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「人で世界一になる。」を掲げる会社で学んだ、自己分析のやり方【保存版】

「まずは自己分析。就活は自己分析が大事だよ。」いざ就活の時期になり、こんなことを言われたことはありませんか?僕はありました。とは言っても具体的に何をしたらいいのか分からない、、、僕もそんな気持ちでしたし、そういう思いを抱えている学生も多いのではないでしょうか?

最近セミナーや面談で話をさせていただく機会が増え、言語化できてきたのでまとめてみました。是非読んでみてください。
(当時の就活ノートも一部も載せます。汚い字ですがご容赦ください。)

自己分析 資料 3

▼プロフィール
中野 源一(なかの げんいち)
スポーツスタートアップ企業、Ascenders株式会社にてセールスを担当。
慶應義塾大学経済学部卒業後、株式会社リクルートキャリアに新卒で入社。中途人材紹介事業での法人営業を経て、2019年5月より現職。同時期から東京都フライングディスク協会事務局を兼務。アルティメット日本代表。

現在は、スポーツワークプラットフォーム『MERCI』の運営やスポーツ業界向けの就職・転職支援、スポーツ専門人材を育成するコミュニティ『WPP』の運営、東京都内でのフライングディスク競技普及事業に携わる。

自己分析とは?

まずはここからですね。

〘名〙 自分の心理を自分で分析してみること。自己解剖。
(出典 精選版 日本国語大辞典)

辞書なんかを頼った自分が間違ってました。抽象的過ぎる、、、
ということで他にも調べてみると、某大手就職メディアにはこんな記載がありました。

就活における自己分析とは、自分の特徴や長所・短所、価値観を把握・分析することで就活での『強み』を見いだすこと。

ふむふむ。確かに周りからもこんなようなこと言われたな。
ここで特に注目したいのが、「価値観」というキーワード。僕はこの言葉を、「どういう人間でありたいのか」と解釈します。

つまり、「自己分析」=「どういう人間でありたいのか」を言語化することです。

自己分析の目的って?

自分の長所や短所を知るため?自分に適性のある仕事を知るため?面接で自分を分かりやすく伝えるため?いくつかあると思いますが僕が考える最大の目的は、自分が「どういう人間でありたいのか」を言語化することによって、無数にある選択肢から「これだ!」という道を1つ選ぶ判断基準にするためです。その上で、自分をわかりやすく伝えるといった、テクニック的な話もあるのだと思います。

新卒で入社する会社は、何百万社とある中から1つを選ばなくてはなりません。ましてや最近では、起業やフリーランスとして働く、複数の会社を掛け持ちするといった選択肢もあります。そんな無数にある選択肢から、「自らの意思」で「この道に進むぞ」を選ぶのが就職活動です。

ここまでで、もしかしたら気付かれた方もいるかもしれないですが、自己分析とは本来もっと前からやっておくべきことなのです。20数年生きてきた皆さんの人生には、"進む道を選ぶ"という行為がたくさんあったはずです。栗花落カナヲのように、コインの表裏で選んできたわけではないですよね?(分からない人は『鬼滅の刃』をみてください。)

自己分析2 2

もしかしたら意識的に・無意識に考えながら生活してきた方もいるかもしれません。ただ、大半の人はそうではないでしょう。これはもちろん、学校教育でも大学でも習ってこなかったことです。

自己分析のやり方

①まずは学生時代に「最も想いを込めて取り組んだこと」を1つ選ぶ。

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自分史を作る、自己分析ツールを使うなど色々とやり方はありますが、僕が就職活動をした時に一番やりやすかったのは、「学生時代に頑張ったこと」から深掘りをしていくことです。(最近はガクチカと言うみたいですね。)少し補足をすると、「頑張ったこと」とは、「最も時間をかけたこと」でも「最も結果が出たこと」でもなく、「最も想いを込めて取り組んだこと」をオススメします。

②そのエピソードに対して、延々に「なぜ」を繰り返す。

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僕にとって「最も想いを込めて取り組んだこと」は、「大学4年間でアルティメット日本代表になること」でした。

・なぜ日本代表を目指したのか?
・なぜアルティメットというスポーツだったのか?
・なぜ高校までやっていたサッカーは辞めたのか?
・なぜサッカーではできなくてアルティメットだとできたのか?
・なぜ日本代表になれたのか?
・なぜそれを課題に置いたのか?
・なぜ選考でそれをアピールしたのか
・なぜその工夫をしたのか?

