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モンサント社を訴える

モンサント社が学校における有毒PCB汚染を知っていたことが暴露される
 
 農業界の巨大企業モンサント社は、毎年140億ドルの収益をあげています。モンサント社は2万5,000人以上の従業員を雇用することで一部の人たちにある程度の利益をもたらしていますが、この企業は人類の状況にとって好ましくない存在です。 
 
 ある画期的な訴訟により、モンサント社がいかに有毒なポリ塩化ビフェニル(PCB)で教育機関を汚染していたか、その認識にスポットライトが当てられることになりました。バーモント州はこの種としては初めての訴訟を起こしました。同州の司法長官は、「同社はPCB製剤の有毒性を認識していた」と主張し、健康問題につながる汚染を引き起こした同社に対して訴訟を起こしたのです。
 
●バーモント州司法長官、天然資源保護のためモンサント社を相手取って画期的な訴訟を起こす
 バーモント州のチャリティ・クラーク司法長官がモンサント社を相手取って起こした法的措置は、同州の貴重な天然資源を保護することを目的としています。この訴訟が成功すれば、これらの資源の回復に貢献する金銭的補償が得られる可能性があります。さらに、この訴訟で得た資金は、モンサント社による有害なPCB汚染の影響を受けた校庭の修復に使われる予定です。米国でこの種の訴訟が提起されるのは初めてであるため、この前例のない訴訟は非常に重要です。

 この訴訟では、モンサント社の経営陣が猛毒の商業用PCBを使用した過失を非難しています。これらの有害物質は汚染を引き起こし、人命に重大な健康被害をもたらしたとされています。モンサント社は、州全体に甚大な被害をもたらす可能性を十分に認識しながら、故意にこれらの有害PCBを製造し、宣伝し、販売し、流通させたのです。PCBは、電気機器、耐火材、作動油、染料、インク、可塑剤、シーラント、潤滑剤、冷却剤など、さまざまな製品に使用されてきました。

●モンサント社はPCBの毒性を十分に認識していた
 この訴状は、PCB化合物が人体に及ぼす危険性と高い毒性について包括的に説明しています。モンサント社は、1920年代後半から1970年代後半にかけて、内在するリスクを開示することなく、これらの化学合成物を顧客に供給したとされています。この時期、モンサント社は全米のPCBのほぼ100%を生産していました。

 この訴訟では、モンサント社はPCBの製造、販売、流通の過程でPCBの毒性を十分に認識していたにもかかわらず、人間の健康や環境、さらにはバーモント州の学校やその他の建物内の空気の質にまで害を及ぼすことを無視することを選択したと主張しています。

●この法廷劇の結末をお楽しみに
 前述の申し立てが真実であることが証明された場合、モンサント社には過失があるとみなされ、バーモント州の学校の生徒、教師、管理者、その他の従業員を含む顧客や一般市民に対して十分な注意を払う義務を怠ったことになります。

 PCBによる被害を是正する作業は、かなりの経済的負担を伴うことになります。正義が勝てば、モンサン社トはバーモント州の学校とその周辺地域の完全浄化の資金を負担することになります。逆に、この訴訟が不成立に終われば、浄化プロジェクトの費用はバーモント州の納税者の負担となるのです。
 

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