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オンラインフィールドワーク①高校生の皆さんは、「特殊高所技術」知っていますか

こんにちは、とにーです。前回の一ノ瀬メイさんの熟議からバトンタッチして、本日はインターン生の三谷くんから、8月に行われたオンラインフィールドワークの様子をご紹介します!

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どうも、インターンの三谷です!
Glocal Shift Programmeフィールドワーク第1弾は特殊高所技術さんへお邪魔しました~!

本日は、株式会社特殊高所技術の和田社長にご協力いただき、会社やご自身の経歴などについてご講演をいただきました。
オンライン開催となりましたが、リアルに劣らない臨場感のある素晴らしい時間だったのでみなさんにお届けします!

<株式会社特殊高所技術について>


実は「特殊高所技術」とは、社名でもあり技術の名称でもあります。

「特殊高所技術とは?」
足場や重機を用いず、高強度のロープや特殊機材を使用して、高所での調査・点検・補修などを安全に行うための技術です。
詳細はこちら


例えばダムや橋など、足場を立てれなかったり、重機が入り込めなかったりする人が近づきがたい場所を点検・調査をする際にしておられます。また、大規模構造物の定期的な点検だけでなく、ニュースになるような台風の被害で壊れた橋の緊急調査や地震発生後に調査の依頼で検査にも、すぐに駆け付けているとのことです。
冒頭で仕事の様子を動画で紹介してくださり、動画を見た高校生は「すごい...!」「怖そう」などとつぶやいていました。

▼冒頭で紹介された特殊高所技術プロモーションムービー

特殊高所技術 プロモーションムービー - YouTube
とてもかっこよくて、2分で見れますので、是非覗いてみてください~


<チェックイン>


今回のワークではオンラインホワイトボード「jamboard」を使ってみました。ほとんどの高校生は初めて使うツールでしたがみんな飲み込みがとても早くたくさん活用してくれました。

〇フィールドワークに臨む高校生の目標(一部抜粋)
・色々な話を聞いて自分に取り込めるものを探す!!
・自分の将来の夢に役立つようにいっぱい吸収する!
・次の時代に向けてどのような行動をとられているのか、どのような心持でやっているのか知りたい
・高校生から逆に色々なことを教わってたくさん吸収したい!(和田社長)

スクリーンショット (307)


前半では和田社長からのクイズなどを通して高校生と会話のキャッチボールをしながら仕事の様子や特殊高所技術の経歴、和田社長の学生時代などについてお話しをしていただきました。


▼クイズ:「何人ぶら下がっているでしょう??」

スクリーンショット (305)

<実は高いところが怖い人の方がこの仕事は向いている?!?!>


写真で50mの高さの橋を点検している様子や150mの高さのダムを点検している様子を紹介している中で、和田社長が高校生へ「高いところ怖い人??」と質問し、半分の高校生が怖いと回答。「高いところが怖い人と思う人の方が、安全に対して繊細なので意外と怖いと思う人の方がこの仕事に向いてます。」との一言に高校生はとても驚いた表情をしていました。また、和田社長は50mなどの高さより階段の方が怖いという意外な話にも驚いていました。

▼水面から150mの高さのダムで作業している風景

スクリーンショット (304)

<創業前の、経験からの気づき>

小さいころからパイロットになることを夢に抱いていた和田社長は、高校卒業時、自分は色覚が弱いためパイロットになれないことを知り、卒業後に夜間の建築学校へ通い、宮大工のお父さんが経営する工務店で働き始めました。26歳で会社を継ぎ社長となった当時は日本経済の不景気で毎日資金繰りを考えることに精いっぱいだったそうです。
10日間眠らず仕事をしたこともあり、それなのに1か月やりくりをして手元に残ったお金は5万でかなりショックを受けたという当時を振り返って「あの時やっていたことは目の前のことをさばいていただけ」「大切なことが見えていない」とお話しされました。


▼和田社長が経験から行きついた言葉はこちら

〇自分事として捉えなければ何も変わらない
〇努力する方向を間違っていると結果に繋がらない
随処作主
立処皆真

※上行の 随処作主は、『いついかなるところでも主となる、自分自身が主人公であることを見失わない』下行の立処皆真は、『すなわちすべては真実である』という意味。
裏を返せばあなたたちが誰かに言われたことに依存をしていた場合あなたの世界は真実ではないとご紹介いただきました。


〇前半の話を聞いての高校生の感想(一部抜粋)
・150mの高さの点検を2日で終えてしまうのはすごい
・逆にどうして特殊高所技術がもっと昔から世に知られていなかったのだろう。
・10日寝ずに仕事をした体験で得た教訓が今どんなところに繋がっているんだろう。
・PV等の動画やお話しで人生の中で不可能なことを可能にしたイメージが湧きました。


後半は、前半の「原点」のお話に続き、これからのお話をお伺いしました。高校生も引き続き集中してメモを取りながら聞いている様子でした。
高校生のメモが気になります~!

