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新劇場版エヴァ ラストの考察 綾波レイ編

    本記事は、前回の続きになっていますが、何故、綾波レイが渚カヲルと一緒に駅に居たのかを考察しています。ここだけを読んでも分かるように書いていますが、ラストの全体を知りたい方は下のリンクも読んでいただくと理解しやすいと思います。

※以下ネタバレをを含む内容となります。新劇場版シン・エヴァンゲリオン:||までを観ていない方は注意が必要になります。

●.綾波レイことモジャ波

    綾波レイですが、綾波レイことポカ波であり、最後はモジャ波になっていましたが、モジャ波の話は下記の記事で説明してるので、読んでもらえると理解が深まると思います。

●.初号機の中で生きていた綾波レイ

    結論を言えば、新劇場版:破で初号機の中に取り込まれた綾波レイは飲まず食わずで初号機の中に14年存在して、碇シンジが初号機に乗らなくていいように、守り人になっていました。生きていた理由は、第10使徒に侵食されていた為に食事や睡眠は必要ないが、髪だけは伸びる式波クローンと同じ状態になっていたと推察できます。なので初号機で会った綾波レイの髪の毛は伸び放題だったという事です。これは肉体は無く魂だけになってしまった綾波ユイや式波オリジナルとの差別化をし生きているという演出になっていると推察します。

●.本当に初号機に居たのか?

    但し、解決しなければならない謎も有ります。新劇場版:Qで衛星軌道上を周っていた初号機を奪取した際に赤木リツコは初号機内を調べたが綾波レイは見つからなかったと報告しています。初号機にシンジが乗らないように隠れていたと言い切るには不自然な描写です。ですが、S-DATだけが復元されてシンジに渡された際に碇シンジはやっぱり綾波を助けたんじゃないか!と吐露します。父ゲンドウとの繋がりを示すS-DATだけ返すところは綾波レイの粋な計らいですよね。また同:Qで碇シンジが冬月と将棋をするシーンではユイの複製体が綾波レイであり、その娘も母同様に初号機の中に保存されていて、ゲンドウの計画だと告げられます。これらの要素を考えると概ね初号機内に居ると推察して問題ないと思われます。

●.綾波レイと碇シンジの対話

    アディショナルインパクト中で最後に残ったのは初号機内で「私はここでいい」と言う綾波レイ、エヴァに乗らない幸せを碇シンジにはさせたかったと告げます。碇シンジはもう一人の君(儚い時間でも第3村で生き方を見つけた黒波の事)は居場所を見つけた、アスカも戻ったらそれを見つけるはずと綾波レイに諭すように言う。ここじゃない綾波の生き方がある、エヴァに乗らないでいい世界に、時間も世界も戻さない新しい人達が生きていける世界と伝えると、「世界の新たなる創生、ネオンジェネシス」と綾波は突然、知識人ぽい発言をします(笑)そしてマリが後から迎えに来るから安心してと伝えると、対話はここで終わります。

●.記憶の統合を示す表現

    この時に綾波レイが抱えてる赤子のような人形ですが、ツバメと書いてあります。これは鈴原トウジの子供で第3村では特に黒波が可愛がっていた子供です。これの意味するところは、この前の記事で書いたアスカの記憶の統合と同じ状態が起こっていると推察できますよね。但し黒波は既にLCLに還元されています。つまり既に死んでしまったとされるアヤナミレイの記憶もマージされるという事になります。

    また、時間軸で考えると生きている時間が重なっている綾波レイ、黒波を含めたアドバンスドアヤナミシリーズ全ての記憶が統合している可能性が高いと推察します。同時間軸を生きた際の記憶や経験がどの様に統合されるのか謎にはなりますが、モジャ波の記憶には存在しない鈴原ツバメを模した人形を抱えてるという矛盾した表現は、それらを可能にしたと推察できると思います。

    そしてもう1つ記憶を重ねられる要因として挙げられる要素はアディショナルインパクトを前に碇シンジが渚カヲルとの対話のシーンで、「思い出した、何度もここに来て君と会っている」と言います。これは円環(ループ)の世界で経験した事が記憶から呼び起こされたという事であり、同じ年齢を繰り返し経験していると断定できます。生命の書に名前がある事が前提になりますが、同年齢での記憶を重ねられる論拠になります。

●.新劇場版の綾波レイを整理

①.綾波レイ:(ポカ波であり、モジャ波)

    第一の少女と呼ばれていて、アニメ版では3人目等出てきますが、基本的に第10使徒から初号機に取り込まれるまでは同一と推察できます。ゲンドウや碇シンジ、ミサトやリツコ等、多数の人と関わり記憶を持っていて初号機の中で生きていた。

②.アドバンスドアヤナミシリーズの黒波:

    エヴァMark9のパイロットで黒いプラグスーツを着ている。ゼーレの管轄下で作られたクローンで、短期間ではあるが第3村で生活する。ケンドウ、冬月、渚カヲル、碇シンジ、式波アスカ、トウジやその息子ツバメ、第3村の人達との記憶を持っているはずで、ネルフ内での調整が必要な身体の為、LCLになって最後をとげる。

③〜⑤.アドバンスドアヤナミシリーズの3人:

    新劇場版の予告などで出てきますが、フォースインパクトの為に必要な贄として、エヴァMark10、11、12に乗るゼーレ管轄下で作られたクローン。ゲンドウ、冬月、渚カヲルの記憶を持っていると推察します。

