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デンマーク滞在記③ 自閉傾向のある子が通う私立学校「Fonden Ørting」

こたえのない学校FOX project主催「2023年 夏のデンマークの旅 インクルーシブ教育を探究する エグモント・ホイスコーレン武者修行」に参加し、見たもの聞いたこと感じたことを書いていく滞在記。エグモント・ホイスコーレンの近くにある自閉傾向のある子が通う、デンマークでも3校しかないユニークな私立学校にも伺いました。(HPはこちらhttps://xn--rting-uua.dk/


学校について

12年前に学校を設立。廃校になった場所を買い取り改築し2年前に現在の場所で学校スタート。全校生徒は14~22歳の20人。全員寮生活をしている。

校舎内の風景

音が響かないように音を吸収する素材を至る所に使用。ソーラーフィルターで日光の量を調整。ダークトーンを基調とする部屋に。
それ以外は一緒、リラックスできる環境をつくった、とのこと。

キッチンとフリースペース



Socializeを学ぶ場所。ここにはじめ来た時に座り、授業時間外はここで過ごす。新しい友達ともここで出会い、たまに一緒に勉強する様子もある。キッチンで調理の仕方を学ぶこともある。

教室。それ以外にも陶芸・アートができる部屋、自習室があった。

先生の話

次のステップに進むための時間

ここでの時間を通してそれぞれの人生の次のステップに進めるようになる。それは生活スキルかもしれないし、短時間のアルバイトなのかもしれない、人それぞれ。はじめはテーブルの下に籠っていたのに卒業式では80人もの前でスピーチができるようになった子もいた。自分自身のための自分自身の誇りを身に着ける子もいる。

“Say Hello is a big experience.”

勉強をしたかったり他者とコミュニケーションを取りたかったり、ここに来てやりたいことは人それぞれ違う。ここに来る前に対人関係であまり良くない経験をしている子が多い。相性がよくない関係性もあったりする。一人になりたくて、はじめは机の中に籠る。それでもSay helloということは大事なんだよ。ここでただ一緒に居るんだ。Say helloを長い時間をかけて繰り返す。そうすると一緒に居れるようになるんだ。

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