やわらかなよるのひかり(3月3日)
休業中、日誌なども書いていこうと思う。
なんだったら、営業再開しても日報的に続けていきたいと思う。
メムの店長になってから8か月くらい経った。思い返せば結構経ってる。
ただ、これは結構言われるのだが、ずっといた感があるよと…(笑)
うん、確かに。もう長いことここにいるような気持ちだな。そのくらい濃厚な日々が流れているんだと思う。常連さんならば、その濃厚さをご存じのことだろう。
「いくつもの人生が濃縮された感じ」がメムにはある気がする。しかも、それがあまり主張せずに、やわらかく漂っている。
わたしはそのやわらかさの中を、ゆるやかに泳がせてもらっている。
多くのお客さんは、その空気をなんとなく感じ取り、包み込まれるような雰囲気の中、ゆっくりと流れる時間を過ごしているんだろう。
居心地がよい。
メムに来たお客さんのほとんどが口にしてくれることだ。そのどこからともなくやって来る「居心地の良さ」は、わたしの思うに「いくつもの人生が濃縮された感じ」がもたらしてくれているんだろう。
それは、どこか許しの様なものにも似ている。
ここでは、裸で過ごしていい。
そんな空気感が、メムには絶えず流れているように思える。先代がその土台を築き、現オーナー(Karma)によってそれはさらに昇華されたであろう。
もちろん、二人だけではなく、多くの人たちによってここの空気やれきしは積み上げらている。
ぼんやりと過ごしながらうっかりと気付いた
そんなメムだが、今はしばし休業中である。
といっても、わたしは店にいて焙煎をしたり確定ゴニョゴニョ…をしたりしながら、この贅沢な空気を堪能させてもらっている。
にぎわうことが多かったメム。時にのんびりゆったりすることもあったメム。しかしここまで一人で過ごすことは無かった。
ありがたいことに、わたしが店長になってから覚えている限り、ノーゲストの日は片手で数えるほどしかない。この場所…この僻地でそれが出来るのは本当にすごいことだと思う。
ただちょっと気付いたのだ。そんなメムの空気感を、十分に広めれていないのではないか。知る人ぞ知るに、なりつつはないだろうか。
この世のどこかにいる「いまだこどくのひと」に、きちんと届いているのだろうか、と。
もっとしっかりと広報しないといけないのでは。
もちろんそれは代表がめちゃくちゃやっているんだけれど、店長としてもやれることは、たくさんあるはず。
ああそうだ、この店の「やわらかなよるのひかり」を、少しでも伝えることが出来ればいいんじゃないか。不意にそう思った。そのために、日誌を書こうと決めた。
他愛もないことを書くのもいい。思い出を書くのもいい。きちんと許可を得てお客さんとの会話を書いてもいい(それはしばらくできないが)。わたしにか見えないお客さんのことを書いてもいい(フィクションということ)。
サークルもそのために創ったのだが、こんな試みも良いのかもしれない。
少しの間、お付き合いください。長い夜が明けるまで。
追伸…メム休業中は当然売り上げがないので大変な状況です。サークルにご参加いただくか、コーヒー豆を購入して応援してくださると幸いです。他にも策をとっていかないとね。どこも飲食店は大変だね。
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