<熱い思いや行動力があれば法律でさえ変えてしまう・思考は現実化する>


インフラ事故が繰り返されてしまう社会を変えるために…「会社だけでなく、業界を作らなくては!(競合も育てる勢いで!)」と決心された創業当時(2007年)から、技術の安全性を伝え続けてきた和田社長。当時は整備されていなかった「安全衛生規則」が施行されるまでに、技術面が十分に考慮されていない法律案を、安全に仕事ができる内容にするために、関係者へ毎日電話をしたり、説明をしたり、行動を起こし続けたとのこと。その結果、2016年に1年半かけて自分たちが納得いく形に法律案の内容を変更していただいたそうです。(なんと、法律の名前にも使われている「ロープ高所作業」という名称も和田社長が考えられたそうです。)

そんな和田社長が大切にしていることは、「思考は現実化する」(「成功哲学」ナポレオンヒル著)事を意識し、「できない理由を探すのならできる方法を探す」ことです。創業以来、想像してきたことは全部実現しているとおっしゃっていました。

<3年以上先の具体的な計画は立てていない>


先を考えて行動するために大切なことは、「目的を達成するために必要なことを柔軟に対応すること」と和田社長。
「したくないことはしなくてもいい、したいことだけやればいい。但し、したいことの中にしたくないことがあればしたいことの中の一部だから頑張ればいい。」とよく社員さんに声をかけるそうです。特殊高所技術は1人でやってきたのではなくみんなで会社を作ってきた、と説明され、次の社長は誰がなっても良いと社員へ信頼を寄せている様子に高校生は感心していました。

▼和田社長がテレビ番組に出演した際の、文字アーティストの方の作品

スクリーンショット (306)

印象に残った言葉、大切にしている本質的なことが凝縮されています…!

和田社長からのお話を終え、最後の質疑応答タイムへと進みました。

▼高校生から出た質問と、和田社長からの答え

Q-切迫している状況だと、余裕がある状況ではできることでもできなくなることがあると思います。思い描いてもできないことがある場合はどうすればいいですか?

A-人は限界は自分で決めている場合がほとんどです。だから自分で限界を決めずに取り組んでみる。私はできるか・できないか、ではなく、やりたいか・やりたくないかで判断する。そして何のためにやりたいかを明確にすれば、あとはするか・しないかという話。つまり不可能は可能になる!
Q-部活でめんどくさいことがあると、見てみぬふりをしてしまうのですがどのようにすれば行動に移せますか?

A-「めんどくさいと思うこと」を実際にやってみるといい。そこの立場になってみないとわからない世界はたくさんある。やってみることで、めんどくさいコトと自分のつながりが分かる。「めんどくさい」と思うのはキット自分と関係ないと思っているから。でも、自分と関係ない出来事はこの世の中ではほとんどない。どこまで自分事として捉えられるかで行動の幅は変わってくる。

和田社長とのフィールドワークはここで終了。「もっとたくさんお話がしたいです」と高校生が言うほどあっという間の90分でした!

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〇フィールドワークを終えた高校生の感想(一部抜粋)
・色々なことが学べたので感謝がいっぱいです。学びがとても多かったです。
・これからの世界は変わり続けるので、その世界を自分たちで作って柔軟に変わり続けたいです。
・社長の高校時代や会社を継ぐ想いが残っているため後につながっていく。私も後につなげていけるような生活を送っていきたいです。
・失敗したことでも最後まできちんとやり続けたいです。

<ワークのお手伝いをしてみてインターン生の感想>


私は和田社長のお話を聞くのは2回目ですが、2回目でもパワフルで引き込まれていくお話に高校生だけでなく私もわくわくしながらお話を聞いてました。
特に「普通って何?」「自分は世界の中心にいる」という言葉が私は印象的でした。その話の中で、自分と関係のない出来事はこの世でほとんどないとおっしゃられたときはビビっときました。ニュースなどで、社会課題が取り上げられよく目にしている日常で、『私には関係ないだろう』と思うことはありますが、そうではなくもしかしたら自分事として捉える意識が薄くて気付いてないだけかもしれない・私はほとんどの社会課題の当事者なのではないか、と改めて気付くことができました。上記のことを含め今回のフィールドワークを通じて、これから活動していく上で、高校生が社会の当事者であると自覚を持つことやこのプログラムをやる意味について考えることの入口に立てたのではないかと、私はすごく嬉しく感じました。もちろんプログラムだけでなく生きていく上での学びにも良い経験だったのではないかとも感じました。

和田社長、本当に充実したお時間を有難うございました。
次回はぜひ会社へお邪魔させてください~!

約3500字の長文レポートを最後まで読んでいただきありがとうございます。これからもプログラムをレポートで紹介していきますので、次回のレポートをお楽しみにしてください~!

今回お世話になった、特殊高所技術さまのウェブサイトはこちらです。

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三谷くん、ありがとうございました🐤💕

グローカルでは、地域企業の中でも特に京都の地域企業を、親しみを込めて「京都企業」と呼ばせてもらっています。学生の方は知る機会はまだ少ないかもしれませんが、もちろんオトナの皆さまも、この記事がまだ知らなかった素敵な会社と出会う一つの機会になれば幸いです。また次の記事もどうぞお楽しみに♪

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