●.渚カヲルへの印象

    ここで最後のシーンで綾波レイが渚カヲルと一緒にいた論拠となる考察をしていきます。劇中にはアヤナミシリーズの体の一部など、たくさん居たかもしれない描写もありますが、活動根拠がありそうなのは上で説明した5体になると推察します。つまり、何度も言うように最後のシーンではこの5体の記憶がマージ(統合)したんだと推察できるという事です。

    そして5体のうち4体のアドバンスドシリーズの記憶で1番印象が良かったのが渚カヲルだったのでは?と推察しました。新劇場版:Qで冬月先生が碇シンジと将棋をする際に、ゲンドウが今のアヤナミレイに対しては興味がないと言ってましたね?これはアドバンスドアヤナミシリーズの4体のアヤナミレイから見ればゲンドウの印象は良くないと思われます。以前の記事でネルフの司令が渚カヲルに交代したと書きました。これは空白の14年の記事を読んでもらえると理解も深まるんですが、興味があれば是非読んでみて下さい。

●.アヤナミシリーズと暮らす渚カヲル

    セカンドインパクト直後にゼーレはネルフのメンバーに責任を取らせて解散をさせたと考察しています。この際に新しく司令になったのが渚司令です。新劇場版:破の最後の予告では渚カヲルの後向きの姿に4人の影と対面しているシーンや、4人の綾波レイが描写されるなど、アヤナミシリーズの存在を強く印象付けます。つまり元ネルフのメンバーがネルフ本部から居なくなり、ゲンドウや冬月が戻る、おそらく戻った後も、最大で14年間アヤナミレイ4人の面倒を見ていたのは渚カヲルだったと推察できます。※アヤナミシリーズがいつ作られたかは謎ですが、サードインパクト後にフォースの贄として作られた可能性大。

●.アヤナミシリーズと碇シンジの関係

    :||で碇シンジを好きになるように調整されていると式波アスカに言われたアヤナミレイ(黒波)、約14年に比べれば短時間で碇シンジを好きになりましたが、消滅してしまいました。そして残りの3人の贄としてオップファー(贄)タイプのエヴァに乗っていたアヤナミレイは碇シンジに会ったことが有りません。こう考えると5人の記憶が統合された時に、定量的に分析した場合、渚カヲルに好意的になる比重は多くなると推察できます。

●.綾波は碇シンジの家族、母であり兄弟

    また先に書いたのですが、綾波レイは母親の複製体でその娘(綾波レイ)は母親同様に初号機に居るという表現で冬月から伝えられました。これを聞いた碇シンジはどう思ったでしょう?綾波レイは兄弟に近い関係性、身内や家族に近い関係性だと認識すると思いませんか?恋愛感情というより身内や家族として好きでなければならないと気持ちを抑制した可能性が推察できます。

●.蛇足

    描写は確認できてないですが、おそらくマリは統合された綾波レイを彼女が生きられる場所に送ったと思うのですが、、、私が考察するところモジャ波は第10使徒に侵食されているので、そこはどうするんだろう。。。と思っています。逆に考えても、使徒に侵食されてないのに生きていて髪伸びてるのなんでだろう?です。最後の駅のホームのシーンで実は綾波はカヲルと向き合ってる為に顔が見えません。但し髪の色は綾波レイでショートカットなので綾波じゃなかったら誰なん?となるので綾波レイだとは思います。顔が見えないので、もしかしたら使徒封印柱が左目に突き刺さってるかもしれません(笑)

●.蛇足の深堀り

    一応深堀して考えると、使徒化する事で危険になるのはエヴァンゲリオンがある世界です。覚醒させるエヴァが無いので使徒に侵食されたリリンが居ても大きな問題にはならないと推察できるのか、、、でも、ヴンダーのアスカの部屋には爆弾がたくさん仕掛けられてたから、エヴァに乗ってなくても危ないのかもと考える事ができますよね。綾波レイに眠る第10使徒に関しては現状で解決できる論拠を示すことができません。希望的観測で言えば前回の記事で、赤木リツコは生き残っていると推察したので、彼女の管理下で調整を受けているとすれば使徒を取り除く事も可能になったかもしれません。

●.まとめ

・綾波レイは14年間初号機に居て髪が伸びている
・黒波は劇中でLCLに還元されている
・髪が伸びた綾波レイが、黒波だけの記憶である鈴原ツバメをぬいぐるみに見立てた物を持っている
・本世界の綾波レイやアヤナミシリーズの複数のアヤナミレイも同時間軸を生きた綾波レイも含めて全ての記憶が統合される
・全ての綾波レイを統合した場合、渚カヲルと生活した期間の比重が多いので渚カヲルに好意的になる可能性が高い
・碇シンジは綾波レイを家族や兄弟として見ている可能性が高く、身内に対する愛情へ変化している可能性が高い

    これらの理由からラストの駅のシーンで、渚カヲルと全ての記憶を統合した綾波レイが一緒にいても違和感はなくなるのかな?と推察してみました。人間らしさ、縛りがある設定を逸脱するキャラクタは何でも有りの要素が増える為に分析が難しいですね。渚カヲルがラストの駅のシーンに居た事に対する考察は次で説明しようと思います。彼はチート要素が多いので正直、論理的に話すには問題児です(笑)が、勝手に頑張ってみます。
    長文をを読んでいただきありがとうございました。もし気に入っていただけたら左下か右下の「♡」を押してもらえると励みになります。他の考察のリンクを以下に貼っておくのでお時間があれば読んでいただけたら嬉しいです。











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