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売れるPOPの書き方・作り方 3:「おしゃべりPOP」「立体お顔POP」で売る!

本当に便利な質問集だから多く人に使って欲しい
商品の生い立ちが見つかる15の質問集

2010.2販売促進の教科書「売れるPOPの書き方・作り方」-02

前回の「1」の記事で紹介した、商品の生い立ちが見つかる15の質問集を使って作ったPOP実例を紹介していきます。作成時のポイントを完全解剖します。

スプレーオイルを「おしゃべりPOP」で売る!

 初めて取り扱う商品だったので、この商品を取り扱う理由を書くことを大切にした。お客様は、その商品の必要性を理解して買おうかなと思ったとしても、この店で欲しいと思うとは限りません。商品を気に入っても、かえってネットで買おうと思ったり、行きつけの店でも入荷するか聞いてみようと思いがちです。そうしたときでも「なぜ当店がこの商品を扱い始めたのか」をPOPに書くと自店で買ってもらいやすくなります。当店がこの商品を扱い始めた理由がお客の共感を呼び、他店ではなく自店で購入してもらうことにつながっていくのです。
 スプレーオイルのように同じ商品が他店でも売ってあると、ついつい値引きをして売る店舗を多く見かけます。しかし、販売貝に共感してもらえれば、値引きをしなくても自店で買ってもらえる確立が高くなります。
 商品名のスプレーオイルという言葉が浸透していないので、キャッチコピーには調理油という言葉を使うことにしました。結果、老若男女を問わず売れています。店頭でのセールスは全く必要なく、勝手に売れている感がPOPの強みだと実感する結果になりました。

2010.2販売促進の教科書「売れるPOPの書き方・作り方」-04

使った質問とその答え

◆メーカーへの質問4番:原材料・作り方への職人的なこだわりは何ですか。
答え:少ない油でも焦げ付かないようにレシチンを配合してある。レシチンは食材を調理器具からはがれやすくする作用がある。

◆メーカーへの質問7番:一番自身があるところはどこですか。
答:使用量が普通の油と比べて30分の1で済む。

◆メーカーへの質問8番:業界内で新しい工夫がありますか。
答え:1本で240回使用できる。バター好きな人でもカロリーを減らして満足できるように、トウモロコシから取り出したバターのにおい成分だけを配合した商もある。

◆メーカーへの質問10番:グループ会社で有名な所はありませんか。
答え:もみじ饅頭の製造会社ではすでに7割が使っている。

◆販売現場への質問1番:なぜ当店がこの商品を扱い始めたのですか。
答え:社長が19㎏のダイエットに成功して、その時に油を減らすために苦労した。食事を作ってくれる妻と母に面倒をかけた。あの時にこのスプレーオイルを知っていればもっと楽だったと思うから。

◆お客への質問2番:なぜ「今」買われたのですか。去年でも来年でもなく。
答:詰め替え式のスプレー容器を使っていたが、容器が長持ちしなくて
結構早く壊れてしまう。こちらの方が経済的。

質問と答えを元に、POPに書く内容を次の5つに決定した

1、19㎏のダイエットに成功した私かお薦めします。(ダイエットする前後の写真活用)
2、ダイエット中に大変だったのが摂取する油の量を減らすこと。
3、使用量が30分の1で済む調理油。
4、1本で240回も使える。詰め替え式みたいに壊れることがない。経済的。
5、バター好きな人もカロリーを抑えたまま満足できます。「トローンと目まいがするほどのいい香り

POPの材料や見せ方

 商品が缶の形状なので、サンプル缶に直接POPを張り付けました。バターの香りの商品は、お客様にふたを取ってにおいをかいでもらいたいので、POPを「キャップを外してにおいをかぎたくなる」といった内容にしました。方眼マス付きの厚紙にカラーサインペンで書いてはさみで周りを叨っただけの簡単さを重視しました。似顔絵イラストと吹き出しを書き、個条書きにした。質問集で得た答えから作ったネタ帳を元に、スタッフが製作しました。ネタ帳があればスタッフの誰でもPOP製作ができるようになります。POPは脇役だから、きれいに仕上げることよりも、何を書ければ売れるかを考えるべきでしょう。
 POPで書くには伝えたい内容が多過ぎたのでパソコンで詳細に書いたA
4サイズ表裏一枚をパウチして商品に添えています。さらにパウチした説明文にも、手書き吹き出しPOPで「手にとって読んでね」と添えました。お客様はよく読んでから購入してくれました。

1万円の美容液を「立体お顔POP」で売る

 メーカーへの質問でA4サイズPOPを製作後、お客が店頭で一様に同じ言葉を言いながら、同じ行動をするのを発見しました。POPを見て「私ココとココとココが気になるの」とシワを3ヵ所指さしたのです。その状態をPOPにして店頭反応率を上げました。

2010.2販売促進の教科書「売れるPOPの書き方・作り方」-05

POPの材料や見せ方

 白いコピー用紙にクレヨンと筆ペンで製作。ボール紙の台紙に張っただけです。矢印と吹き出しのセリフがちょっと浮いて立体になっています。商品のターゲット層となる40代以上の女性は、脳の変化で立体的な物への視認率が高くなります。このPOPは店頭での質問率を上げました。「これって何?」という質問に答える商品説明は親切な販売員と受け取られ、結果購入につながっています。

次回第4話では「コミュニケーションPOP」「持ち帰りPOP」「擬人化POP」を紹介しています。



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