忙しい時こそパソコンは止まる

 おはようの神オハヨスです。

 今週はSUPER忙しい週なので、毎日終電が見えている。今週は、と書いたことからわかるように、来週は違う。来週はHYPER忙しい。

 そして、こういう時にこそパソコンは止まる。パソコンとはそういうものだ。

 俺の社用パソコンは何故かいつも唸りをあげており、太っている人を思わせる。太っている人のように必死にシステムを立ち上げ、ファイルを開き、ロジックを実行している。

 このパソコンは二代目である。実は初代もいつも唸りをあげており、三ヶ月ほど前に「なんか焦げ臭いな」と思ったら底面から白煙が上がっていた。即新しいものと交換してもらった。危ないところだ。首里城もこうして全焼したのだ。

 しかし交換してもらったものも唸りを上げているのだ。太っている人が頑張っていて、限界がきて倒れたと思ったら、別の太っている人が代理で来たようなものだ。

 昨晩も、仕事をしていたら画面が突然薄く白に覆われた。最初は霧でも出たのかと思い、山は天気が変わりやすいからなあと思ってあたりを見回したが、曰く「プログラムが応答していません」ということらしい。(尚、山にはいなかった)

 今まで勇ましく画面を飛び回っていた矢印は緩慢な青いぐるぐるになってしまい、いつまで経っても戻らない。
 多少なら待つ覚悟はあるが、このままずっと戻らないと、仕事ができないので、最終的にはクビになり、生活費を失う可能性がある。

 ショートカットキーで強制終了を試みたがそれさえ効かず、結局電源ボタンを長押しして落とした。力こそ正義である。
 その後また電源をつけてシステムにログインしたところ、唸りを上げながら通常通り動き出した。唸りを上げているところも含めて「通常通り」である。
 常々思っているのだが、パソコンにありがちな「再起動したら直る」というのは一体どういうことなのだろうか。「寝たら忘れる」みたいなことか。
 
 作業を続けようとしたところ、「システムは予期せず終了されました」というポップアップメッセージがポン、と出た。
 これが俺の逆鱗に触れた。

 なんだその言い草は。被害者ヅラするな。俺はシステムを強制終了せざるを得なかった。お前が「予期せず」フリーズしたからなあ!

 このツンとした言い方も腹立つ。「システムは予期せず終了されました。どなたが終了されたのか知りませんけど、アタクシに一言あってもよかったんじゃありませんこと?」という態度が透けて見えるわ。
 「先ほどはご迷惑をおかけしました。終了のご対応いただきありがとうございます。大変恐縮ですが、一部ファイルが保存されていない可能性がありますので、ご確認いただけますと幸甚です」だろうが。
 お前は予期してなかったかもしれないがこっちは予期して終了してるんじゃ。お前が聞いてなかっただけだろ。

 お前は自転車に乗ったおばさんか。

 向こうから自転車乗ったおばさんが来てるなあと思ってたら向こうは気づいてなくて「キャア!!」とか言って大袈裟にブレーキかけてこっちを睨みながら去っていくことがありますよね?あれすごい腹立つ。

 ここまでお読みの皆さんならもうお分かりでしょうが、この文章で本当に作者が言いたかったことは、パソコンの話ではなく、おばさんの話です。

 あれすごい腹立つ。法を改正してくれ。

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