見出し画像

淡々と人生を観る

10月26日(火)

『マンチェスター・バイ・ザ・シー』

https://www.bitters.co.jp/manchesterbythesea/aboutthemovie.html

監督 ケネス・ロナーガン
出演 ケイシー・アフレック

ブラッド・ピットの映画『ジェシージェイムスの暗殺』をサブスクで観て、初めてケイシー・アフレックという俳優を知りました。静かだけれどとても細部にまで心遣いが感じられる演技、印象的すぎて、この映画、ブラピじゃなくて君が主演ですよね?と思ったくらい。

その『ジェシージェイムスの暗殺』を配信で観て以来、うるさいほど画面から「あなたへのお勧め」をされていた『マンチェスター・バイ・ザ・シー』。
やっと観ました。

ちょいと捻りの効いた父子もの?と言ってもいいかも?私の好きなタイプ。
それにしてもちゃんとしたよくできた映画でした。

兄が亡くなり葬儀のために生まれ育った街に戻つケイシー・アフレックが扮する主人公。
地元に戻ることで蘇る影のある過去、そこからの現在、そして淡々とした未来へ、という、物語の構成はとてもわかりやすい。
ケイシー・アフレックの静かで細部にまで心遣いが届くリアリティがあり「間」のある演技。
その「間」に観てる側が勝手に「ト書き」を入れてしまい、見ている側は気持ちを振り回される。

ケイシー・アフレックを調べてみると、ガス・ヴァン・サント監督との組み合わせも多いようで、静かで荒いように見えるけど細部にまで心遣いを感じるリアリティのある彼の演技は、なるほど、ガス・ヴァン・サント的な世界も感じる。

それに加えて 彼はホアキン・フェニックス主演のモキュメンタリー『容疑者ホアキン・フェニックス』の監督だった。ここでも「なるほど」と大納得。

両方とも「人との間」のリアリティだものな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?