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7/20最終講義 「世界は絶対面白い、攻める人間には必ずドアが開かれる。」KEARNEY 日山 史巳さん


こんにちは、行元です。

突然ですが、みなさんならどちらを選びますか?

A: 行き先も旅程も明確で、かつこれからおきることは99%くらい想定可能なクルーズ船のVIPルームにお客さんとして乗船し、安心で安全で素敵で優雅なサービスをエンジョイする

B: いつどこに辿り着くか、99%のことは予想外で結構な頻度で身の危険を伴う。けれど面白い乗組員がいる船で嵐の先に未知のワクワクが眠る船に乗り、自分で舵を取り続ける

今回最終講義にお越しいただいた日山さんは、商社パーソンとして、一流コンサルタントとして、約20年日本を背負い世界と対峙されてきました。キャリアの中ではAに近い選択肢を持っていたにも関わらず、ただひたすらに後者(Bのオプション)を選び続けてこられたのはなぜなのか?その時々でどんな面白いことや苦労があったのかなど、そんな生き様をリアリティを持って学生にお話いただきました。

嵐に見舞われる可能性が見えていても、面白い方向に向かう船に飛び乗っては、自分の役割を終えたら下船し、また新たな出発に向けて大好きなクルー・仲間たちに潔く別れを告げる。そしてまた次の港で自分が乗るべき・乗りたいと思う船や潜水艦!?を見定め、旅をし続けるような。

そんな日山さんは、幼少期にご家庭で複雑な事情があったこともあり、テレビや雑誌で見たアフリカの子どもとご自身のことを重ね合わせ、困っている子供が沢山いる場所で自分が活躍できるようになれれば最も効率よく役に立てるはずだと考え、自然と「いつか彼らの助けになりたい。悲しく寂しい想いをする子供の数を少しでもこの世から減らしたい」という想いを持ちはじめたといいます。

想いは行動に、大学時代にガーナへ。現地では、慣習やカルチャーのちがいに大きな戸惑いや葛藤を感じながらも想いはブレません。UNICEFやUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)等の選択肢も眺めつつ、そこで培ったタフネスと人間力が買われて、その後大手商社、外資系コンサルなどへ就職。働きながら知的好奇心を追いかける場の開拓も抜かりなく、スイスのスーパーインテンシブなビジネススクールで世界中のリーダーとの(喧嘩?の仕方)修業期間を経て、縁を活かしご自身で契約を取り付けた世界最大の食品企業への出向で任された未開拓地でのミッション、商社の採用改革、東南アジアでの事業経営、華僑系の財閥や警察・軍隊などとの水面下のネットワーキング、某アフリカ産油国での・・・などなど多岐に渡る事業や政治的な調整を含め私たちがニュースで見るような事案の裏側を担って来られました。

国際情勢、日本企業が置かれる状況を、常に自分の一部として受け止め、取り込み俯瞰し理想と現実、世界と日本、様々な隙間に立ち続けながらアフリカに心を寄せて社会を第一線で動かされてきました。1社目であり商社の先人のことばである「人が仕事を創り、仕事が人を磨く」を地で実践され続けています。

そこから見えてきたのは、日山さんが対峙し続けてきたのは変わりゆく世界、色々な国や地域、というよりは、むしろ自分自身であるということ。

「自分はこのままでいいのか?」
「何のために仕事をやっているのか?」
「今日やったこと、今の生き様というのは4人の子ども達全員に胸を張って語れることか?」

と、迷ったときにはふと立ち止まり、そういった問いや価値観をご自身の生き方の指針にしているそうです。

また、そういう価値観に加えて、自分の活力の源は、アフリカ(ガーナの)子供たちであるとも話していただきました。

「彼らにパワーをもらって、チャンスが開けた、顔向けができないような生き方をしたくない。」と、大事な局面でこの写真を見返されいつも原点回帰されているそうです。

以下は、私の感想です。

動き回る人には、エネルギーがたまる。

日山さんが学生に真正面から向き合ってくださる姿勢、そして凄まじい修羅場を乗り越えてこられた人間力から、良い意味でずっと頭がぐらぐらしています。

・自分は、限界に挑戦しているか?(挑戦の度合い)
・まだ、誰もしていないことか?(未知の度合い)
・世界を自分の手で実感を持って動かせているか?(裁量の大きさ)

つまり、「自分がそこに時間を投じる意味と価値を感じるか?」ということをとても大事にされているように感じました。

「私がみている世界って一体何なんだろう?日山さんの眼を通じて本当に世界をみてみたい。」ということを率直に感じ、本当に「みる」ということはなんだろう?

と、考えさせられました。

相手のロジックや大きな世界の複雑さや成り立ちをも全て飲み込んで立ち向かうからこそ、強くて優しくなれて守りたい人を守れる。必要な喧嘩ができる。誇るべき宝を持ちながら謙虚さが行き過ぎて過小評価しすぎている日本、リスクをはき違える大人、その背中をみる若者、関西のポテンシャル・・・GLOCALとしても私自身も、これだけチャレンジできる環境に恵まれながら限界まで挑戦しているのか?本当に世界に眼を開いてみているのか?と自分に問いかけながら進みたいと思います。

リアルな教室での学びの醍醐味を感じた、迫力の90分でした。

20年前から、意味と手ごたえを感じる仕事を常に自分と対峙し創りつづけてきた日山さんから学ぶこと大で贅沢すぎる時間でした。

「世界は絶対に面白い!攻める人間には必ずドアが開かれる」というメッセージを学生にいただきました。

みんなでたくさん攻めて、そして暴れていきたいと思います!!!

ーお父さんの仕事でのチャレンジや葛藤は見えにくい、いつかお子さんが大きくなった時に届きますように。

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