脳を活性化するハーブが驚くべき運動効果をもたらす

　ハーブ療法は長い間、その多様な健康効果で賞賛されてきましたが、高麗人参には多くのメリットがあります。伝統的に、高麗人参は脳を活性化させる作用があるとされ、精神的な明晰さ、集中力、脳全体の健康を促進するとして長い間重宝されてきました。さらに、高麗人参のアダプトゲン的な性質は、ストレスと闘い、免疫系を強化し、健康をサポートします。
学術誌『Nutrients』で取り上げられた最近の研究（ research,）によると、高麗人参には上記の効能のほかに、運動能力を高める能力があることがわかりました。
 
　上記の研究では、高麗人参を摂取することで、身体活動による筋肉の損傷がどのように相殺されるかについて詳しく述べています。高麗人参には、有酸素運動、筋トレ、陸上競技、その他の運動に対する自然な生物学的反応において重要な役割を果たす有益な化合物が含まれているのです。
研究は、男女を含む276人の研究参加者に焦点を当て、サンプルサイズの異なる複数の研究に及びました。 身体の不調や病気、疾患などがない身体に対する高麗人参の影響をよりよく理解するために、健康な人が研究に選ばれました。合計で13の研究が分析され、6つの研究で高麗人参サプリメントのポジティブな影響が明らかになっています。
 
●ユニークな化合物が筋肉の損傷に対抗し、コルチゾールを調整する
　身体活動をすると、体内の骨格筋にダメージを与える細胞バイオマーカーが増加します。ジンセノサイドを含む高麗人参の変種は、身体の中枢神経系に積極的に働きかけ、そのようなダメージからの迅速な回復を促します。

　高麗人参の変種には、抗酸化に加え抗炎症作用もあり、筋肉の回復を早めます。筋肉を素早く回復させることで疲労を軽減し、トレーニングや競技に参加する際のケガのリスクを軽減します。さらに、高麗人参はコルチゾールの調節にも影響を与えます。 コルチゾールは、ストレスに対抗するために体内の副腎で生成されるステロイドホルモンです。また、免疫系の反応から代謝機能まで体のプロセスにおいて重要な役割を果たしています。あまり知られていないが、体内のほぼすべての細胞にはコルチゾール受容体があります。コルチゾールのバランスは、最適な健康のために必要なのです。体内でのコルチゾールの生成量が少なすぎたり多すぎたりすると、必然的に問題が生じてしまいます。
 
●運動能力を高めるその他のハーブ
　高麗人参のほかにも、運動のパフォーマンスを向上させ、総合的なフィットネスをサポートする効果が期待できるハーブがいくつかあります。以下のハーブは持久力、筋力、回復力を高める可能性があるとして注目を集めています。

ロディオラ・ロゼア（イワベンケイ）：
アダプトゲンとして知られるロディオラ・ロゼアは、持久力を高め、激しい運動時の疲労を軽減することが示されています。また、集中力を高め、ストレスに対する回復力を高める働きもあるため、パフォーマンスを最適化したいアスリートにも人気があります。
 
冬虫夏草：
この薬用キノコは、活力を与え、適応力を高める作用があるとして、伝統的な中国医学で長い間珍重されてきました。冬虫夏草には、酸素の利用をサポートし、スタミナを向上させ、運動後の回復を助ける働きがあります。
 
アシュワガンダ：
もうひとつのアダプトゲンハーブであるアシュワガンダは、ストレスと闘い、エネルギーレベルを高め、全体的な活力を強化する能力で重宝されています。アシュワガンダのサプリメントは、筋力、筋肉量、運動パフォーマンスを向上させる可能性があることが研究で示唆されています。
 
ビートルート：
伝統的な意味でのハーブではないが、ビートルートとその抽出物は、運動パフォーマンスを高める可能性があるとして注目されています。ビーツには硝酸塩が豊富に含まれており、血流、筋肉への酸素供給、運動効率を高める効果があります。 ビーツのジュースやサプリメントを摂取すると、持久力が高まり、長時間の運動時の疲労が軽減される可能性があります。
 
●高麗人参を食生活に取り入れる方法
　高麗人参はサプリメントとして販売されているほか、スープ、シチュー、スムージー、ヨーグルトなど、さまざまな料理の材料としても人気があります。 さらに、コーヒー、アイスティー、エナジードリンク、ミルクなどの飲料の風味を高める効果もあります。

　筋肉の回復をサポートし、味覚を刺激する栄養価の高い運動後の食事として、高麗人参の根をタマネギ、ニンニク、キノコ類といっしょに炒めてみるのも良いかもしれません。高麗人参のスライスをフライパンで炒め、野菜と一緒に単品の前菜として楽しむこともできます。