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歌の主人公に同化すると同時に客観的な視点を持って歌うこと。

特定のアーティストを取り上げて評論したり作品をレビューするつもりでこのnoteを書いてるわけでは無いです。あくまでもプロを目指す若い音楽家に向けて伝えておきたい事を書いてるつもりです。

chilldspotの比喩根は私に書くべきことを教えてくれました。直接話を聞かせて貰ったわけではもちろん無くてそれは歌を通してです。

比喩根の歌は日本語の歌の現時点での最高到達点です。彼女を超える歌を私は知りません。この数日で確信しました。

比喩根は歌の主人公に完全に同化して極限までリアルに歌っています。初めて彼女の歌を聴いた時からそれだけでも驚愕でした。曲作りや歌詞や歌の技術的な文学的な芸術的なものは日本の音楽界の宝物だとわかりました。

それは彼女の持って生まれた才能があってこそのものであり、ただただその才能に平伏すのみでした。

chilldspotの「愛哀」のライブ映像を観ました。何度も何度と繰り返して観ました。凄いです。それ以上の感想は出るわけもなく才能に圧倒されるのみでした。つい先ほど比喩根の歌に圧倒されるその秘密を、秘密のうちの一つを知りました。

比喩根は歌の主人公に同化すると同時に客観的な視点を持って歌ってます。その眼差しは愛に満ちてます。温かな視線です。多くは不幸な境遇の歌の主人公を優しく見守ってるんです。比喩根はそういう優しい眼差しを持って歌を歌っています。

そんな歌を私は初めて聴きました。比喩根はそのことを意識して歌ってるんでしょうか。それとも無意識のうちにそう感じさせる歌になってるんでしょうか。

アーティストと話したいと思ったことは今まで一度もありませんが、これだけは本人に聞いてみたいです。そして歌というものの奥深さに気付かせてくれたことに感謝したいです。ありがとう。

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