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母を、想う

生きていく上で、楽しいこともあれば悩ましいこともたくさん。そんな女性の悩みを、専門家に質問していくYoutubeチャンネル「GOAL IN TV」。番組を盛り上げてくれている出演者の一人、マルチタレント・わさびさんのコラムです!自分の人生を楽しく生きるためさまざまなことに挑戦する彼女の生き方についての連載。最終回は、頑張っている人たちに向けた優しい言葉が届きました。

今日で最終回。どうぞ最後まで、よろしくお願いします!

最後に何を書こうか本当に悩んだのだけれど、やっぱり心に浮かんできたのは母のことだった。
これを読んでいるあなたのお母さんは、どんな人だろう。尊敬できる人?それとも嫌な人?

私の母は、私が知っている大人の中で誰よりも好奇心旺盛な人だった。でも、人生をめちゃくちゃ楽しんでいるさなかにこの世を去った。

「人生の時間が足りない!」と言って毎朝4時に起きて、楽しそうに英語とフランス語と韓国語を勉強して、楽しそうに新聞を端から端まで読んで、昼は働いて、“いのちの電話”の相談員ボランティアもやって。

海外製の最新スマホを持って、一人でいろんな国にホームステイに行って、「春になったら友達と山登りをするんだー」なんつって、「次はどこの国を旅しようかなー」なんつったまま、春が来る前にこの世を去った。

世の中が便利になり、周りの声が簡単に耳に入るような世界になってしまったせいで、他人と自分を比較して苦しくなってしまうことがある。だけどそういうとき、私は母のような「毎日を超楽しんでいたけど、突然人生の終わりを迎えてしまった人」のことを思う。坂本龍馬だって野口英世だって、まだやりたいこと山ほどあったと思うんだ。

そんな人たちのことを思って「あれ?アタシこんなに悩まなくていいんじゃない?もっと楽しめばいいんじゃない?」と思い直す。周りと比べるのをやめて、もっと「自分は何に一番“心ときめく”か」を尊重して生きてもいいのではないかと思うのだ。

だってまだ生きてるんだもん。どうにでもなるんだもん。死んじゃった人と比べたら、お金なくても最高じゃん!(あっ、また比較しちゃった!)

“心のときめき”を尊重して走り回る母親のところに生まれたので、幼い頃の私と弟はベビーシッターさんのお世話になることも多かった。小学生になると、私たち姉弟は鍵っ子になった。「おい!子供は母親が育てるものだろ!家を空けるな!」という世の中の罵声が聞こえてきそうだよね。

だけど私はそんな母親の背中から男女平等を学んだし、世の中を楽しみながら生きている母の「これは良くないと思う」という言葉は、どの教科書より説得力に満ちていた。

私自身も含めて、疲れてる人に最後にこれだけ伝えたい。もっと自分の心がときめくこと“だけ”に照準を合わせて生きてもいいんじゃないかな。そりゃあ、やりたくない仕事やめんどくさい人間関係、飲まなければいけない条件はたくさんあるけれど、あなたの「心がときめくこと」のために我慢できることだけ、可能な限りやればいいよ。

無理しなくていいよ。
疲れたら休んでいいよ。
手抜きできるところはしていいよ。

とにかく「好きなこと」「ときめくこと」を全力でやってみようよ。まだ見つけてない人は、今すぐ自分の心に聞いてみよう。だってさ、いつ死んじゃうかわかんないもん。

坂本龍馬はSDGsに邁進する今の日本をめちゃくちゃ見たかったと思う。野口英世だってコロナウィルスの研究にめちゃくちゃ参加したかったと思う。

母は、東京オリンピックの通訳にでも志願してたかもな。オリンピックが日本に決まったことも知らないまま死んじゃったわけだけど。

死んだら未来は見られない。やりたいこともできない。無理しなくても、生きて色々かじってみたら「これ好きかも」っていうことに出会える。きっとそのうち腹から笑えることが起きるよ。

みんな、生きようね。生きて楽しいこと見つけようね。生きて、みんなで腹から笑える日が来る日を待とう。

それまで「達者でな」。

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