続・本の散歩 10/69@鎌倉 材木座 1 furu.164 2021年3月20日 14:15 『プレーンソング』保坂和志。例えばわたしたちは「恋に落ちる」なんてコトバを使って誰かが恋するシーンを描こうとする。しかし実際にはそんな簡単に恋に落ちる瞬間なんてないし、わたしたちが暮らすほとんどは恋に落ちてるか落ちてないか分からぬような瞬間の連続だ。保坂はそんなこれまでわざわざコトバにされなかった曖昧な瞬間や感情の機微に光を当てコトバにする。コトバにされたナニモノかはそこで初めて世界に認識されキラキラ輝き出す。コトバが紡がれ世界が発見されていく、これこそ小説。本書の舞台鎌倉で焦がれるような時間に出合った。 #散歩 #おすすめ本 #保坂和志 1 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? サポート