原 美和子:韓国政治、カルチャーレポートダイジェストfrom NewSphere
「スラムダンク」「ポケモン」に見る韓国人の日本アニメへの熱い思い「一緒に育った」
今、韓国で日本のアニメが熱い注目を集めている。そのなかでも特に話題を呼んでいるのが、バスケットボール漫画「スラムダンク」を新たにアニメ映画化した『THE FIRST SLAM DUNK』である。1月初旬に公開され、初登場でトップ3入りを果たし、口コミでも好評を得ていた。そして、1月30日までの累計観客動員数は195万8764人を記録、興行ランキングも1位をキープし、まさに空前の大ブームとなっている。
2019年、当時の大統領であった文在寅(ムン・ジェイン)氏の反日政策「NO JAPAN」によって日韓関係は史上最悪とも言われる危機的な状況に陥った。一時は日本のことを話題にしたり、日本好きを公言することもはばかられるような雰囲気もあったなか、政権交代などが転機となり、人々はユニクロやアサヒビールの日本製品を嗜み、日本行きの飛行機も連日満員と現在ではあの頃のことがウソであったかのようだ。そして、今回の「スラムダンク」の映画のヒットが改めて韓国の人々の日本に対する思いを示したとも言える。
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政治利用されつつあるソウル群衆事故 繰り返される人災事故の背景
ソウルの繁華街・梨泰院(イテウォン)で起きた群衆事故から1週間が過ぎたものの、事故の影響は依然として韓国に暗い影を落としている。韓国は「安全軽視」による事故にたびたび見舞われ多くの犠牲者を出してきた。
多くの修学旅行生が命を落とした2014年4月の旅客船セウォル号の沈没事故の悲しみと絶望を再び呼び起こしたかのような今回の事故に国民は悲しみとやり場のない怒りを抱えている。
そして国民のそんな感情を扇動するかのように、ここに恐れていた事態も起こり始めている。
◆警察に集中する非難
すでに日本でも事故の詳細が報じられ、地元自治体や警察の安全管理が不十分であったという認識が広まっている。実際に筆者の知人で事故現場の梨泰院近くに職場がある者や、まさに当日の数時間前に現場近くにいたという者の話を聞いても金曜日の時点でも多くの人であふれ返り、帰宅時の移動が困難であったことや、尋常でない人の流れに身の危険を感じてその場を後にしたことなどを口にしており、やはり何らかの予兆を多くの人が感じていたことがうかがえる。
そして、事故現場やその近くにいた複数の人が警察に事故が起こる危険性や、警備や規制強化を訴えたにもかかわらず、警察が対応しなかったこと、結果的に現場に到着したのは事故発生後であったことが批判を大きくしている理由である。
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