「大学4年間でアルティメット日本代表になること」に対して、ざっと書いてもこれだけの「なぜ?」が出てきました。しかし、もちろんこれで終わりではありません。

「なぜ日本代表を目指したのか?」といった、「なぜ?」の答えそれぞれに対して、5つ10つとまた「なぜ?」をぶつけていくのです。更に言えば少し切り口を変えるのもありです。「言い換えると?」「具体的には?」「他には?」などなど。

僕の場合だと例えば、「なぜ日本代表を目指したのか?」→「高い目標を掲げたかった」→①なぜ?②高い目標って?→「①やるからには真剣にやりたい。」「②高校3年間週6でサッカーに取り組んできた自分から見ても恥ずかしくない目標。目標を達成した時に周りからアッと驚かれるような目標」→①なぜ真剣がいい?②なぜそう思う?サークルで楽しくサッカーでもいいじゃない。・・・と延々に続いていくわけです。まずはこれを延々に行います。もう答えなんてないよと言う時は、日を置いてまた「なぜ?」をぶつけてください。

③更に過去を遡る。

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学生時代に「最も想いを込めて取り組んだこと」なんて言うのは、せいぜい直近数年の出来事です。

高い目標を掲げたエピソードって他にもなかったっけ?他に真剣の取り組んだことって?周りからアッと驚かれたいって思うようになったのっていつからだ?といったように、どんどん小さい頃の自分に遡っていきます。

僕の場合、遡っていった先に、小学2年生のある出来事がありました。2002年、日韓W杯です。当時僕が習っていたのは水泳と体操。サッカーとは無縁で、ルールもほとんど知りませんでした。そこでテレビに映ったのが、オリバーカーンというドイツ代表のGK。(上記画像参照)彼がセーブする毎にスタジアムのボルテージが上がっていく。テレビ越しでもそれが伝わってくる。彼のセーブに敵味方関係なく盛り上がっている様子がとにかく印象的でした。彼みたいになりたいと本気で思い、布団の上に飛び込んだ夜を覚えています。更に遡ると、幼稚園生の時に憧れていた消防士やアカレンジャー。そういったエピソードまで遡った時に、アカレンジャーに憧れた自分も、サッカーをやってきた10年間も、アルティメットで日本代表を目指した大学4年間も、改めて言語化をすると「僕という人を通して世の中に影響を与えたい。後ろ向きな人に勇気を。前向きな人に刺激を。」という言葉に置き換えられました。つまりは、これが僕が大切にしている「こういう人間でありたい像」です。

更に言うと、「出来る出来ない関係なく、やりたいと思った気持ちを大切にしたい」という想いが、僕にはあります。詳細は省略しますが、身長がクラスで一番小さくて「お前がキーパーやったらすぐ点決められるじゃん。チビじゃ無理だよ。」と言われながらもオリバーカーンになりたくてGKを続けてきた10年間や、やったこともないアルティメットで日本代表を目指すといったこれまでの取り組みから、この想いの言語化に至りました。

④人にぶつけてみよう。

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僕の話ばかりしていてもあれなので、本題に戻ります。

自己分析した内容は、ぜひ人にぶつけてください。誰でも良いです。大切なのは誰かに聞いてもらい「ツッコミをもらう」ことと、「どのように伝わったかを把握する」ことです。

前者に関しては、自分だけでは見えない着眼点や、誰かが聞いた時に気になるポイントを探るためです。後者に関しては、自分自身で言語化した内容が、差分なく相手に伝わっているかを探るためです。相手と自分の間にギャップが生まれてしまっては意味がありませんし、ましては人生の転換期である就職活動ですから、不完全に伝わったままでお見送りなんて嫌ですよね。

