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売れるPOPの書き方・作り方 2:「はみだし顔POP」「おすそ分けPOP」実例を完全解剖

商品の生い立ちが見つかる15の質問集

2010.2販売促進の教科書「売れるPOPの書き方・作り方」-02

前回の「1」の記事で紹介した、商品の生い立ちが見つかる15の質問集を使って作ったPOP実例を紹介していきます。作成時のポイントを完全解剖します。

実例1:ポテトチップスを「はみだし顔POP」で売る!

 1袋330円と高額にもかかわらず箱買い(15袋入り)が続出している事例です。お客への質問により、箱買いの方は半分を「おすそ分け」に使うと判明しました。おすそ分けするときに、この商品の良さをクチコミしようとすると忘れてしまっているというお客様の悩みが見つかりました。これを解消するために「おすそ分けPOP」を商品一個一個に張り付ける工夫をしました。結果、おすそ分けされた人たちが、自分で購入する新規客にもなりました。

2010.2販売促進の教科書「売れるPOPの書き方・作り方」-03

使った質問とその答え

◆メーカーへの質問2番:出来るまでに大変だったことはありますか。
答え:無添加で作ると芋の味がそのまま出てしまうので、クセのない春の新ジャガでした作れない。そのため約3か月間しか商品にならない。

◆メーカーへの質問4番:原材料・作り方への職人的なこだわりは何ですか。
答え:科学調味料など一切何も足さない無添加で作っている。油はさらっとした米油にこだわっている。味付けは駿河湾の海洋深層水から取り出した塩だけ。

◆メーカーへの質問7番:一番自信があるところはところはどこですか。
答え:世界一小さいポテトチップス工場で、堀たての芋をその日のうちにポテトチップスにしてしまうこと。だから無添加でも美味しい。

◆販売現場への質問1番:なぜこの商品を扱いはじめたのですか。
答え:自分自身に科学調味料アレルギーがあり、食べても夜中にかゆくならないポテトチップスが欲しかったから。

◆お客への質問1番:なぜこの商品を買われたのですか。
答え:子供に安全な物を食べさせたかった。変な物が入っていないから、ちょっとしたお返しやおすそ分けの時にお使い物にできる。

◆お客への質問4番:実際に使ってみて、何を感じましたか。
答え:おすそ分けするときにうんちくを言いたかったのだが忘れてしまい残念だった。

質問と答えを元に、POPに書く内容を次の7つに決定した

1、季節限定品
2、世界一小さなポテトチップス工場で作っています
3、三方原のジャガイモだけ仕様。油はさらっとした米油であげました。味付けは駿河湾の海洋深層水から作った塩のみ
4、化学調味料無添加なので春のジャガイモでしか作れません
5、アレルギーのある店長が食べても夜中に痒くなりませんでした
6、子供には安全な物を食べさせたいですね。ちょっとしたお返しやおすそ分けにも喜ばれます
7、箱買いもでえきます

POPの材料や見せかた「はみだし顔POP」

 目立たせるために「顔」型のPOPを採用しました。人間は生物工学的に無意識下でも「顔」を探すという本能があるので注目度が高くなります。そこにマンガの吹き出しを付けてキャッチコピーを書きました。吹き出しの中はセリフとなるため、お客の頭のなかでは声として聞こえる効果もあります。箱買いを促すためにケースごと展示しました。
 POPの材料もケース箱買いを意識してもらうために、ケースと同じ素材の段ボールで制作しました。素朴感のある商品なので黒マジックと朱色筆ペンのみで書いています。


「おすそ分けPOP」

 商品一個一個にも小さなPOPを付けています。おすそ分けするときに、商品の簡単な説明をして渡している人が多かったので、だれでも商品説明がしやすいように作ったものです。結果的にクチコミツールとなりました。
 POPは店頭での商品説明として店頭で力を発揮することが主目的ですが、この「おすそ分けPOP」は店を飛び出し、新規客を連れてくる珍しいPOPとなりました。飲食のテイクアウトや、理美容の物販などにも応用すると効果的なPOPアイデアです。

次回第3話では「おしゃべりPOP」「立体お顔POP」を紹介しています。
第4話では「コミュニケーションPOP」「持ち帰りPOP」「擬人化POP」を紹介しています。




          









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