続・本の散歩 30/69@港区 海岸

画像1 『アライバル』ショーン・タン。何世紀も前の話のようで何世紀も先の話のような。まるで見たことのない異国の話のようで、いつかどこかで聞いた国のような。自分とは無縁な人々のようで、まるで自分のことのような。言葉の通じない場所に放り込まれた時、我々は何を頼りにするのか。一切の言葉のない絵世界でめいっぱいの不安を体験しながら頁をめくる。豪州のイラストレーターによる名状しがたいイマジネーション。根底には恐れ。世界への畏敬がこんなデカイ想像を生んだか。ベイエリアには異国を感じる。コトバの代わりにイラストの一部を加えて。

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