波形について考えてみる。
仕事で波形について考えることが、あります。元々、表示系のICに携わっていたこともあり、高速でデータのやりとりを評価する機会がよくありました。そこで、半導体から見た波形の歴史について自分なりに簡単に書いてみようと思います。
まず、最初に一番わかりやすい例として、アナログとデジタルについて考えてみます。デジタルとは、下記のようにある閾値(点線)を決めてそこよりも上であれば、1そうでなければ、0と表します。アナログは、デジタルよりも曖昧な波形で、きっちりと決まるわけでもなくものによってばらついてしまう値で、制御するにはどんな材料を使ってどうやって作りこむかで合わせこみができるようになります。その方法の一つとして、アナログの値を細かく分割することでどの程度の波形かを知ることができ、その値をデジタル値に変換することができます。
アナログ情報をデジタル情報に置き換えると何が良いかというと、情報の伝達し、違った場所で再現することができます。例えば、スマホで撮った写真をデジタル情報にしたら、コンピュータで扱うことができ、他の場所でそのデジタル情報を読み込めば、撮った写真を違う場所ですぐ見ることができます。
このデジタルとアナログとの関係は、時代が進むことにデジタルに置き換えやすくなっています。それはどうゆうことかというと、技術の進歩があります。微細加工技術が発展し、半導体が下記のようなパッケージとして、収まるようになったころ、スピードも遅く、一本一本がデータにアクセスしたり読み出したりすることに使われていました。一本一本を使ってアクセスすることをパラレルと呼びます。すぐアクセスできるのですが、チップから出る足の部分も多くなります。そうすると、基板に組み込んでいくとチップの面積が大きくなってしまいます。
そこからPCを使って開発ができるようになった時代になってくると、機能を
一つのブロックとして扱い、開発が進められるようになりました。そうなってくると、波形を制御し、信号を伝達できるようになります。パラレルだと8本の信号線を用いてたことが、シリアルにすると3本で制御することができます。下記のように、シフトレジスタとデコーダーを組み合わせるとシリアルになります。ENでデータ転送の始まりを伝え、最初のクロックの立ち上げでDIにあるB0情報を読み込みます。同じようにB1,B2でデータを読み出すことで、右に記載している真理値表のようにD0~7の信号線を選ぶことができます。
さらに時代が進むと、波形を小さくして伝送するということが始まります。ここについては、また気が向いたときに書いていきます。
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