ける。
「百田氏は、言葉が乱暴な人で、さほどの考えもないまま、言葉が口から出る癖があるようです。
それに政治を目指した姿勢も、わたしは疑念を持っています。
保守を標榜していますが、本音はどうなのか。
「永遠の(0)ゼロ」という特攻隊を扱った百田氏の著作があります。
ベストセラ―になり、映画化もされたのですぐに見ました。
開始早々に主人公のパイロットが空中戦から離れて仲間の戦いを眺めていた部分がありました。
これを見たそのとき、この作品に疑問を持ちました。
主人公の行動は敵前逃亡であり、戦時では即日銃殺されてもおかしくない行動です。
最後まで見ましたが、最初に感じた矛盾は尾を引き、あれがわたしの疑念百田の根っこになっています。
その後ネットで百田氏の行動や言動を見るにつけ、映画の矛盾と百田氏の生き方がつながってきました。
要は、百田氏は『面白くて本が売れ、映画も楽しんで見られ、それで金が儲かりゃ事実に反してもいいじゃないか』という姿勢のようです。
つまりはビジネス、ですね。
日本保守党もその一環でしょうと思います。
一番大事なのは国とか社会とかではなく、
「それを利用して儲けること」
なのであろうといまも推測しています・・・・続けていいですか」
と評論家が尋ねるとキャスターが答えた。
「どうぞ、そのまま続けてください」
「そんな中で起きたのが、東京15区の補選にかつがれた飯山陽氏に対する百田・有本両氏の対応の稚拙さです。
飯山氏は落選しましたが、その選挙期間中の出来事について飯山氏は資料と多くの記録を持って百田・有本両氏の姿勢を厳しく批判しています。
多量の資料を駆使しての批判という、その行動力と精神力には敬意を払いたくなりますし、批判の総てがウソとは到底思えず、百田・有本両氏の粗雑さと、儲けた者が勝ち、というビジネス第一の運営手法には保守政党としての矜持は感じません。
飯山氏と百田・有本両氏の間の出来事や確執は飯山氏のユーチューブをご覧になってください。
もちろん百田・有本両氏の言葉も知るべきですが。
何度も言いますが、飯山氏がウソをついているとは思えず、何よりもそういうウソをつく理由も有り得ないでしょう。
ネットなどでは衆院選候補から飯山氏は外され、その腹いせで日本保守党と百田・有本氏を批判しているのだ、とされてます。
飯山氏が蚊帳の外であったことは確かですが、ご本人にはそれが決して大きな理由とは思えません。
そしていま飯山氏は批判の嵐の真っただ中にいます。
日本保守党の党員やファンの方々からの集中攻撃ですね。
でもそれに対して百田・有本両氏が「やめなさい」とか「ひかえて」と言ったとは聞いていません。
ならば百田・有本両氏も個人である飯山氏への組織的攻撃を承知しているということです。
これが、国政政党を目指す組織のやることでしょうか。
まるで党を批判した党員を寄ってたかって攻撃する共産党の手口そのまんまではありませんか。
いまの悪徳自民党ですら、こんな卑劣なことはしません。
やってるのは日本保守党だけです。
恐ろしいですよ、日本保守党。
百田・有本氏たちに刃向かうとどんな目に合うか、日本保守党は独裁そのものです。
日本保守党に集う人々が集団で、飯山陽氏という個人を叩いているのです。
飯山氏は一人でそれに向き合っています。
それをあろうことか百田・有本両氏がなおも煽っている。
そう断じても間違いないでしょう。
これが公党になろうかと言われる人々のやることでしょうか。
百田・有本両氏の行為は社会通念上、許されないものです。
ましてや国政政党の可能性がある公党のトップとナンバー2の人物がやることではありません。
飯山氏は百田・有本両氏に関する資料もメモもみな公開し、それを公益だとしています。
その通りでしょう。
国会議員が一人でも出れば日本保守党は公党です。
公党となれば百田・有本両氏の党ではない、国民の党なんですよ。
その国民の党になるかもしれない日本保守党の実情とその運営方法に対して疑念を持ち、広く社会に訴えるのは公益でしょう。
まずは飯山氏のユーチューブを見て、いやそれでもオレは許さない、と思われるならご自由ですが。
日本保守党批判は飯山氏一人でやられているのですから、勇み足もうっかりもあるでしょう。
でもしかし、個人のそれも女性をですよ、数を頼みにして責めまくるとは、異常としか思えません。
この日本保守党、何かにつけて金の臭いがプンプンとします。
でも世の中、金がなくては何もできないことも確かです。
ですから金に執着するのも理解はできますが、あまりにそれが表にむき出しになるのも、いかがなものか、と思います。
金は絶対に必要なのですが、同時に一番アブナイものでもあります。
現に今回の衆院選でも自民党議員の不記載による裏金が大きな影響を与えています。
この不記載によって公認をされなかった議員もいます。
しかし日本保守党は、その金に拘泥するあまり、逆に信用と信頼を失いつつあるようにも見えます」
