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【ザゴール2編10:解決策を売る】

このマガジンの過去の記事は上記に入れてます。

 過去のマガジンで改善の理論学習と実践をしてきた紫耀(ショウ)も入社して15年になる中堅社員となりました。製造で現場管理を経験した後、IT推進課を経て再度製造部に戻ってきたようです。
そんな時、紫耀(ショウ)はある日工場長の哲也に呼ばれ、製造管理だけでなく事業管理についても携わってほしいと内示を受けます。そこで、参考に哲也は、問題解決とは何ぞやについてザゴール2を使って紫耀(ショウ)に解説していくことに。今回は第6章「最後の解決策」を解説します。

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🧒;おはようございます。

👨‍🦳;おはよう。今日は第六章に入ってく。「最後の解決策~競合他社が出来ないことは何か~」というタイトルだ。タイトルの通り、売却予定の3社のうちの最後のプレッシャースチームに関する解決策がメインに描かれている。

◆中間目標と障害をつなげていく

🧒;なるほど、でも、ゴローさんは他の二社も解決策は練ってきましたが、プレッシャースチームも含めて売られてしまうのですよね?

👨‍🦳;まあ、そうだな。取締役会の決定だからな。

🧒;でも、売られてしまったらその多角事業の責任者のゴローさんの居場所がなくなってしまうというわけですよね。改善策練ったとして自分が解雇されるかもしれないというのは、なかなか難しいですね。

👨‍🦳;そうだな。ゴローさん自身のことも考えなければならない。そんな時、ゴローさんの奥さんが、ゴローさんの目指したいところはどこかということを明らかにするしていくんだ。取締役をも驚かせるきっかけとなるんだ。

🧒;すばらしい・・。

👨‍🦳:やり方としては単純だが、まず目標を達成しようとするときの思いつくだけの障害O(obstract)を書き出す。次にその生涯をかわせる中間目標IO (Intermediate Objectives)を考える。現在から目標までの障害を並べて中間目標を書き込んでいくんだ。それ論理的につなげることで障害をかわして中間目標を達成する手順を考えていくんだ。

🧒;障害と中間目標ですか。

👨‍🦳;早速ゴローさんと奥さんは、障害から考えていく、下記だ。

O1:プレッシャースチームの解決策が見つかっていない
O2:ダイナ印刷とアイコスメティックの利益はまだ十分でない
O3:ダイナ印刷とアイコスメティックの価値はまだ低い
O4:買い手に価値をどうやって伝えるのかわからない

🧒;確かにダイナ印刷とアイコスメティック社は大きな利益を生み出す理想的な会社になってきましたが、それをどう伝えるかというのは重要ですね。

👨‍🦳:そして中間目標をそれぞれ対になるように書いていく。

IO1:プレッシャースチームの解決策を見つける
IO2;十分な時間を確保する
IO3:ダイナ印刷とアイコスメティックの利益が上がる
IO4:解決策のすばらしさを買い手に納得してもらう

🧒:プレッシャースチームの問題は、まだですが、ダイナ印刷とアイコスメティックは時間を確保し、利益を見せる。その上で買い手に納得してもらうということが必要なのですね。でも時間の確保って難しいですよね。

👨‍🦳;そうなんだ。そこから、ゴローさんはあるアイデアを思いつく。

🧒:あるアイデア?

◆解決策を売る~価値の高い解決策そのものを武器にする~

👨‍🦳;次の日、ゴローさんは社外取締役にその案を説明しにいくんだ。その案とは、“ダイナ印刷とアイコスメティックを「モデルケース」として売却する”という案なんだ。

🧒:モデルケースとして販売?どういうことですか?

👨‍🦳;2社の解決策ごと売却するということなんだ。理想的なモデルケースとしてね。藤堂さんの資産だと解決策が出たアイコスメティックは150億で売却が可能で、ダイナ印刷も100億以上で売却できる見込みだというんだ。そこで、アイコスメティックとアイな印刷は売却されるが高価値で進められることがわかり社外取締役たち納得をする。高価値であるかないかでは、売却された後の社員たちの待遇が変わってくる。

🧒:なるほど、それが最初に行った取締役も驚く案ということですね。しかし、プレッシャースチームの課題は残っていますね。

👨‍🦳:そう。そこでゴローさんは1週間でプレッシャースチームの解決策を考えることを言い渡される。それが出来なければ安値のまま見切りをつけて売却するといわれてしまうんだ。

🧒:そして、ゴローさんは1週間で何とかすると言うわけですね。でも現状ツリーもできていない状態ですよね・・。

👨‍🦳;そう。その通り。その解決策を出すところ最後の課題だ。この部分を次回解説しよう。

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 今回は、6章の前半でした。ちょっと強引ですが、目標と障害を見えるようにしてつなげることで、全体として解決策が見えてくる場合があること、そして、解決策自体を価値としてしまうという大胆な発想について解説してました。次回は、6章の後半として最後の1社の解決策を解説します。

 なお、下記noteにものづくりに携わる人であれば、必要であろう知識について、本マガジン同様に対話形式で解説しています。もしご興味あれば、覗いていただければ幸いです。

休憩がてら、番外編マガジンもあります。

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