友達にぶつける、就活アドバイザーに聞いてもらう、OB訪問で話してみるのももちろんですが、僕のオススメとしては面接を終えるごとに必ず振り返りを行うことです。どんな質問をされたのか?それに対して自分はなんと答えたのか?そこから更にどんな質問がきたか?面接官の反応はどうだったか?深掘りが足りなかったところは?どんな伝え方をすればよかったのか?など、なるべく細かく具体的に振り返りを行います。

自己分析は一度やったら終わりではありません。日々日々ブラッシュアップしていってください。そうして見えてきた価値観が、貴方ならではを象徴する言葉になります。

自己分析の使い方

これは言わずもがな、エントリーシートや面接の中で存分に使います。

例えば面接の中でよく聞かれる志望動機。「貴社の●●な点に魅力を感じ選考を受けさせていただきました。」と「大切にしている2つの価値観があり、それと貴社の●●な点が合っていると思い選考を受けさせていただきました。」だとどちらが説得力があると思いますか?僕は後者だと思います。

前者は誰にでも言える言葉ですが、後者は僕ならではの言葉です。言葉の重みは間違いなく後者にあると思います。(もちろん言い方は気をつけます。面接の雰囲気によってはいきなり「大切にしている2つの2つの軸は〜」なんて言っても変でしょうから。)

余談でテクニック的な話ですが、ガクチカも大切にしている価値観が伝わるように話します。(この人どんな人なんだろうな〜がしっかりと伝わるように。)そうすると、いざ志望動機を聞かれた時に、そこで伝える価値観の話に違和感が無くなります。「あ、確かに学生時代の話聞いた時にそんなこと言ってたもんね。」と面接官の頭の中でなるわけです。

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また、最後に一つだけ注意が必要なのが、「これまでの自分」=「今後の自分」ではなくて良いです。「これまで自分はこんなことを大切にしてきた」という過去に対して、「今後もそうしていきたい」「そんな自分が嫌だったから、今後はこうしたい」という未来があるわけです。

自己分析のおまけ

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もし、自己分析に進展が見えなくなってしまったら・・・
こんなことも試してみてください。

・自分史を作る
・モチベーショングラフを作る
・自己分析に役立つ100問!みたいな本を買う
・自己分析ツールを使う(ストレングスファインダーなど)

これらに凝り固まっては欲しくないですが、何かの助けになるかもです。

小言

「アルティメット日本代表だもん、そりゃすごいじゃん。どこでも受かるじゃん。」

就活の時に周りに言われた言葉です。僕自身、アルティメット日本代表を目指した4年間、そして実際に選ばれたことは誇りに思っています。ただ、それが理由で内定がもらえたとは思っていません。めちゃくちゃこだわった「自己分析」のおかげで自分という人を伝えることができ、そこにある僕らしさや僕が大切にしている価値観に可能性を感じて採用してもらえたのだと思っています。

最後に

学生の時は正直、「第一志望の会社にいけなきゃ意味がない」と思っていました。ただ社会人になって思うのは、就職活動はあくまで”進む道を選ぶ”1つのタイミングにしか過ぎないということです。内定をもらうことがゴールではありません。大切なのは「どこに入るか」よりも「入った環境で何をするか」だと思っています。よっぽど特殊な仕事でない限り、中途採用でリベンジすることももちろん可能ですし、仕事柄そういう方をたくさん見てきました。

新型コロナの影響もあり例年とは全く違う動きになることや、そもそも新卒募集が停止するなど、売り手市場だった僕の時期とは全く違ういまの世の中ですが、このnoteが一人でも多くの就活生の手助けになることを切に願っています。

少し長くなってしまいましたが、こちらで以上です。反応がよかったら他にも書いてみようと思うので、ぜひ感想聞かせてください!

悩んだ際には、いつでもご連絡お待ちしています。

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