ここで参加者の大学教授が手を挙げた。
「先生、どうぞ」
教授が言う。
「政治に金はつきものであり、事実金のかかるものです。今でもそうですが、昭和のころは田舎型の政治がまん延しており、有権者そのものが公の場で平気で金を要求していたこともありました。
支持者だって支持する先生を当選させたい、でも言葉だけじゃ有権者は言うことを聞きません。
結局、ものを言うのは最後には「金」です。
「井戸塀政治家」という言葉がありました。
この意味は、政治に資産をつぎ込んで最後に残ったのは、井戸と塀だけだったという意味です。
当時の政治家はそういう生き方だったのです。
『政治家と役人は貧乏だから娘を嫁には出すな』とも言われました。
でもいまは違います。
政治家は不記載で裏金をつくり、役人は手厚く守られています。
わたしも日本保守党の運営手法には、正直申し上げて「不潔さ」を感じます。
これで議員が一人でも出れば、百田・有本両氏のロボットになるのでしょう。
それはいまの両氏の姿勢、飯山氏への対応を見れば明らかです」
最初の評論家にマイクが戻った。
「日本保守党を結党された百田・有本両氏には敬意をはらいます。
それでもしかし、両氏の党運営には疑念があり、自民党の裏金議員をも負かすビジネス保守ではと思えます。
でも二人はそんなことは承知の上かもしれません。
バブルのころだったか、投資銀行の営業が言ってました。
「金が無いのは顔が無いのと同じ」
そこまで言っちゃおしまいでしょう、と思ったもんです。
でも百田・有本両氏にもあの営業と同じものを感じます。
わたしが一番に恐れるのは、百田・有本両氏の行動と言動次第では、両氏と党を信じてやってきた人たち、特に若い人たちが政治に希望を失い、政治から去っていくことです。
これは国にも国民にも極めて大きな大損失です。
飯山陽氏への粗雑で傲慢な対応は、それを証明してくれたように思えます。
でもしかし百田・有本氏は、こういうことに興味も感心も無いように思えます。
だから乱暴な言葉で、責任感も疑われるような言葉が平気で口から出てくるのでしょう。
百田氏はいまも闘病中なのでしょう。
あまり批判するのもどうかとは思いますが、あの言葉の乱暴さと他者への気配りの無さは公党のトップとしては落第でしょう。
日本保守党を立ち上げたのも、本当に日本国と日本人のことが案じられたのか、最近はどうも違うように感じています。
わたしは日本保守党そのものを否定はしません。
保守系の政治勢力が増えるのは最高に良いことですから。
ただ、百田・有本両氏が党を立ち上げる前にどういう話しをして合意したのか、二人にしか分かりません。
もちろん他の方もおられたでしょうが、二人きりになったときは、どんな話をしていたのか、国民が知れば腰が抜けるような話しだったと知っても、わたしは驚きません」
他の参加者からは小さな笑いが漏れた。
キャスターは何も言わない。
評論家は続ける。
「わたしは保守です。
日本保守党にも正直なところ頑張って議席を持ってほしい。
そうすれば日本保守党の陰にも陽が当たり、批判も出てきます。
他者を批判し叩くばかりでは、左翼のアンポンタンと同じです。
自分たちが叩かれてこそ、真の政党になれるのです。
なのに日本保守党は批判されることには異常に反応しています。
特に仲間のように演じさせた飯山氏からの批判は命取りになるからなのでしょう。
でもそれも自業自得、身から出た錆です。
最後にもう一つ。
この日本保守党の真の目的は何なのかを考えてみました。
誤解を恐れず、ずばり申し上げます。
「政党として生きながら、議員歳費や助成金あるいは党費や寄付金によって金を儲けていくこと」
これが真の目的ではと考えるに至りました。
政権奪取なんて責任が重くなるだけで何の利益にもなりません。
ならば社民党のように、ひたすら議席だけは死守しながら、ビジネスにして稼いでいこう、ということでしょう。
「日本保守党とは、百田・有本両氏と、それに利害を持つ、ごくごく限られた人々の豊かな生活を「保守」するための『儲ける政党』である」
というのがわたしの日本保守党観です。
これが大きな誤解であることを願いますが、さてどうでしょうか。
明日は投票日です。
有権者の皆さんには、よくよくお考えになった上での投票をしていただきたいと思います」
キャスターもコメンテーターたちも沈黙し、番組はCMになった。
自称石破はそっと立ってパチンコ屋を出た。
自転車が無い。
盗られた。
警察に電話した。
パトカーがきて警察官が言った。
「あなた、商店街で子どもを殴りましたよね、お話ししたいことが」
自称石破は言った。
「わたしは首相の石破だ」
警察官は答えた。
「はいはい。しかしよく似てるなァ、さっ乗ってください」
もう一人の石破首相はパトカーとともに街に消えた。
それを見ていたパチンコファンが言った。
「でも、あいつのほうが本物の石破首相より人相が良かったな」