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‘22年3月31日 【シェイクスピアの庭】

ケネス・ブラナー監督

いま私が一番楽しみにしている映画『ベルファスト』。

見に行く前の予習、監督の
ケネス・ブラナーについての復習ということで、関連作品を漁ってみた

中でも2018年の作品で監督と主演もこなす『シェイクスピアの庭』が面白かった。(多分、これはプロデュースも、かな?)

何にせよ、映画ファン特にイギリス映画ファンにとってはケネス・ブラナーといえば「シェイクスピア」だ。

『シェイクスピアの庭』は劇作家で詩人のシェイクスピアが筆を折った後、仕事場のロンドンから離れ、郊外に住む家族と暮らし、その関係を再構築する話。

もちろん主役はW.シェイクスピア、その役をケネス・ブラナーが演じ、監督までしてしまう。
はっきり言ってケネス・ブラナー独壇場であり「演劇」「シェイクスピア」に対する彼の愛を感じる作品だった。

映画、と言うよりは まるで舞台での芝居を見ているような演出

上手から俳優が画面の中に入ってきて一連のセリフのやりとりをして下手に消える
一幕 一場 という感じで映像も編集も流れていく

映画の後半に家族全員が横並びに映し出される印象的なカットが数シーンある

それは、映画に良くある演出上の奇抜なわざとらしさではなく、物語上必要な違和感のない横並びなのだけど、私はこの演出がまさに演劇舞台的に思えて、とても面白かったし、ケネス・ブラナーは本当に演劇そしてシェイクスピアが好きなんだろうな、とつくづく思った。

シェイクスピアをしっかり読んでいる人、英語に長けている人がこの映画を見ると、セリフの細かなところに色んな戯曲や詩の言葉が隠されてるのがわかるのかもしれない。

もっと勉強したいなあ、と改めて思った映画でした

ちなみに『シェイクスピアの庭』は編集がウナ・ニ・ドンガイルと言う人。
ケネス・ブラナーが演劇的に見せようとする映画の時にクレジットされている気がする。
想像するにケネス・ブラナーの意図を理解してフィルムを編集するのではないかと。。

その編集者が新作『ベルファスト』でもクレジットされている。
そして、ケネス・ブラナーが監督に徹した作品であることも含めて、ますます楽しみになってきた。

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