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総本家更科で、往時の文楽熱を想う

文楽で大阪遠征される方に、ぜひ一度はお立ち寄りいただきたいお食事処があります。

文楽劇場から、一駅、なんならちょっとお散歩感覚で行ける距離です。通天閣にほど近い「総本家更科」さんです。

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この時はおあげのカレーうどんをいただきましたが、大阪のおうどん、であること以上にここをお勧めする理由はこちら。

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店内入って、左手奥にある大きなガラスケース。見慣れた感じのお人形。政岡の衣装です。手も動くように細工されています。気付いた時はもう、気になってしまって、カレーうどんの味がわからんようになりました。

慌てて食べ終わり、近づいてみせてもらっているとお店の方から、初代さんが道楽で人形遣いをされていて、ご自身の練習のために注文して作らせたこと、残念なことに完成を待たず、ご主人が他界されてしまったこと、その後、第二次世界大戦ではこのお人形を疎開させておられていたことをうかがいました。

大阪は大空襲を受け、お店にほど近い四天王寺も焼失しましたので、疎開までさせて守って来られたおかげで今この政岡に会うことができます。

太夫や三味線をされていた話とか、素人太夫が素材になった落語があるとかは聞いたことありましたが、人形まで作らせて素人がやっていたなんて、、。もう、「道楽」の域を超えた本来の意味での「極道」。その熱さにこちらまで微熱を感じました。

大切に守っていただき、いま見せていただけたことに大感謝でした。






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