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壁からジュースサーバー

月曜日に通院予定なので、外出は月曜までお預けである。できるだけ外に出たくないので、外に用が複数ある時に出かけて、日に照らされる時間を極力減らしているのだ。我ながら見上げた引きこもり根性である。

食料は保存のきくものを何種類か用意しているので問題ないが、それでもやはり長いこと引きこもっていると困るものというのは出てくる。
ジュースやお菓子といった嗜好品の類が不足してくるのは、そういった問題点の一つだ。なければ飢えるというわけではないが、生活の潤いというのは確実に欠けてくる。ペットボトルに詰めた生ぬるい水道水をごくごく飲むのも一つの情緒ではあるが、それに慣れ切ってしまえば情緒も何もない。甘味や清涼感というのが恋しくなってくる。

かつては私が住んでいる賃貸も自動販売機を設置していたのだが、割に合わなかったのかいつの間にか撤去されてしまっていた。
そのため、今の私がジュースの類を調達しようと思ったら通販に頼るか、最寄りのスーパーまで自転車を走らせるかしかない。
私はAmazonなどの通販サイトをVプリカというプリペイドカードによって利用しているのだが、このカードの残高はあればあるだけゲームなどに費やしてしまうため、日用品の類に使用されることは稀である。
そういうわけだから、やはり現状ジュースを買うにはスーパーまで走るしかないのだ。そしてそれがしんどいから水道水で喉を潤している。

壁から無尽蔵にジュースが出る蛇口が生えてこないかなぁなどといったくだらない妄想を何度したことだろうか。
ジュースに限らず、健康的な食事やら不足した日用品やら、何もかもが無償で壁からウィンと出てきて欲しいとずっと思っている。
そうなればいよいよ外出するのは通院の時ぐらいになり、私は引きこもりとしての一つの完成を見ることができるわけだ。
まぁ今でさえ深刻な運動不足がさらにひどくなって日常生活やら将来の肉体の健康やらにごりごり響いてきそうなので、そうじゃなくて良かったとも言える。
いや、でもやっぱり壁から色々出る生活の方が便利でいいだろう。

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