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呉服販売の現場から その3

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本日のお題:呉服販売の現場から その3
呉服のきくや本店:https://www.kikuya.shop/

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台風では静岡のあたりでかなりひどい被害があったようで心配しております。ネット通販をやっていると全国にお客様がいらっしゃるので他人事じゃないんですよね。

先週も書きましたが台風に限らず地震など災害は忘れた頃にやってきますので、いつも備えは忘れないようにしたいものですね。

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■呉服販売の現場から その3

二週前からの続きです。先週お読みで無い方はnoteで「きくやてんちょ」で検索していただくとバックナンバーをお読みいただけます。

さて、そんな風に何度も催事をやっているとお客様と店との繋がりってどんどん深くなってくるんですよ。展示会に差し入れを持ってきてくださるお客様もおられます。◯周年記念展示会などの時にはお祝いの花束を持ってこられる方もおられます。店側もまるで家族ぐるみのように親しくお付き合いをするようになることもあります。展示会が終わった後会場内でお客様と一緒に酒を飲んで夜遅くまで話し込むなんてこともありました。

私なんか、夏場のクソ暑いときに営業に出かけて「疲れたなぁ」と思ったらいつもお茶を出してくれるお客様のところに行ってクーラーの効いた部屋でお茶飲みながらお客様とうだうだ喋ってましたからね。仕事しているようで実はサボってました。わはは。

そんなおつきあいですから展示会で着物をお勧めして購入してもらったら「あーあ、またまんまと買わされたわ笑」なんてことを言われることもありました。それを押し売りと言われるとそうかも知れませんが、ある程度暗黙の了解というか阿吽の呼吸というかなんというか、そういった空気があったのは確かです。

見方を変えればSF商法にも似ていると言えるかもしれません。SF商法ってご存知でしょうか?連日食パンやラーメンなどを無料で配って主に高齢者相手に健康講座などを開き、親しくなったところで高額な健康食品や健康機器を買わせるという手法です。詐欺ではないにしろ、トラブルが多く気をつけなければならないと言われている商法ですね。

「営業は商品を売る前にまず自分を売れ」なんて言葉もあるように、ある程度人間関係を作ってから販売に繋げるのはどの商売でも鉄則なのでこのような方法が悪いか、または詐欺的かと言われると議論の余地はありますが、呉服販売の現場では似たような手法で販売が行われていたことは否めません。

さて、大手呉服チェーンともなりますとそれなりの販売ノルマが課せられます。大勢の社員を抱えてある程度販売予算を立てて、それを社員一人ひとりに細分化して行くのはごく当然の作業ですよね。「売れなくても頑張ったらそれでいいやん」なんていうわけにはいきません。会社の存続、社員の生活がかかっているのです。

優秀な販売員であればあるほど、先ほど書いたようなごく親しいお客様を多く抱えております。そういう親しいお客様とはちょっと売り上げが足りない時にお願いすれば買っていただけるような、そんな関係を築いています。

ツイッターで、ある着物ファンがある展示会に行った時のことを書いておられたのをみたことがありますが、周りを囲んで押し売りするように強引に販売してるのかと思ったら、顧客が展示会場の中を自由に歩き回り、そこに呉服店の担当者やメーカーから派遣された社員が家来のようにゾロゾロとついて回るような感じで全く想像と違った、と書いておられました。呉服店社員総出でお客様を持ち上げてちやほやしてなんとか買ってもらおうと頑張っているような印象とでもいいましょうか、そういうのが多かったように思います。

男性の場合ストレス解消として夜の街に繰り出すように、女性の場合は着物や宝石などを購入するのと根底は似ているように思います。旦那さんに内緒で高価な着物を購入し、黙ってタンスの中にしまっておく。いつかその着物を着た自分を想像して嬉しくはなるけれど、実は購入した時点ですでに満足していていざ着付けを習うとか自分で着て出かけるなんてのは面倒くさい、目立つのが嫌だ、現実的にはそういったお客様がものすごく多いという印象です。

呉服店側も「それではいけない」と思ってるんですよ。「着物を着て○○に行きましょう」というような遠足のような企画や着物パーティなどの企画を呉服屋の店頭で見たことある方も多いのではないでしょうか。呉服店側も「着てもらわないと次に買ってもらいにくくなる」と分かっているからこそ、いろんな企画をして着物を着る機会を増やそうとしています。リサイクル品でよく出てくる「しつけ糸はないけれどほとんど着られてなさそうな着物」はそんな風に1-2回着用されたものではないか、と思っています。

私が勤務していた店も大阪でしたのでバス一台貸切にして「京都まで着物を着て遊びにいきましょう」というイベントをよくやったものです(販売はなし)。当日は30人程度着付けをして(ほぼ全員自分で着られない)京都に行ってご飯を食べて有名なお寺を散策して帰るというようなイベントでしたね。

次週に続く

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発行:新品とリサイクル着物 呉服のきくや
住所:大阪市大正区泉尾3-15-4
電話:06-6551-8022
https://www.kikuya.shop/

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