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思考の原資

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2014年12月の記事一覧

凡庸な自分

 泣きたくなるような孤独感。そして、その心とは裏腹な日常の充実感。この2つは別々のもので、一つが他を打ち消したり、他を癒やしたりはしないものだな。充足した時間を十分保ち、ふとその集中力が途切れる時に思い出す過ぎた日のいろいろなこと。自分の中では何一つ終わっていないし、終わらせようとしているわけでもない。

 自分の心に無理を強いない生き方になってからずいぶん楽になったとはいえ、現実は何も変わらな

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「想像を大切に」

 「愛」「善」「神」は、自分の内なる部分に本物が存在するのかどうか、それを疑わしく思うことはある。特に、憎悪に包まれた中では見つからない。けど、それを痛ましく感じる時は、憎悪する心に対峙するように孤独の寂しさも感じる。それが「慈愛の姿」なのかもしれない。

 想像が乏しくなる時というのは、心はまるで憎悪に占領され、全てのものが悪条件としか映らなくなる。憎悪する気持ちを吐き出したところで、またその対

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「「死の幸福」の中で人はいかにして生きるのか」と、問われてみて

 『ジョゼと虎と魚たち』の著者、田辺聖子がいかに「愛」と「孤独」を問い続けて生きたかを彼女なりに、その答えとして見事にこの著作で表現していると感じた。そのことに、今さらながら気付かされた自分も驚いた。田辺聖子は、偉大過ぎる。「愛」を見つめ、それに答えを出してしまうところが偉大過ぎる。

 気づいてみると、自分自身がそのことを先日、ここで触れていた(参照)。

 なんだか、震えが止まらない。

 矛

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A SONG FOR YOU - Leon Russell & Friends (1971)

長い間、私はこの曲の作曲者を勘違いしたまま記憶していた。
この曲はカーペンターズの兄、リチャード・カーペンターの作曲によるものだとばかり思っていたが、レオン・ラッセルが1970年に発表した曲だった。カーペンターズがこの曲をカバーし、それが大ヒットとなった後にいつとはなく、どこからともなく私に届き、以来、長い間この曲を聴いていた。

ラッセルがこの歌に込めた心がヒリヒリするように伝わってきて共感でき
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市民社会でアベノミクスが成功するためのポイント(考)

 今回の選挙では、安倍政権はまた勝利を得る事になりそうだ。それも、3分の2議席以上かもしれない。「消費税即時増税と公共事業を含めた歳出削減」という「正論」を述べる政党がないのだから、「本来あるべき姿」を描いていた有権者の投票先はない(参照)。また、棄権したとしてもおそらく、大本営発表に踊る人やわずかな利害関係者の支持だけでも、100%、現政権が支持される結果となる。

 結局、第三の矢はどこにもな

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アドヴェント・カレンダー2014

昨日、娘から動画メールが届いていた。
 孫がアドヴェント・カレンダーを楽しそうにめくっているではないか。

 先月、娘たちと立川にオープンした「IKEA」で買い物をした際、最後のレジを済ませてその先にダメ押しのように設営されているフードコーナーの片隅に、目立たない感じで置いてあった。でも、私の目にはくっきり、「アドベント・カレンダー」として飛び込んできたのだった。
 ちょっと早いと思ったけど、孫の
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