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悪魔・モンスターの解放宣言

 わたくし「たいちがみさま」が2018年に立てた手柄のひとつに「悪魔族の解放」がある。これは悪魔族の呪いを解き、天魔族へと解放した業績である。

 「悪魔族の解放」は悪魔が生まれたその理由と深く関わっている。悪魔の由来は、文化文明の侵略である。

 国家が地方へと侵略する時、土着の神々の力を削ぐために、神々を悪魔とみなして攻撃を行った。たとえば、地母神をメデューサという悪魔にしたのである。祭壇を壊したり、土着の神々の信者への弾圧を行ったのである。
 これはヨーロッパだけではなく、全世界的に見られる事象である。日本でもヤマトタケルとヤマタノオロチとの戦いなどが、その例である。
 だから悪魔は「陵辱」や「滅び」に、言い知れぬ何かを感じるのだろう。

 物事はその原因が分かれば、解決できることが多い。悪魔族の解放もそうであった。
 私の提案は、次のようなものであった。
 煉獄の「罪を焼き清める炎」にヒントを得て、「悪魔の陵辱の呪いを焼き清める炎」というレイタイ機械を考案したのである。
 「レイタイ機械」とは、霊力によって動く目に見えない装置のことで、発想によって作ることができる。「悪魔の呪いを焼き清める」というイメージで作ることができたのだった。この時、私はレイタイ機械士の協力を得た。

 その「呪い解きの炎」によって、新しく生まれた悪魔を、私は「天魔」と名付けた。天魔は知力に富み、幸運に恵まれた種族として生まれたのだった。そして私は、天魔族の長となったのである。


 わたくし「たいちがみさま」が「悪魔族の解放」と同時期に行った業績の一つに、「妖魔・モンスターの解放」がある。

 私がはじめて妖魔のひとりと接触した時に、困惑したことがあった。私は初めて会った方に、自分の芸術作品を見せて、親密になることが多い。しかし、妖魔には何を見せたり聴かせたりしても理解されなかった。
 そこで私は「愛」なら分かるのではないかと考えたのだった。
 通常、妖魔は戦いの中に身を置き、恋愛もほとんどしない。だから、愛を教えることは難しいかとも思った。
 妖魔は、通常哺乳類や鳥類である。彼らは、育児に時間がかかる。そのため「母性愛」や「親子の愛」なら理解できるのではないかと考えたのである。

 予想は的中した。
 私は妖魔に「母性愛」を思い出させたのである。妖魔たちは、戦いに身を置くのではなく、愛を目ざすようになったのだった。

 これが「妖魔・モンスター族の解放」という私の手柄である。
 これによって、世界は大きく動いたのだった。

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