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文章とはサービス

文章の目的って、読者に自分の伝えたいことを伝えることだと思う。

そのためには読者にとって有益な内容を書くことが大事。

べつにそんなすごいことでなくてもいから「へぇ」とか「ふ~ん」とか「クスッ」としてもらえれば、それはもう十分に有益だ。

しかしどんなに有益な文章も読者に伝わらなければ意味がない。

同じ内容であっても、伝え方が悪いと伝わらないのだ。

書く人によって伝え方は様々。

表現に正解はないし、その伝え方にこそ個性が宿りおもしろい。

でもそれは、伝わってたらの話。

どんなに書き手が一生懸命伝えても、読んでいる人に伝われなければその文章は目的を果たさない。

「伝える」ではなく「伝わる」ことが大事なんだ。

読者をエスコートするような文章を書こう

うちには中学生の息子と小学生の娘がいる。

子供たちと会話をすると実に『?』が多い。

「今日さ~、田中がさ~。鈴木先生にさ~」

田中って誰?

鈴木先生って男?何歳?担当教科は?

もう『?』がわからないから、その後の話が入ってこない。

YouTuberの話なんかされようもんなら父は『?』しかない。

子供たちは、自分の知っていることは世界中の人が当たり前に知っていると思っている。

ところがどっこい、アラフォーの父はヒカキンしか知らないのだ。(もう少しだけ知ってるけど)

子供と話す機会のある方には、あるあるな光景だと思う。

おっさんが子供が見るYouTuber知るわけないのだ(はじめ社長も知ってるけどね)

でも大人が文章を書いても、同じようなことは起きる。

自分が知っていることは、当たり前に相手も知っているように書いてしまうことがいかに多いことか。

魂は細部に宿る。

細部のディティールが書いてない文章は、じつに不親切だ。

書き手の伝えたい情景は、読み手にいっさい伝わらない。

例えばここにこんな文章がある。

『今日はでかいうんこが出ました』

今日って朝?夜?

でかいってどんくらいの大きさ?

何センチ?

太さは?

硬さは?

どっから出た?

などなど

自分はリアルにその目で確認したうんこだが、読者はあなたのうんこについて『わからないこと』『知りたいこと』がまだまだたくさんあるのだ。

うんこのデティールを細かく書くことで、やっと自分のうんこを読者の目の前に想像させることができるのだ(やめて)

少々臭う例えだが、これこそが文章でエスコートするということなのだ。

サービス精神を持って文章を書こう

文章を書く行為はまさにサービス。

自分の書いた文章で、読んだ人が『わからないこと』『知らないこと』に興味を持ってもらったり共感してもらうように、読み手の目線で『?』を予測して先回りするように、親切にわかりやすく自分の伝えたいゴールへ導く。

そんなサービス精神旺盛な文章こそ『伝わる』文章なのだ。


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