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キックフェイントの実態



一発で状況を有利にするフェイント。

そして時を止めたかのように相手を置いていく。


今回はそんなキックフェイントの奥深さを探求します。


キックフェイントからゴールが数多く生まれていますが、今回はマンチェスターシティー所属のマフレズのこのゴールを分析したいと思います。

このキックフェイントからゴールをどう紐解くか。

どれだけ再現性があるものに出来るか。
考えていきたいと思います。



キックフェイント


そもそもキックフェイントとは。。。

サッカーにおけるドリブルのフェイントの一種である。サッカーゲームなどではシュートキャンセルとも呼ばれる。キックフェイントはボディフェイントに近いものであり、キックモーションを守備者に見せ、あたかもボールを蹴るかのように見せる技である。キックフェイントには特に多用する選手がいるという事は無く、多くのプレイヤーに使用される。

wikipediaより


数多く存在するフェイントはドリブルの一種と考えていいと思います。

ドリブルの流れのなかで使われるフェイントの中でもキックフェイントは相手の動揺を大きくし、簡単に相手を剥がす・交わす事が出来ます。


特にゴールに近ければ近いほど、ディフェンダーは優先順位の高いプレーを危険とします。

ゴール前でいえば最も優先順位が高いものはシュートと言えます。
(当然状況により変わります)

ボールホルダーが最も優先順位が高いプレー、つまりシュートモーションに入った瞬間に対峙しているディフェンダーは確実にシュートブロックをしようとして大きく足を振り上げたり、伸ばしたり、スライディング、体全体でブロックなどシュート阻止しようとするはずです。

ボールホルダーはそれを狙ってキックフェイントをすれば簡単に相手を剥がす事ができます。


キックフェイントはディフェンダーが嫌うプレー、危険なプレーを阻止する行為の裏をかくプレー、そして時間的なズレを生み出すプレーと言えます。



キックフェイント解剖


相手の時間をずらす事ができるキックフェイントを深掘りしていきます。

まずはマフレズのキックフェイントをみましょう。


  Manchester City  VS  Burnley


右サイドのマフレズにボールが渡って中に運ぶ。
左足でまたぎを入れて中に運ぶ。
左足でのシュートと見せて、右に切り返し。
最終的に右足でファーに流し込む。

1対2の数的不利の状況での完璧なゴールです。


一連の流れが完璧だったので、少し触れていきます。

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左足でのまたぎを入れる


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中に入り外側のスペースを空ける


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キックフェイントでDF2人を交わし、空けていた外側へのスペースにボールを運ぶ。

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DFが足を出すが届かず、右足で落ち着いてゴールへ流し込む。


最初にボールを受けた時点でここまでのイメージが出来ていたのかは分かりませんが、ゴールまでの流れは本当に見事です。
イメージ出来ていたと考えてもおかしくありません。


このシーンのキックフェイントはお手本となるシーンなので詳しく見ていきます!

マフレズ背面


・本当のシュートとの踏み込み足の違い

・大きなシュートモーション

・重心の位置

・胸郭と骨盤の関係

・伸張反射

ここではこの5つにフォーカスしてみていきます。


本当のシュートとの踏み込み足の違い

まずはこれについてです。


マフレズが実際にシュートを打ったシーンでは踏み込む足のステップするまでの距離が長いようにみえます。

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キックフェイントでのステップは距離が短いステップとみて取れます。

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キックフェイントをする時にステップを大きしてしまうとその後に振り足の膝の曲がり具合や股関節の伸展角度が大きくなり、切り返しに不利な状況になってしまう事が考えられます。

田所フィジカルコーチがキックはステップが重要で、ステップに伴って勝手に蹴り足の股関節伸展・膝屈曲がついてくると言及しています。

シュート打つ時には欠かせない要素となりますが、キックフェイントとなるとその後の動作に影響するため、少し変える必要があると言えます。


大きなシュートモーション

これは状況や場面によって変わると思いますが、今回のシーンではシュートさながらの大きなシュートモーションがDFのずれを誘っていると思います。

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この画像だけをみるとシュートを打つのだと思ってしまいます。

状況によっては軽いシュートモーションだけのシーンもありますが、その後のDFの揺さぶりは小さくなってしまうと思います。


この大きなシュートモーションも相手を騙す必要な要素であると言えます。


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