JTCメーカー新卒体験記: 半年間の経験を振り返って
日本の伝統的な大企業、いわゆるJapanese Traditional Company (JTC)に属するメーカーに新卒入社し約半年が経過した。最近は退職エントリが話題になることもあるが、本記事では在職中の視点から半年間の経験について振り返りたい。
簡単な自己紹介
理系修士卒
メーカーに技術系総合職として入社、研究開発職(R&D)に配属
就職活動では金融、メーカー、IT(Web系、SIer)など幅広く選考を受けた
現在の会社を選んだ理由は、①配属希望(職種・勤務地)が通りやすい、②自由な働き方(テレワーク、フレックス)ができる、③年功序列で賃金が上がっていく、の3点である。
入社から現在までの経験
入社式(4月1日)
配属が発表された。想定していた部署とは違っていたが、概ね希望に合った部署だったため、一安心した。
集合研修(4月)
ビジネスマナーや仕事の進め方、社内ルールについてグループワークやビデオを通じて学んだ。一部有意義なものもあったが、将来活用できそうな内容は少なかったと感じる。
工場実習(5月~6月)
メーカーではおなじみのイベント。地方に赴き、二か月間工場と寮をひたすら往復する生活を送った。ライン作業には参加せず、工員の作業や工程を見学し改善点の提案を行った。製造現場を直接見ることで得られた知見は大きかったが、地方の生活環境(寮から最寄りのスーパーまで10km!)には少々驚かされた。一方で、同期との共同生活は楽しい思い出となった。
本配属、OJT(7月)
本配属後、最初の1ヶ月間は業務に関連する資料や書籍を読んで学んだ。その後、進行中の案件に参加することとなった。OJTの期間は短めだったが、個人的には十分と感じた。現部署では、業務知識よりも柔軟な対応力が求められることが多く、必要な情報は自分で調べて解決できる環境にあるためだ。
OJT後(8月~)
OJT終了後から現在まで、引き続き進行中の案件に参加中である。詳細については書けないが、経験を積みつつ日々業務に取り組んでいる。
入社前とのギャップ
ポジティブな面
業務負荷が軽い
業務量はそれほど多くなく、残業はほぼ不要である。空いた時間を使って自己研鑽(業務関連の学習)に取り組めるうえ、こうした学習が会社からも奨励されている点は大きなメリットとなっている。
上司との相性が良い
上司はとても理解があり、提案や困っていることにも積極的に耳を傾けてくれる。自分の意見が尊重される環境にあり、コミュニケーションが取りやすい。
自己学習の自由度が高い
社外イベントへの参加や技術書の読書が奨励されており、スキルアップのための学習機会が豊富にある。
ネガティブな面
全社的な業務改善活動への参加義務
自分の直接の仕事とは関係のない改善活動にも参加する必要があり、時間が割かれることがある。この活動に意義を感じるかどうかは職種等にもよると思われるが、自分にとっては優先順位の低い業務であると感じている。
給与の伸びに関する懸念
昨今の賃上げの流れで若手の給与は上がっている一方で、中堅層の昇給ペースは鈍化しているように感じる。そのため、入社前に思い描いていた賃金カーブと現実にはギャップがあると感じている。
まとめと今後について
これまでの経験と入社前に感じていた期待とのギャップを簡単にまとめた。給与に関しては多少の不満があるものの、全体的には満足している。今後は業務や自己学習を通じて社内外で通用するスキル(特にIT系スキルや交渉力)を磨きたいと考えている。
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