見出し画像

プリムロゼ

OCTOPATH TRAVELERをいまさら遊んだ。80時間ほど掛けて裏ボスまで倒したのでだらだらと感想を書く。2018年発売で5年も前のゲームなので、以下裏ボス含めてネタバレあり。


はっきり言ってしまうと「退屈で面倒くさいゲーム」だった。全く難しくないのに、とにかく時間がかかる。RPGとしてはかなり簡単だと思った。初心者向け。全部通してゲームオーバになったのは3回だけ。何も知らずにダンジョンのボスにつっこんで行った時と、裏ボスに初挑戦した時に開幕即全体攻撃食らって一撃で終わった時。

主人公にたまたまサイラスを選んだことが、簡単なゲームだと感じた理由だと思う。敵の弱点属性を突くと敵の動きを止められるゲームなので、弱点を見抜く能力と複数属性魔法を持っているサイラスは強すぎた。しかし、これが良くなかったという考え方もできる。ひたすら敵の弱点を見て魔法を唱えるだけのゲームになってしまった。サイラス以外は、回復役にオフィーリアとアーフェンがいれば十分。いかにサイラスのBPを維持して、属性攻撃力・攻撃回数を上げられるかっていうだけのゲームだった。ザコ戦もボス戦も、最後の最後まで、まじで全部同じ。

ザコもしっかりと状態異常攻撃をしてくるので、魔法が封じられて攻撃できなくなったりしてただただ何もできない時間が生まれる。サイラス以外のキャラは、攻撃にバリエーションが少ないのでほぼ何もできず、戦闘が長引く。面倒だから、レベルが低いままボスに挑むことになるんだけど、それでも特に難しいわけでもないので時間さえ掛ければ倒せる。OCTOPATH TRAVELERの戦闘にはギャンブル性がほとんど無く、思った通りの展開にしかならない。戦闘が長引くRPGって今までにもよくやってきたけど、それは戦闘がおもしろい場合のみ許されるんだなと思った。

ゲームの流れとしては、仲間にできる8キャラそれぞれのストーリを追っていくのがメイン。売りはキャラ毎のストーリだと思うんだけど、自分のような、ゲームキャラという架空の人物同士の仲とかにあまり興味ない人間にはそんなに響かなかった。

個人的に一番おもしろかったのはトレサ編。アーフェンやプリムロゼみたいな過酷で自分好みなストーリもあったんだけど、童話みたいなレベルのトレサのストーリになぜか一番惹かれた。ベタな展開なんだけど、ラストは見ていてなんかすごく嬉しかった。エンディングの一枚絵で、トレサがこれまでの冒険を両親に楽しそうに語っていて、両親も嬉しそうにそれを聞いているのが何かすごい印象に残ってる。自分に娘がいたとして、その娘が長い冒険から無事に帰ってきたら、そりゃ聞いてみたいわなっていう親側の目線で。こういうの思うのって、年をとりすぎたからだと思う。若い頃だったら何も思ってなかった。

8キャラ分のストーリをクリアすると全クリなんだろうけど、そこで「全クリです!」みたいな証は特に無いので終わった気がしなかった。上級職を手に入れたのに使う必要もなくクリアできてしまった。これで終わりのわけがない、と思って攻略サイトを見たところ、裏ボスがいるとのこと。裏ボスへの行き方だけは調べ、挑んでみることに。

まあ、これもこれまでと同様、それほど強くなかった。初めて最終形態まで行った時に開幕全体攻撃されて何もすることなく全滅したけど、ただそれだけだった。まじで、どの戦闘も戦い方は一緒なんだよなぁ・・。これまでの戦闘で使い道の無かった、プリムロゼ・テリオン・トレサを、それぞれ、魔術師・武芸家・ルーンマスタにしたことで、全員が最強になってしまったので負けるわけが無いというか。どうせ最後だからどうにでもなれってことで、アーフェンでBP回復をバラまきまくったのも強すぎだった。

裏ボスを倒したからと言って、大きなことは特にない。何かのアイテムが手に入ったけど、これ以上遊ぶことも無い。ストーリを追ったり、世界を冒険すること自体の楽しみを味わうのがコンセプトなのだろうから、そんな気はしていたしそれで良いと思う。

音楽はけっこうおとなしめで、印象に残ったのは2曲しかなかった。一番印象的だったのは「踊子プリムロゼのテーマ」。プリムロゼのストーリの時だけ良い曲流れてるなって思ったら、これがプリムロゼのテーマ曲だったらしい。プリムロゼはストーリ自体よりも、その見せ方の芸術点が高かった。最終章とかあんなの見たことない。気持ち悪すぎる(最高の賛辞です)。もう一曲は中盤ボス戦の曲「ボスバトル2」。こういう全部サビみたいな曲が好き。

まとめ。
自分は運が良かったのか悪かったのか、最初に選んだキャラが強すぎた。それで、以降の進め方が決まってしまい、ひたすらそれを繰り返すだけのゲームになってしまった。そのやり方のみでは通用しないと、どこかで止めて欲しかったのだけれど、最後まで行けてしまった。80時間ほど実りが無かったというのはさすがに厳しかった。酷評ですまん。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?