今観てよかったよ、ゴティックメード

「花の詩女 ゴティックメード」映画公開10周年リバイバル上映

観てきたよ、ゴティックメード。
最初に公開されて10年建ってようやく観たよ。
話の筋は全部わかる。この映画公開後に何があったのかも全部知ってる。
FSSファンだもの、知ってる。

よかったんだ、すごくすごくよかったんだよ。

アニメ映画化になった際に生じるデザインの変換が何もないんだよ。
スクリーンに映って動くのはすべて永野護御大のコミックスの絵のままなんだよ。あれが動いてる。全部で。
画面を見てると頭の中で漫画のページに勝手に変換が始まる。
色が消えて、吹き出しが出てきて、擬音が入る。
この処理が頭の中で勝手に始まるのを強制的に止めて観てた

そしてあの音
イレイザーエンジン、ハーモイドエンジンか、あの音。
今まで擬音で表現されていたあの音、あれが擬音のまま聞こえてくる。
詩女の乗り物、戦艦、GTM、全部でエンジン音が違う、全部擬音で聞いた音が映画館で響くんだ。
モーターヘッドの頃から紙のページから聞こえてきた音が、完全に正解の音として聴こえてくる。
聴こえてきた音が擬音となって頭の中で処理されたページに書き込まれる。
あのままの書き文字で書きこまれていくんだ。

こんなことを頭の中でやり続けて話を追うから70分で限界。おなかいっぱいだ。

物語は、1巻から3巻までをもう一度、別の視点で描いたように思えた。
ボーイミーツガールで、ロボットが出てきて、敵の存在とその黒幕がわかる。
ラキシスのお披露目からコーラス戦までの限界までそぎ落として整頓して、視点を変えた新しいFSSの1巻に見えたんだ。
これを見てからあのダッカスのシーンを見るのかで、また違ったんだろうな。
ああ、素晴らしい作品だった。映画は映画館で観ろって伝わるいい映画だった。スタッフロールの最後に富野 由悠季の名前を見たとき泣きそうになった。
素晴らしい映画だったよ。本当に。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?