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地中海料理の高ポリフェノールが血管を強化する

 人体の複雑なネットワークにおいて血管は生命そのものである血液を運ぶ重要なライフラインの役割を果たしています。寒さが血管の健康に与える影響については時折言及されるものの、主要メディアは血管の重要性を見過ごすことが多いと言えます。
 しかし、イスラエルのNegev Ben-Gurion大学の研究により、血管老化の兆候として大動脈硬化が現れるという、説得力のある事実が明らかになりました。Journal of the American College of Cardiology (JACC)に掲載されたこの研究の洞察によって、循環系の複雑さが改めて確認されています。
 
● 大動脈硬化と血管老化
 大動脈の硬さは血管周囲の柔軟性を反映する重要な指標として浮上します。 この現象は、動脈壁内の弾性線維が機械的ストレスにより消耗し、硬くなることで起こります。
 Negev Ben-Gurion大学の研究チームは、この大動脈の硬直が心血管合併症のリスク上昇につながることを明らかにし、健康状態を決定する上で極めて重要な役割を果たしていることを明らかにしました。

●地中海料理に含まれるポリフェノールが血管の健康を著しく促進する
 イスラエルの科学者たちは、伝統的な地中海料理とポリフェノールを豊富に含む地中海料理を比較したところ、その結果は驚くべきものでした。ポリフェノールを豊富に含む肉類を減らした地中海料理は血管の硬直を防ぐ効果が2倍もあったのです。
 この研究で用いられたポリフェノールを豊富に含む地中海料理では、加工肉と赤身肉が減らされ、被験者には毎日3-4杯の緑茶、28グラムのクルミ、そして1日1回のアオウキクサのシェイクを18ヶ月にわたって摂取してもらいました。 驚くべきことに、この 「グリーン」バージョンは、血管の硬直を15%減少させるという驚くべき結果をもたらしたのです。 これとは対照的に、従来の地中海料理では7.3%の減少、そして通常の健康食では4.8%の減少でした。
 この研究から得られた極めて重要な洞察は、ポリフェノールを豊富に含む緑豊かな地中海料理が、人間の健康を増進する鍵を握っているということです。 野菜、果物、緑茶、ブドウに含まれるポリフェノールは、酸とブドウ糖が結合してできる化合物であり、全身の健康を促進する有望な手段となります。
 
●地中海料理にヒントを得た美味しいメニュー
 以下は健康増進に貢献する地中海料理に用いられる食材の一部です:

ブラックオリーブ、グリーンオリーブ、カラマタオリーブ、色とりどりの野菜、新鮮な果物、天然魚、緑茶、くるみ、マンカイ、ブロッコリー、アーモンド、赤玉ねぎ、マンカイウキクサ(ポリフェノール、ビタミンB12、鉄分、タンパク質など、必要な栄養素をたっぷり含んだ水生植物)。
 
 

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