恐山に泊まる②(恐山散策)
前回の続きです。
入山料(¥500)を払うと入山券と地図が貰えます。
鳥瞰図はこんな感じ。ぐるっと一周まわります。
まずは山門。
左右に立つのは派手な彩色の仁王像です。
山門の傍らには小さなお地蔵さんと大量の風車が供えられています。
山門の脇を抜けるとすぐに塔婆堂。
少し進むとほったて小屋の温泉があります。
こちらの温泉は入山料を払えば誰でも利用できるそうで、売店でタオルや手拭いも販売されています。
(一般参拝客は18:00の閉門まで、宿泊者は22:00まで利用可能。)
温泉は食事の後に入るので、とりあえず本堂の側道から“地獄ゾーン”に入っていきます。
積み上げられた石、吹き出すガス、回る風車、足元に流れる硫黄成分を含んだ温泉水…
こちらは殺生、盗み、邪淫、飲酒、妄語、邪見、犯持戒人、父母・阿羅漢(聖者)殺害を犯した者が落ちるといわれる地獄。
(飲酒してるだけで落ちるって、だいたいの人間は無間地獄行きでは...🥲 )
ゆるやかな丘のような構造なので、地獄に足を踏み入れ進んでいくと、本堂や宿坊は全く見えなくなります。
眼前に広がるのは荒廃した岩場、それを取り囲む紅葉の木々のみ。
地獄の先には
美しい極楽の浜がありました。
極楽浜(宇曽利湖)は強酸性の為、ほとんどの水中生物は生息できません。
何故かウグイだけ生きていけるらしい。
湖を囲む山々が映り込み、
水は透き通っていて、ところどころポコポコとガスが発生しており、小さな水紋が広がっています。
波の無い、穏やかで透明な水面に静かに広がる水紋を見て、夏に金沢に行った際に立ち寄った鈴木大拙館の『水鏡の庭』を思い出しました。
あと「ガラスの仮面」の北島マヤが紅天女の里の湖で、水面に顔を近づけて発声して波紋を作るシーン(わかる人が居たらうれしい)
開山した方(※慈覚大師)のプロデュース能力がすごすぎる。これは天国も地獄も必ずあるだろうと錯覚してしまいます。
日が暮れてきて、浜がゆっくり闇に覆われていく様も感動的な光景でした。
有名な血の池地獄も見ました。
全然赤くなかった。
立派な藻が水中に育っていたので、藻の色が赤く色付く季節があるのかな?
手拭いや草鞋がかけてある林。
説明がなくて何のお供えなのか分からずでしたが、
亡くなった方がお盆に戻られる際に、下界で迷わないようにと供えられた、道標のようなものだそうです。
15時半頃から観光し、ゆっくり回って17時過ぎには宿坊に戻りました。
観光に最適な時期など調べず突発的に訪れましたが、結果的に一番良い季節だったのかもしれません。
噂で聞くような禍々しさは感じず、神々しく清らかな空気が心地よかったです。
次は新緑に季節に訪れたいです。
続きます。
👉③宿坊と早朝の恐山
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